「強くなりたい」
誰もが願う事ですが、残念ながら近道はありません。
決して「楽して上達したい」わけではないけど、ひょっとしたら「明日の朝、起きたら生まれ変わっているかも」なんて思ったことありませんか(笑)?
ちなみに自分は、過去にウィンブルドンで3回ほど優勝しています。(夢の中で)
100%実力を発揮でき、結果も伴う試合はそんなに多くはありませんね。
試合後の感想でよく聞くのは
「メンタルが弱くて…」ですね。
しかし、大半が反省で終わっちゃう事が多いんです。
本当はここからメンタルを強化する訓練をしないといけません。
ではどうやったらメンタルが強くなるのか?
特効薬でもあれば良いのですが、まあ地道に練習するしかありませんね。
よくいるタイプは、試合に負けると凹んで
「今からすぐ練習だ!」と言ってクラブに直行し、いつも以上に気合の入った基礎練習に没頭する選手。
一見すると初心に帰っていいような気もしますが、まるで「負けた罰」を自分に課して、気休めのように練習しているだけの様に見える事もあります。
案の定、翌日からはケロッとして普段通りに逆戻り。
勿論、基礎練習は大切ですし、こういう機会に行う事もとても良いとは思いますが、思い出したようにするのではなく、日頃からちゃんとやっておくべきでしょうね(笑)
ではどうしたらいいかと言うと
その試合でいったい何が起こったのかをまずは知ることが大切ですね。
難しい事ではありません。
例えば
「ビビちゃってサーブが入らなかった」としましょう。
「普段はガンガン入るのに今日はビビったから入らなかった。原因はビビったからだ、ビビりさえしなければバッチリさ!(俺が下手なわけじゃない)」
なんて思っているうちは「んんん?」ですね。
「練習と違って試合は必ずビビる」
と言うシンプルな答えに気付いてほしいですね。
「ビビった状態でサーブを打つ訓練」をしないとまた同じことの繰り返しになります。
「自分はどんなにビビっていてもサーブが入る、大丈夫だ!」
という「経験」を沢山積むことが大切なんです。
自分は現役の時
「100回連続でサーブを入れる、フォルトしたら0からスタート。出来るまでやる、だから絶対にミス出来ない」
という練習をよくしました(させられたかな?)
もちろん出来なければその日はサーブだけで終わってしまう時もあります。
「100回も?」と思われるかもしれませんが、3セットマッチで仮にスコア―が7-6 6-7 7-6だとしましょう。
全部で39ゲーム、半分は自分のサーブだから約20ゲームがサービスゲームとなります。
そのゲームがすべてデュースまでいったら×8で160回サーブを打つことになります。
ファーストの確立が40パーセントならば、セカンドを打つ回数は約100回となりちゃんと根拠のある数字となります。
「100回」と言う数字は想定しなければならない数字なのです。
(マラソンの大会に出るのに一度も42.195㎞走らないで臨む人はいないでしょう)
この練習が達成できると「自分は普段から訓練しているから必ず出来る!」という根拠のある自信が生まれるのです。
「ビビるといつもフォルトする」という「経験」しかしていない選手が
入るイメージなんか持てるはずがありません。
そう、「入らないイメージ」しか持てないんです。
だから心配しなくても思った通りにまたフォールトします(笑)
普段の基礎練習で「実力」をアップする事と同じぐらい大切なのは
「実力を出せる力」を身につける事ですね。
実力はあるのに、「実力を出せる力」が弱いと
信じられないくらい強い時もあれば、ビックリするくらい弱い事もある
「日替わりプレーヤー」
になっちゃいますよ(笑)