月別アーカイブ: 2015年11月

ちゃんと伝えないと

テニスに野球にサッカーに、とにかく忙しい!

何がって?

ツアーファイナルにワールドカップ予選にプレミア12の事ですよ。

日本の活躍は凄いですが、世界からは日本人選手の試合態度の良さや観客の観戦マナー良さも高い評価を受けています、とても素晴らしい事だと思います。

我々日本人は、おそらく武道の流れから来ていると思いますが、相手、師匠、道具、道場、稽古に対して常に尊敬の念を持つ心があるように思います。

茨木でも選手クラスにはそういった心を持ち合わせた選手に育って欲しいと心がけて指導をしています。

スポーツに触れる目的は、単に技術を身につけ結果を出すことだけではありません。そういった礼儀を身につける事も大きな目的の一つだと思います。

自分が育った時代はそういった礼儀にはとても厳しく、またコート整備や道具の手入れや挨拶、返事、時間厳守は徹底的に教えられました。

「ちょっとどうかな?」という理不尽な事も多かったのも事実です。そこはしっかりと仕分けをして大切と思う部分を後輩に継承して行きたいと思っています。

練習に入る時に「お願いします」とか終了時に「ありがとうございました」とかが言わされるのではなく自然に言葉に出て来るようになって欲しいと思っています。

小学低学年はとても純粋なのでコーチにそう言われると必ず実行します。

ただ、ラリーの時、毎回毎回コートに入る度に「お願いします!」と言って、ラリーが途切れるとその度に「ありがとうございました!」を延々に言い続けます。

まだ全然ラリーが続かないレベルだと球出し=ミス、それでもお互いに「ありがとうございました」を大声で、なんとも可愛いですよ。

見ていて正直

「おいおい、そんな毎回言わなくてもラリー練習の始まりとラストだけで良いのに」と思いますが、いろんな意味でまだ自分で判断する能力が低いので彼らは何の疑問も持たずに言われたとおりにやり続けます。

とても微笑ましく思ってみていますが、自分たちで気付くまでは黙って見ていて答えは教えないようにします。

こんな時、

「間違った事は教えられないなあ」とちょっとドキッとすることもあります。

 

年末には一年の感謝の意味を込めて選手クラスはコートの掃除を行います。

もちろん普段もコート整備は毎日行っていますが、ゴミ拾い、草取り、側溝の清掃と日頃の感謝の気持ちを込めて全員で行います。

ある年の最終練習日、

「今日で今年の練習は最後である。お世話になっているコートに対して日頃の感謝の気持ちを表そう。脱帽、一礼をして退場しなさい、お尻を向けて出ていくのは失礼だからな。」

「はい!ありがとうございました!」とミーティングが終了。

自分はみんなより先に脱帽、一礼して「ありがとうございました」とコートに挨拶をして出ました。

まあみんなに見本をみせたということですね。

 

 

その後、コートを眺めているとなにやらみんなが変な動きを…

4番コートから2番コート出口に向かって高校生を先頭に約30人が一列になり行進を。普段見かけない光景です。しかもよく見るとなんと全員後ろ向きじゃないですか。

時折前を気にしながら転けないように「1、2、1、2」と掛け声を掛け、バックオーライって感じで歩いているのです…

「お尻を向けて出ていくのは失礼だからな」という部分をそう解釈されたみたいです…

「たしかに間違いじゃないな」と笑いをこらえるのに必死になりながらここも最後まで暖かく見守りました。

 

 

「う~ん、伝えるのは難しい…」

 

【名古屋テニスクール 茨木テニス】

カテゴリー: 未分類 | 投稿者楢木コーチ 15:03 | コメントをどうぞ

当たり前の事

ここ最近の各スポーツの活躍は素晴らしいですね。

野球、サッカー、ゴルフ、卓球、それ以外もかなり世界のトップレベルに迫ってきましたね。

勿論テニスもその一つですね。

野球で言えば、自分が子どもの頃には「大リーグボール1号」とか言って「大リーグ」が魔球の名前になるくらいアメリカと日本はかけ離れた存在だったのに、今や多くの日本人プレーヤーがその「大リーグ」で活躍する時代になりました。

 

多くのスポーツの中でも特に今一番の注目は何と言っても「ラグビー」でしょうね。

「ワールドカップで南アフリカに勝利」は今さら言うまでもなく皆さんご存知の快挙です。

マスコミは「奇跡」とか「番狂わせ」と日本らしい謙虚な姿勢で報道していましたが、選手や監督たちには「偶然ではなく必然」という根拠が幾つかあったそうです。

「世界一の猛練習をした」は有名な話ですがそれ以外に彼らが行った幾つかを紹介しましょう。

 

まずはワールドカップ、グループ分けが決定するとまず最初に行ったのは対南アフリカ戦への万全の準備です。予選はリーグ戦で上位2か国が決勝トーナメントに進出なので、多くのラグビー関係者は南アフリカ戦は捨てて他の3ヶ国に標準を合わせるべきだと助言をしたそうです。しかし監督は「言いたい奴には勝手に言わせとけ」と断固拒否をして一切聞き入れなかったそうです。

 

そしてエディジャパンが取った戦略。

その1 「開催国イギリスを全員で視察、ホテル、食事を体感する。」

その2 「南ア戦の会場を視察、練習はさせてもらえなかったが芝の種類、長さを確認それに合ったスパイクをセレクト。」

その3 「南ア戦のレフェリーが決定すると、そのレフェリーを日本に招き、オールジャパンの試合の笛を吹いてもらう」

などが行われました。

その1、その2はまあなんとなく想像がつきますが、その3のレフェリーを呼んで実際に試合で笛を吹いてもらったのには正直驚きました。

正直最初は「えええ?そんなことして良いの?レフェリーを味方にするってこと?」

と思いましたが、よくよく聞いてみると実に深い意味があったのです。

「ラグビーは『アンパイア―』ではなく『レフェリー』が試合を裁く。アンパイアーは『審判』、レフェリーは『仲裁人』であり、レフェリーがこの試合がスムーズに進行していく様にゲームをコントロールしていく」のだそうです。

それぞれのレフェリーは独自のラグビー観を持っており、反則に対しても価値観が様々、その考えを選手たちがよく理解をすること、また自分たち日本チームがどんなラグビーを目指しているかをレフェリーにも知ってもらい理解をしてもらうことが大切でありその為に練習試合で一度笛を吹いてもらうことは大変大きな意味があると言う事だそうです。

 

このように彼らは考えられる全ての事を準備してあの一戦に臨んだのです。

だからあの結果は「偶然ではなく必然」であるというコメントが自然に出てきます。

 

よく「アマチュアは過程をプロは結果を評価される」と言います。

どんなに頑張っても負ければ「なんだあ…」の一言で片づけられます。

実はこの会見の時、マスコミから苦労話(美談?)を根ほり葉ほり聞かれ、しかたなく答えていたメンバー達、「本当はこんなこと言いたくねえのに…」という雰囲気がありありと伝わってきました。

「頑張る」ではなく「勝つ」を目標にしたのだから当たり前の事しただけなのに何をそんな大騒ぎしているの?って感じでした。

 

そんな彼らにより一層魅力を感じました。

【名古屋テニススクール 茨木テニス】

カテゴリー: 未分類 | 投稿者楢木コーチ 16:58 | コメントをどうぞ