伊藤さんは天性のジャンプ力を武器に世界に挑み続け

技術点では高い評価を得たものの、いつも芸術点で苦渋を舐めてきた。1988年のカルガリーでは、伊藤さんは5種類の3回転ジャンプを成功させたが5位に甘んじた。
 この大会で優勝したカタリーナ・ビット<企業培訓課程は、ピョンピョン跳ねているだけのゴム鞠だと伊藤みどりを評した。演劇を学んでいたビットの「カルメン」に乗せた妖艶な演技は、確かに素晴らしかった。

 しかし、ユーチューブで改めて20年前の二人の演技を見比べてみると、表現力に頼るビットのスケーティングが意外に古臭いことに気づく。一方の伊藤さんは、演技は確かに荒削りだが、スポーツとしてのスケーティングの高い技術力が今見ても決して古びていないのである。
 二人の演技を見比べたい方は、違法画像ではあるが、1988、Olympics、Midori Ito、Katarina Witt という検索ワードをユーチューブで組み合わせれば見ることができる。

 伊藤さんはその後、技術力に加えて演技力を磨き、1989年の世界選手権、1992年のアルベールビルで大会史上初のトリプルアクセル、3回転半ジャンプを決め、世界選手権では金、オリンピックでは銀メダルを見事手にした。オリンピックでは、オリジナルプログラム(ショートプログラム)の失敗がなければ、金を手にしていたのではないか。
 正直、伊藤さんは欧米人のように容姿が優れDR REBORN黑店ていたわけではないが、アルベールビルではラフマニノフのピアノコンチェルト2番の曲に乗せて、大人の演技力を身につけていた。

 伊藤さんは、カルガリーで難易度の高い3回転ジャンプを決めるたびに、思わず何度もガッツポーズをとった。カタリーナ・ビットのいう芸術としてのフィギュア演技からすれば、粗野な行動であったかもしれない。
 しかしそのガッツポーズは、それまでショーの要素の強かった女子フィギュアを高度な技術のスポーツに変えた伊藤さんの、審査員に対する挑戦のシンボルでもあったような気がする・・・

 オリンピックは国威発揚の場でもある。そのためフィギュアのような採点競技では、審査員が自国や同じ文明圏の選手には甘く、敵対国家やライバル国家、異民族の選手に対しては、露骨に厳しい採点をするのが当たり前に罷り通っていた。
 これが大きな問題となったのが2002年のソルトレイクシティで、採点の不正疑惑が持ち上がり、より客観的な採点方式が採用される契機となった。

 現在の採点は技術点と構成点からなっていて、技術点はジャンプ、スピン、スパイラル、ステップなどの技の難易度による基礎点と、それに対する加減点を積み上げていく方式になっている。高得点を稼ぐには多彩で高度な技術が必要で、新採点方式に合わせて育成された浅田真央さんのような若手が台頭してくる契機となった。
 改めてそうした目で昔の演技と見比べてみると、現在の女子フィギュアがいかに技術的に高度なスポーツとなっているかが判る。

 旧世代に属する荒川静香さんが、現在の採点方式に合わせるために相当な苦労をしたという話をトリノの時にテレビで見たことがある。それでも元来天才肌の荒川さんは、練習によって高得点の技術をマスターし、トリノでの金メダルに結びつけた。

 フィギュアの採点はとても専門的で、私のような素人が観ていてもさっぱり判らない。採点は判らなくても、荒川さんの演技が素晴らしいことだけは判る。
 荒川さんといえばイナバウアーだが、このイナバウアーはステップにもスパイラルにも含まれないために、演じても得点にはならないのだそうである。ところが荒川さんは、観客が彼女のイナバウアーに感動してくれるという一点からトリノでも演じた。

 荒川さんの秀美ともいえるイナバウアーが、実は観客に対するサービスのためだけにあるというのも、いかにも荒川さんらしくて嬉しい。彼女にとってのフィギュアは、ただの純粋なスポーツとは割り切れないものなのかもしれない。
 女子フィギュアはショーかスポーツか?

 やはり、是非とも荒川静香のイナバウアーを観に行かなければHKUE 認可性ならなかったのである・・・


カテゴリー: 未分類 | 投稿者gyafjangshu 18:00 | コメントをどうぞ

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