大阪府のテニスコート使用料に関する裁判から考える

昨夜のニュースの中で、テニスコート使用に関する裁判の判決について取り上げられており、大変興味深いものであったので、調べてみた。


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 大阪府が所有するテニスコートを高槻市の職員らが独占的にしかも無料で使用していたのは違法だとして、高槻市の市議らが職員らに使用料を請求するよう求めていた裁判で、大阪高裁はこの訴えを一部認める判決を言い渡したということなのだ。

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 そもそも、2008年から4年間に高槻市の職員らが下水道処理施設の敷地内にある大阪府所有のテニスコートを独占的に使用し、使用料も払っていなかったことで、原告の高槻市議らが、この間の使用料に相当する約2000万円を職員らに請求するよう府に求めていたそうだ。

 一審では市議らの訴えは退けられていたが、昨日の控訴審判決で、大阪高裁が、2008年からの2年間については、「テニスコートの管理方法が極めて不適切であったとの批判は免れない」として、使用料約116万円を職員らに請求するよう府に命じたとのことだ。

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大阪府のテニスコート使用料を調べてみると、平日1面1時間1,030円というのが相場のようだ。となると、2年間で116万円という金額は、毎日1面2時間を使用していたか、2面2時間を週3日のペースで使用していたかという位のものになる。

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一般解放すれば得られた府の利益が得られなかったのだから当然請求すべきであろう。再三の注意にも従わずに強気で使用していたのであろう。どこの自治体でもあり得る話だが、これを機に、スポーツ施設の使用料のあり方についても検討していかなければならないのかもしれない。

そもそも、スポーツは健康の為の福祉施設であり、予防医学の1つでもあると考えられる。医療費削減に大きく寄与する生涯スポーツについては、施設の使用料を減免することがあっても良いのではないだろうか。そして、もっと多くの人が利用できるように、会社の保養所を兼ねるなどして、自治体や企業が負担し、より多くの人が無料もしくはより安い金額で生涯スポーツに取り組むことが出来、いつでもどこでも体を動かすことが出来る社会作りが必要な時期になってきているのではないだろうか。

ライター:剛力健一


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