「ラリー」
テニスのゲームの中で、大半の時間帯はこのラリーが占めています。突然ですが、ラリーとはいったい何なんでしょうか?
「ラリーって何?」
と生徒さんに聞くと
「打ち合い」「返球」「つなぐ」
と言った返答が一番多いです。聞かれた人の中には「変なこと聞くなあ…」とちょっと困った顔をする方もいます。
「もしサッカーやバスケットに例えるなら」
と質問を変えると
「パスかな?」
と返答が返ってきます。
まあ概ね正解でしょう。
「ではパスとはいったい何?」
と聞くと
「相手に取られないようにして味方同士でボールをまわす」
「それだけ」
「それを繰り返しながら相手ゴールに近づきシュート狙う事。」
そうです、まさにテニスのラリーも目的は同じです。
ただ返球するのではなく相手にプレッシャーやダメージを与えて最終的にチャンスに導きポイントにつなげるのがラリーの最大の目的、役割なのです。
サッカーやバスケットでは相手に奪い取られないようにしなければなりませんが、テニスの場合は、1ショット毎に相手にボールを渡さなければなりません、当然、ドリブルは出来ません。毎回相手にボールを渡すと言う事は、その度に攻撃権を相手に与えている事と同じです。
そこで大切なのは、相手に攻撃権を実行させない事です。
その為には、「深く打つ、苦手なショットを使わせる、走らせ十分な構えを取らせない、球種、スピードなどで返球を困難にする」などといった事が重要になります。またそれ自体が実は相手への十分な攻撃にもなっているのです。
ボクシングでいう「ボディーブロー」でノックアウトパンチではありませんが、徐々に効いて大きなダメージを与えます。
トッププロとランキングが低いプロの試合を観ていても全くラリーが続かない事はありません。むしろ何球かラリーが続きます。しかし最後は下位の選手が放り出すか、上位の選手が決まるといった結果になり事が多いですね。一見すると対等に打ち合っているように見えますが実はラリー力に歴然と差があると言う事です。
さあ練習でしっかり意識してラリー力をアップさせましょう。
その為に大切な事は
1ミスをしない
2自分の一番安定したスピードやスピンの質、量を知る
3深く打つ
です。
どうですか?昔っから言われている事ですよね、しかしこれが一番大切な事なんです。
また相手がどんな時にミスをするのかをよく観察しましょう。ミスの傾向が分かってくると、自分のボールの特徴に気付けて、相手からミスを誘ったり有利な展開が出来るようになります。
ゲームの主導権を握る大切なラリーをしっかり練習しましょう。