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道具へのこだわりのある人、すっごい多いと思うんですよね!ワタシ自身もそのひとり。むかしの名品から、最新の話題にのぼるものまで!

MANTIS PROⅡって

ワタシのマンティスが折れてしまったのは、いろいろ話をしたら、いろんな人から「それ、メーカーさんに返しなよ!」っていわれまして、使用頻度も結構あるけど、言っても8ヶ月しか使ってないしなぁ。。。と販売元さんに連絡を入れて、送り返して判断してもらうことにしました。

 

で、新しいマンティスを注文もしているんですが、同じラケットではなんかちょっと重たいような気がして、いっこ軽い「MANTIS PRO295」にして、またチューニングしていくごとに重くなっても平気なようにしてみようってことにしました。

軽くするチューンって、元の重さがあるから、バランスとかを考えれば難しい方なんですよね。自分ではバンパーのカットくらいしかできませんでした。

ラケットスタジオに持っていけば、よくあるグリップのウレタンの中に鉄板やオモリが入っているものを取り除けば軽くなります。こないだ教えてもらったやつは、40gくらい入っていましたし、師匠の話ではもっと入っていたやつもあったそうですから、グリップ側ってのはだいぶ軽くできそうです。

 

ただし、ワタシの場合はトップ側が軽ければ今回の自分のマンティスのように総重量で340g前後までは使えるみたいなので、フレームで325gくらいまではなんとかなるのかもしれません。ただし、極端にトップライトに作っての話ですが。

 

さて、注文をした販売元さん(テニックさん)から、返信がきまして、

「MANTIS PRO 295 Ⅱ」でなくて良いですか?という質問がきました。

今年の秋頃に発売された、マンティス プロシリーズの新しいモデルです。

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左の赤っぽい色付きが295・右は310です。

 

写真が小さくてわかりづらいかもしれませんが、マットなブラックのフレームに、1時と7時方向に差し色が入りました。スロートにも入っています。

色のところには小さな「MANTIS」ロゴがゾロゾロっと並んでいます。

ワタシのマンティス・プロはこのロゴはありますがくらいグレーで、目立たないようにしてあるんですが、今回はここに色が入りました。

スペックはほぼ一緒ですから、モールドから特に変更はないのでしょう。ただし、295の方は、バランスが320から325へと変更になっています。

その他は一緒。

フレームのRA値も67で一緒ですから、素材も変わらないわけです。

うむ。

バランスを5mm、トップ寄りにしてるってことで、ちょっと手応えが硬くなるようなこと、あるかな?ってちょっと思いました。

素材はしなりの値のRAが変わりませんから、きっと変わっていないと思うんです。けど、頭が重くなってゴツって当たるようになったら手応えが硬いような気になる?かなって思ったら…

きっとそれはワタシが嫌いなはずなんですが、興味が出ちゃったんですよね(笑)。

マニアだから(笑)

でも、また1年使うラケットだから、冒険はしなくていいかと。

何しろ、師匠のところでいじってからのワタシの「チューンド・マンティス」とは違うはずですからね。

その後、同じ「プロ310」を買ってきた生徒さんや、こないだこの「プロ295・Ⅱ」を持ってきてくれた(試打用)お客さんもいましたが、ワタシのとはちょっと使い勝手が変わりますが、どちらも最初に抱くイメージは一緒でしたから、バランスのみの変更なのかな、と思っています。

 

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 07:26 | コメントをどうぞ

ストリングを選ぶ

ガット張り機を自宅に導入して、もう3週間経ちました。

奥さんになんて言って許可を取ろうか、置き場所とか、作業する時間は本当に取れるのか、いろいろ心配をしていましたが、それぞれを割と上手くクリアして、11月16日に、我が家にストリンギングマシンがやってきました!

IMG_0787

 

作業する床にジュータンひいたりして、本人はかなり喜んでおります。

自分のラケットだけでも、もう4回?張りました。

マンティス プロ310は2本あるので、どちらも張り替え、なおかつ一回切れちゃったのでハイブリッドで張り直し。

ほんで試合が終わった翌週には、その愛用のマンティスが片方、お亡くなりになりました。。。腰が抜けちゃって、フレームにビビリが出るようになってしまい、今年の正月くらいに前に使っていたマンティス ツア−305も同じようになって我慢して使っていたら肘を痛めてしまったので、今回は肘を今よりもひどくならないうちに使用をやめておきます。

お気に入りだったし、師匠のところでチューニング終わったばっかりだったのに。。。もったいない。

師匠のところから借りたままになっている、オリジナルのグロメットレスラケットはまるで違和感なく使えていて、軽く取り回しが楽なためにまだ返していない代物。

マンティスが折れて(抜けて)しまったので、昨日今日あたりからそちらを使っています。

レッスンでは、球出しが楽。

そしたら、昨夜のアルドールのレッスンの最後の方で、ガットが切れちまいました。

 

さてそこで問題。

 

最近は(ここ4年以上)、ポリガットをずっと使っているんです。

最初のうち、ポリに変えてからは、手のひらでフェースをトントン、ってやっただけではテンションをどのくらいにして張ったのか、わからなくなってしまいました。

前の職場にいた頃は、ナイロンガットばかりを張っていましたし、自分でも張りをいろいろと変えて試していたこともあり、その手のひらトントンで、結構張りの強さを推測しては近いくらいで当てられたものなんです。

本当は見た目の古さ、伸び具合、その人のテニスのイメージなどから大体のイメージと自分だったらこのくらいを勧めるな、と張り替えのイメージで推測するんですが、結構当たる。ていうか、いつ張ったのかとかまで言い当てられていました。

 

さて、そんなわけで近年。お客さんにナイロンストリングスを勧めるのに、自分の打球イメージの感覚がポリっぽくなってきているのか、女性やジュニアにどの糸を使ってどのくらいのテンションでオススメするか、っていうのに迷うようになってきました。

 

ワタシ自身がポリを使っていて、テンションは低めですが、その面のたわみの少ない感じと、カリッとスピンがかかるような感じに慣れてしまっていて、肘が痛いとか言ってナイロンを張っても、タッチが合わずにすぐにやめてしまいます。

 

加えて、海外のメーカーで、スクールなどでは普通に扱わないストリングメーカーの糸を、自分でどう評価していいか、さすがに悩むようになってきました。

ポリはポリで、やっぱり商品によって違いがあるんですが、ナイロンは商品によっての性格の違いがポリよりも大きいというか、はっきり出やすいと思うんですよね。

手って慣れるから、しばらく我慢していればまたナイロンでも普通に打てるようになると思うんですが、その頃と一番違うのは、ショットを打つ回数と強さ。

ナイロンじゃおそらく1週間持たなくなると思います。。。

そんなにハードヒッター、ってわけじゃない、どころか、タッチプレーヤーだと自分で思ってはいるんですけど、オムニコートが主戦場で、レッスンも練習もすると、まあ毎週2本張る…みたいなことになるんでしょうね。

肘も春からちゃんと治ってはいないんですけど、まあプレーに支障がない程度(骨が変形しつつあるんですが)だし、球出しがいちばん肘にクルので、今後もテニスを続けていく分には大丈夫なんだと思っています。

ラケットスタジオのオリジナルストリングスで、ゲージ1.10のポリを1ロール買って、それも気に入っているし、今まで使っていたエッグパワーもミクロスーパートのハイブリッドで調子がいい。

ポリとナイロンのハイブリッドって、ポリが強すぎるとナイロンがあっという間にボロっちくなるんですけど、ミクロスーパーを横糸に使っている分には、どんどん削れて薄くなっていっても切れるまで使えるので、下手にナイロンマルチをおごるよりかは耐久性があります。

 

マンティス抜けちまったから、また一本買わなきゃなんないし、それで今度はプロでも310じゃなくて元からある方の295にして、またいじくっていこうかと思っていたりして、自分のラケット、いっかい「完成!」の域まで師匠のおかげで行ったと思ったのに、またぶり返しです。。。

まあ、楽しいからやってんですけど。

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 20:29 | コメントをどうぞ

道具がよくなった

最近、ラケットスタジオにいって、ウッドラケットをよく目にする(ヴィンテージを常設展示しています)というか、手に取ってベタベタ触っちゃってるんですが。。。(笑)

木工事をすこしかじったことがあって、大工さんの仕事より、家具やさんっていう職人さんの木工品が、すごい精度で作られていたり、すごく気を使って丁寧に仕上げられていたりすることに関心がありまして、ウッドラケットも工芸品みたいなものだなぁと思ってしげしげと眺めています。

見れば見るほど、おもしろい。けど、基本知識がなさすぎて、いまいち突っ込んでいけない。たとえば、時代背景とか、その時のテニススタイルとか、世界的に活躍していた選手の実際に動いているプレーとか、プレーを使っての駆け引きのみれる試合とか。。。

ちょいちょいこのブログでもプロ選手の技術って、現代の最高峰の技術だと思って追っかけているわけですが、ワタシの知る「生で見た歴史」ってマッケンローとコナーズが一番古い時代。

その85年にはUSオープンでレンドルが初優勝して、ランキング1位に躍り出た年でした。世代的に「エースをねらえ!」の時代でもあり、少女マンガをみない男子だったので、内容も分からずにテニスって女の子に人気のスポーツだと思い込んでいました。

その年に初めて見たのがそのレンドルとマッケンローの決勝戦。衝撃でした。速くてボールが見えなかった。江川卓が150キロの速球を投げていた時代に、サーブ200キロっていうのも衝撃でした。

それから、30年。ストロークも、ボレーも、技術は進化しました。

簡単に言うと、自然な人間の動作でボールを打ってもそこそこコントロールできるらしい時代に入りました。

ジム・クーリエの登場あたりから、テニスっぽいフォームよりもダイナミックというか乱暴にすら見える強打でも、コントロールができる人が出てくるわけです。

自然な動作、ってワタシが思うのは、こないだ書いた「投球動作」です。モノを飛ばす、っていう基礎がそこかなと。

その動作の一部抜粋であったり、回転をかける方向というか、面の安定を図る方向にある一定の約束を作っておけば、打球面をしっかり作って再現性の高い技術を作り上げられる。もちろん、そのプレーヤーのオリジナルになるように作り上げられると思います。

ひとつには道具の扱いやすさ。重さというか、軽さというか。それと、道具の安定性ですね。ボールの衝撃に負けないような剛性が得られていますから、多少のオフセンターショットをどうにかしてくれる。

戦術的に最も進化を遂げたのは、ワタシはサービスリターンじゃないかと思っています。道具のおかげで下手なテニスがうまくなったりはしないのでしょうが、うまい人の「もっとできるようになりたい」が手助けされるようになった、というのが加速の原因でしょうか。正しい感覚や、そのために必要な要素があるはず、っていうところに扱いやすい道具さえあれば、というようなことで進化したのではないでしょうか。

坂本師匠のところで、ラケットを時代ごとに追っかけられる名鑑を見れるのですが、ラケットをめぐる特許の内容だけでも、百科事典みたいな厚さの本ができるくらいの量です。

よくもまあ、こんなところまで思いつくなぁ、と先人たちの知恵に驚くというか頭が下がる思いで見させていただくのですが、よく考えたら、どれもこれも、それによって持ち手の感覚がよくなるだろう、とか、いままでそんな感覚でボールを感じられなかった、と言ってもらえるように考えられているものなんだと思いました。

フレームの形状、ストリングの張りパターン、操作性、スイートエリアの拡大…いろいろなところに星の数ほどのアイデアがあって、(原書が英語なのでろくに読めていませんが)目を丸くしてしまいました。

シューズ・ボール・ウェア・その他小物たちにいたるまで、そういえばワタシがテニスを始めたころとはすべて変わっていると思います。

以前、二十歳のころに買ったプロスタッフ(セントビンセント)を持ち出してきて、当時フェデラーが使っていたモデルの「K six-one tour90」と同時にガット張って、使い比べてみたことがありました。

似たようなモールドですが、使い心地というか、コントロールの感覚が全く違う。古いラケットは古くて腰が抜けていたのかもしれませんが、スイングしてもただのラケットで、使いこなせない人にはいうことをきかない、そんなゴツさが感じられました。

新しいタイプのラケットは、似たような形状でも、ボールが乗った感触、押し出して軌道に乗せてくれるような感触があり、明らかに手の感覚でコントロールができるような気がしました。

フレームが柔らかいというか、ボールを包むように感じられるフレームに仕上げられているような感じがして、「へえー」って思ったのをおぼえています。

ま、今となっては、プロ契約の選手には特別誂えのラケットが手渡されていて、ワタシが手にしたラケットと同じ感覚をフェデラーが持っていた、と想像するのは勘違いだったかも、なんて知っちゃったんですけど。。。それだけに、メーカーさんはより選手の要望に細かくこたえられるノウハウを持っているんだと思います。

 

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 07:43 | コメントをどうぞ

2本の同じラケット

ありそうでないもの、でした。

同じ機種のラケットを2本購入して、個体差でお気に入りとそうでないラケットになる。

要するに自分の中では「別モノ」扱いみたいになってしまう。

これまでの人生(そんなに大げさか?)で、そういう体験しかしてきませんでした。

ラケットスタジオでグリップを作り変えてもらう時に、これとこれがそろえばいいなぁと希望はしていたのですが、重さが違う割にスイングバランスと、バランスポイントがよく似ている2本だったので、これ以上は無理だろうなとおもっていたら!

 

 

いや、出来るもんなんですね。ビックリしました。

 

ワタシのMANTIS PRO3102本は、ほとんど同じラケットになりました!

2本目を受け取りにいきまして、昨日両方使ってみたんです。

おんなじでした。

ちょっとプロ選手みたいになった気分です。

で、手の中に存在する感じがかつてないほど自分好みで、そうなったらいいだろうな、というピンポイントに入ってきたのでこれもビックリです。

重いことは重い。あと10g、軽くていい。

だけど、振れば全くそう思わない。

打った感じも、振った感じも気持ち良く、手を出すとボールを飛ばすための動きをラケットがしてくれます。ドライブで打つストロークも、スライス回転になるボレーでも。

自分のラケット、もういじくるとこが無くなっちゃって、愛が冷めちゃったらどうしましょう。。。

ていうくらいほぼ完ぺきです。

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 08:14 | コメントをどうぞ

プロはやっぱり一味ちがう

ラケットスタジオで、自分のラケットをチューニングしてもらうことになりました。

基本工賃8000円。グリップの形状、サイズ交換、バランス、ウェイト調整、スイングバランス調整などです。

坂本師匠の手にゆだねる前に、相談。

現場まで行って直接お話ができるのは、近所というか、通勤途中のお店でものすごく助かりました。

本当の目的は、軽量化。

自分ではできることはやってみました。

それで、気になることが。これ以上は元が重たいんだからもう軽くはならないんじゃないか?

グリップのエンドキャップをあけると、フレームの内部にシリコンが注入してあるんです。これって…

MANTIS PROのシリーズって、最初は295gのモデルから。

ワタシの使っている310って、そのフレームに15gぶんのシリコンを入れて重量を稼いでるってことなんじゃ?

そうなると、普通、作業するときにグリップの中に仕込まれているオモリを除去して全体重量とバランスを調整する、っていう作業が最初からいじくれなくなるんじゃないかと心配でした。

MANTISはグリップがパレット式で、ウレタン成型じゃない。

まずはこのパレット外してみなきゃね。ってことで外しました。

ウレタン成型でできているグリップは、ウレタンを除去してなまのフレームが顔を出すと、中央に溝があって、そこに調整用のオモリを入れてあることが多いんです。

それが、ない。要するに、そこで調整はしていないってことでした。

ワタシのラケットは、軽量化はそれ以上できないってことがわかりました。

ふつうのMANTISなら、あります。トップについているバンパーグロメットのエッジガード部分を外してしまえばいいんです。

ワタシの場合、すでにそれは自前でやっていたので、それ以上は無理ってことなんです。

さて、半日たって、様子見にうかがうと、一本めの成型が終わっていて、仕上げに入っていました。

元グリップをまく前の、「生」の状態で持たせてもらいました。元グリップは16gあります。

それでも、前とは何かが違う。

ラケットスタジオのウレタンは、密度の濃いウレタンを使うので、パレットよりも約2g重くなります。

でもグリップ部分の2g?影響なさそうですがね。

しかし何かが違う。なんていうか、まとまり感のある重さになっていました。

元グリップはシンセティックですが、これもラケットスタジオが工場に発注して作らせたというオリジナル。色もオレンジっぽいブラウンで、レザーっぽさにこだわったといいます。

新品のまき始めはクッション性があり、すこし厚めな印象ですが、2週間も使えば馴染み、ちょっとレザーっぽくなります。

これのままで使ってみてくれ、というリクエストもあったので、レッスンで使ってみました。

レザーっぽい手触りに、少し手のひらに優しいクッション。表皮部分がすこし厚手で、丈夫そうです。

ただね・・・自分が元グリップのままっていう使い勝手をあまりやってこなかったので、手の中で動いちゃうような気がして力が入っちゃうんです。

それで、オーバーグリップを巻いて、改めて夜の練習で使ってみました。

 

・・・いや違うわ!

こないだプロスタッフのホワイトグラフを使ったときみたいな、ラケットの芯がはっきり手にわかるような感じ。

わずかですが実際の重量は増しているのですが、ヘッドが軽くて振り抜きがよく、グリップ部分がしっかりしたような感じから、面が暴れることなく素直に出てきます。

正直、計測したスペックはあまり変わらないんです。

手にもって振らないとわからない、変化がありました。

 

ラケットに「芯」がでた。

この打ちごたえがどうにもたまらないんですよね~

すべてのラケットにそういう効果が出るとは思えないんですが、私のラケットがラッキーだったのか、それとも師匠の腕前によるものなのか、初体験なので、ちょっと何とも言えません。

 

一つ言えることは、いままで自分でさんざんいじくってきたのに、この感じは一度も(30年間で)であったことのない変化でした。

 

プロのカスタマイズ、おそるべし。。。

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 23:37 | コメントをどうぞ

ウイルソン「ホワイト・グラフ」ホンモノ!

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写真のプロスタッフは、通称「ホワイト・グラフ」と呼ばれ、シグネチャーモデルが日本でも発売されました。フレームが柔らかく、乗せるようにボールを飛ばしてくれる名機でした。

この写真のものは、本人が使用していますから、もちろんホンモノ。フェースサイズ85のもので、日本で発売されたものとは中身の違うもの。

ウイルソンはプロ用の工房をシカゴに持っていて、その「プロルーム」では専用の金型で狂いのない専用ラケット(製造時の個体差がでない)を作ってくれるそうです。

そんなホンモノが、師匠の「ラケットスタジオ」にありまして、「これホンモノだよ」と教わってかなり興奮しました。

 

シュテフィ・グラフのラケット系譜は、ダンロップ「MAX200G」シリーズ・そしてウイルソンに契約移籍してからの「ProStaff」シリーズ。

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で、昨日、コートで初めて坂本師匠とボールをうつ機会を得たのですが、そのコートに件のホワイトグラフが!

なるほど、ストリングを通してあったので、打ってみたければいいよ、ってことなのね!鼻の穴もふくらみます(笑)。

オタク会議のAさんと、坂本師匠を相手に、アップなしでいきなり2−1のストローク。

師匠も黄金時代の法政大学の体育会出身ですから、ショットはハンパない。え?お歳はいくつ?っていう勢いのショットが深く伸びてくる。シャープで重い、フラットドライブです。バックハンドはいくら深く打っても振り遅れない不思議なスライス。これのバウンドがまた低くて、見慣れないから合わせるのが必死でした。

ほんの2分くらいですかね。(2分でも長い方か)

ホワイトグラフを打たせていただきました。グリップサイズ4、重さは350g前後でしょうか、グリップが太くてしっかり持てるのと、振りやすいイーブンバランスだったので、思った以上に打ち返せました。

振った感触としては、フレームの所在というより、ラケットの芯がはっきり手に伝わり、フラットでターンっと合わせるのが一番コントロールがしやすかったです。ミスを恐れずに打点を前でとってしっかり振り抜く、そんな感じでボールが芯にのると、不思議なくらいスパッとボールが飛んで、狙った軌道に乗っていきます。

自分のラケットではもうちょっと斜めにボールに入れて、回転をしっかりかけるような感触でないと吹っ飛んでいっちゃう感があるんですが、このラケットはすこしヘッドが遅れてさえくれれば、スパッと振り抜いちゃった方が威力もコントロールもいい。何より打ってる感がすごくいい。

スライスはワタシの打ち方だと、低めの打点を前で叩くような切り方の時が一番良かったかな。肩口位の位置は、もうちょっとアジャストするのに何度か打ちたかったです。

とはいえ、自分のラケットにするわけじゃないですから、いい加減にしときな、って師匠に怒られるまで使っちゃいましたが、確かにそんなに本気にならなくても良かったかなとおもいました。

でも、そのくらい打球感が良くて、打っていたくなるラケットでした。

 

裏話としては、有名な話かもしれませんが、グラフがウイルソンにMAX200Gの打球感を求めて造らせたというラケットだということですね。

フレームの柔らかさ、ボールを包み込むような感じ、それでいて芯があって打ち抜ける感じが素晴らしいものでした。

グラフ本人が手にしたものではないそうですが、間違いなくシカゴのプロルームからでてきた、ホンモノだということですから、貴重な体験でしたし、興奮しすぎて調子に乗っちゃった?くらい夢中で打っていました。

じつは、T2000も打たせてもらったんです!(笑)

それはまた後で

 

 

 

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 08:12 | コメントをどうぞ

逆説で理想のラケットを語ると

理想のラケット、っていうタイトルで書いたのが、結構読まれているようでしたので、気を良くして?同じネタを続けてみようかなと。

それで、理想のラケットはどこかにあるのかもしれないけど、自分の中にそういう明確なイメージがあるのかというと、正直わからない。

それで、自分のスペックに見合ったラケットありきの観点からではなく、理想のラケットと呼べる一本には、いつも出会えるとしたら、それはどこのメーカーのなんてラケットなんだ、ってことを考えても見ようと思います。

ワタシの理想のラケットの、100点満点じゃなくてもいいから、いま探せる中で、どんなラケットが欲しいかと言われれば、タイプはあります。

 

これは簡単なんですね。さすがにいろいろ試してきていますから、自分の好みははっきりしています。

BOX形状のフレーム断面であること(正面からのフレーム厚は薄めが好き)

トップライトであること(張り上げ状態での静止バランスは315mm程度)

フェース面積は95〜100程度

フレームの厚みは20〜22mmまでの間

ストリングパターンはメイン16・クロスは18か19

グリップサイズは3・形状はheadのスピードタイプの方

重量は…今の所なら、300〜310g

というスペックで探せば、いままでの好みに合致します。そうすると、いろいろなメーカーさんのこのスペックかそれに近いものを探していくうちに取捨選択していける。

そうすると、いま使っているMANTIS PRO 310はやっぱり理想的なラケット。

なにがいいって、主張するような癖がまったくないこと。

そう、癖のないフレームって、探すと結構ないんです。

RA値は低めがいいです。しなるラケット。60とか?

 

 

大きく問題になるのが、スイングウェートです。

前回語ったのも、結局はそのことをどうイメージするのかってこと。

フレーム重量が軽めでも、いま使っているラケットと同じ数値が出せるのか、そしてスイングウェートの理想値を仮に305〜310として、その数値が出る、いまよりも静止重量が軽いラケットがあるのか、ということがよくわかりません。

予想としては、ある。

そうすると、ボックス形状でなくとも、ある程度大丈夫かも。

ピュアドライブみたいな、フレームが強くて高反発というか、球離れが早いタイプだと苦手です。

インスティンクトとか、スピードみたいなのは逆にオッケー。

ウイルソンだと、ブレードなんでしょうが、ブレードはちょっと飛ばない感じがありすぎ。難しく感じてしまうかもしれません。

スリクソンの2.0あたりも好きそうですが、ちょっと5.0あたりにも興味があったりして。

そういうなか、軽すぎて負けてしまうものや、振った時のスカスカ感、ボールが乗る感じの好き嫌いなどで切り捨てていけばいい。

いま、とりたてて新しいラケットが欲しいってわけではないのですが、考えてみればそんな感じで、

 

なにしろ軽くてもいまくらい信頼できる打球感のよいフレーム、探してます。

 

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 06:00 | コメントをどうぞ

理想のラケットを考える

これまで、さんざん自分のラケットをいじくりまわしておいて言うのもなんなんですが、本当の100点満点のラケットって、どんなものなんだろうか。

重さは、いまでこそ使用状態の重さが340g前後のものですが、言ってみれば重い。ただ、重さを利用して打つスイングなので、軽ければ今度はどこかがくるってしまうかもしれない。

ストロークで必要な重さと、ボレーなどの素早い動きで必要な軽さ。これを満足させるポイントがクロスするところはいったいどこなのかは、自分でもまだわかりません。

プロ選手が扱っているラケットは、大概が日本で流通しているものよりも重たいものだと聞きます。その割には(鍛えているから当然なのでしょうが)軽々と、自分のイメージに描いた通りのスイングをして、狙った通りのショットでゲームを組み立てているんだろうなぁと思うと、自分にはもっと扱いやすい『軽い』けど『打ち負けない』ラケットがあるんだろうか、なんて考えてしまうわけです。

 

さて、ワタシのマンティス プロ310は、ピックアップウェートが340g。そして、ラケットスタジオで測ってもらった「スイングウェート」が309(単位はわすれました)。

もっと軽量の、トップヘビーのラケットを試せば、スイングウェートがもっと上がるはずなんですが、つりさげ重量の方がどうバランスを取ればいいのか、もうちょっといろいろ試してみなければなりません。

 

ここで興味のある事がひとつ。

 

ラケットスタジオさんで、開発中。。。という話だったのですが、グロメットレスのラケットを作っているとの事。

このフレームの、一つの欠点?が「折れなくなるってことなんだよね」と。

???

と変な顔をしていたら、「グロメットってのはさ、成形したフレームにドリルで穴をあけてカーボン繊維を切ってるって事だろ。だから、強度はそれだけ下がる」という理屈だそうです。

工場で成形された、穴もあけていなければまだバリも取っていないフレーム(198gしかなかったんです!)を出してきて(!)、思いっきり床にバーンって叩きつけたら、硬い音がして全く折れたりせずに跳ね返りました。

ね、こんなにしっかりしているんだよ、と教えてもらったのですが、フレームがそうやって強固になるってことは、軽くても打ち負けたりせずに打てるって事なのか?

疑問が残ります。

もし、肘などに影響がなくて、自分の好みにバランスを作れる、極力軽いラケットを作れるとしたら、それはすごい事なんじゃないかと思います。

スイングウェートの数値もそうですが、実際には自分の手で持って、どこにフレームを感じるポイントがあるか、そういうのを満足させられれば、例えば速いサーブを、軽やかにブロックして攻撃的なプレーをする、なんてことも出来るようになるかもしれません。

 

その時に、「軽すぎない」ラケットはいったい何g必要なのか、ということは・・・

 

興味はつきませんね~

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 14:10 | コメントをどうぞ

カスタムパーツの覚書

ラケットをカスタマイズするにあたって、フレームそのものに手を加えることは相当難しいし、たとえやったとしても後戻りができないことですから、ワタシのばあいはそっちは考えません。

何かをくっつけたり、削ったりすることでどうにかしようと考えます。

そこで、今回のマンティスくんに使ったものも含めて、ちょっと覚え書きを残しておこうと思います。

《フレームトップ部》

バンパーグロメット 単体=8〜11g 肉抜き=マイナス3g程度 バンパーカット=マイナス6g程度(ものによる)

バンパーグロメットは、バボラのようにもともと穴が空いているというか、肉抜きがされているものもあるので、加工できるものとそうでないものがあります。IMG_0234

フレームガードテープ 単体=4〜5g傷がつかないように貼るテープも、重さがあります。

ワタシ、リードテープって呼んでいたけど、あれ正しくは「レッドテープ」なんですって。『LEAD TAPE』ですからね、勘違いします。

 

《ストリングス》

ナイロンを基準として、張り上げで15〜17gあります

ナイロンよりもポリは2g程度重いことがある ナイロンよりもナチュラルは3〜4g重い

 

《グリップ部》

オーバーグリップ 4〜5g

元グリップ交換 シンセティックからレザーへ=プラス7g

グリップチューブ(グリップを1サイズ太くする、熱でぴったりくっつくチューブ)プラス8g

グリップ加工の厚紙などは、必要な分で変わるので、その都度計測する(興味がない場合はやらない)

 

グリップ部分の重さの増減は、握るところの中になることから、スイングウェートへの影響が割と少なく出てきます。(ヘッド部分のチューンに対して) だから厚紙程度とか、オーバーグリップなどはほとんど測りません。

リード改レッドテープに関しては、フェース部を時計の文字盤に見立てると

2時10時

3時9時

4時8時

と上、真中、下というふうにどこにつけるか考えたり、試験的に仮貼りしたりします。

ワタシが手にする最近のラケットは、スロート部分がスカスカで頼りない振り味になると感じることが多いので、フェースに貼ったら、バランスポイント(静止バランス)を挟んでバランスをとるように貼り付けます。

それで、手を動かすと軽くヘッドがついてくるような感じになると言うか、特にフォアハンドストロークのスイングで、振り始めに抵抗がかからない感じになるのを好みます。

だから、ワタシのラケットは仕上がりで330〜340gくらいになるんですが、女性の方でも「あら、振りやすい!」と驚かれます。

 

それでも近年、ストロークにパワーが少しずつ乗せられるようになってきて、以前よりはトップの方に重さのアクセントがあるようになってきていますが、トップにバランスが集中するようなラケットは苦手なので、全体が重たくなってきています。

 

軽いラケット使うと、ヒジが痛くなるんですよね。ラケットの重さで振ってるところもあるので。

 

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 19:19 | コメントをどうぞ

ラケットをカスタマイズする心

ラケットのカスタマイズ、っていうんですか、チューニング?

ワタシが興味を持ったのは、先にも書いたとおり、複数の同じ機種を揃えておいても個体差があると、かならず「お気に入り」ができてしまい、もう一本はサブになってしまうという件から。サブは「信用できない」一本になってしまうのがかわいそうだったんです。

それで、どこをどういじくったら、自分の好みになるのか、ということを考えたり、そこからイメージすると、このラケットをどうしてやったらもっと好みに近づくのか、ということを日夜考えるわけです。

 

いつも、及第点の取れるショットと、苦手な場面を克服できない落第点のショットがあるわけですね。

それで、及第点といえどレベルを上げるにはもっと素早くいうことを聞いてほしいし、落第点を取るようなプレーは、自分が思ったとおりにラケットを動かせないという苛立ちから「苦手なプレー」という認識を持ってしまいます。

 

自分の愛機ですから、できるだけ自分の意思を反映した動きをしてほしい。

狙ったところにボールを飛ばしてほしいし、見えているボールはきちんとフェースの真ん中で捉えられるように動いてほしい。

…ラケットにお願いすることではないんですけどね。合わないラケットはとことん合わないですから。

 

 

 

チューニングをする上で重要になるのは、「スイングウェート」です。(スイングバランス、ともいいますね)

定規の上でラケットの長辺のバランスポイントを測るような感じではわからないバランス。ラケットを振ったときにわかる、「持ち重み」を指していると言った方がいいでしょうか?

 

イメージは、中身の見えないビンに入った液体の量を推測するとき、です。とりあえずそのビンを振りますよね?

で、チャポチャポいっている中身の量を、持った感じで推測する、そんなようなことをラケットを振ってやってみるわけです。

ボールを打ちに行くようなイメージでラケットをゆっくり動かしたり、フォーカスポイントをつくって振ってみたりする。

そうすると、ラケットの「重さのアクセント」がどこに存在するかわかります。

たとえば、同じ機種のラケットが2本あったときに、そのAとBを振り比べてみるわけです。

Aのほうがややトップが重くて、グリップが軽い、というような判断をしたときに、Bはそれに比べてトップが軽く、スロートやグリップのほうが重い、というか軽くはない、というような差があったとします。

そうするとハカリに乗せて計測した結果(ピックアップウェート)が同じ重量だったとしても、スイングウェート(バランス)は違うラケットだということになります。

その差を埋めるべく、チューニングが始まるわけですな。

トップヘビーにしたいからといってトップ側にだけバランサー(リードテープ)を貼るだけじゃあきっと上手くいかないんでしょうね。

目をつぶって二つのラケットを振り比べてみて、詰まっているところ、スカスカなかんじがするところを探していきます。

それと、2本の差を感じ取れるようによーく意識して振り比べをします。

ワタシの場合、手で持って振ってみた、その「詰まってる感」を脳内に描いたフレームに濃淡でイメージします。

それで、2本の差を濃淡の差として識別し、近づける努力をします。

ヘッド側にオモリを貼ったら、バランスポイントよりも下側にも少し貼ります。

簡単なのは、スカスカ(淡)なところを濃くしてあげること。

重量が増えますが、重量差は5gくらい違っていたってスイングウェートがあってくるとわからなくなってきます。重量はぴったり同じである必要は、実は薄い。

ただ、さすがに重たくしすぎるとなんだか違うラケット買っちゃったみたいになるので、できるだけ少ないオモリの量でバランスを整えて、2本を近づけます。

最近多いのは、グリップ側がスッカスカみたいに軽くて、ヘッドが重たくなっているラケット。それでもさすがに近年は減りつつあるようですかね。軽く作ればいいってもんじゃない。軽量でもバランス重視、というラケットが増えてきています。

非力な女性とかに、コーチがラケットを選んであげるという光景をよく見ますが、非力な人ほどトップライトであるほうが力を軽く入れただけで、うまく動かせるものです。

だから、軽量な、という理由だけでお勧めすると、軽いのはトップヘビーのラケットが多くなりますから、かえって不向きなラケットになっている場合もあります。

 

バランスを整えるのには、基本的にはリードテープ(板オモリ)をフレームの内側の各所に貼り付けて、それで狙った通りのバランスになってくれればいいのですが、ワタシのばあいはどうしても納得いかないところが残っちゃったりして、ラケットのパーツ自体を簡単に加工することもやったりします。

次回にはその加工の元になるデータを書き残しておこうと思います。

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 02:53 | コメントをどうぞ