日本水泳界のレジェンド北島康介のリオオリンピックへの夢が断たれました。
200m決勝、結果5位に終わり、電光掲示板に眼をやり、リオが決定した選手を祝福し、プールに一礼をして堂々と歩く姿になんだかいたく感動してしまいました。
その後、即インタビューに正直
「え、今?」って思っちゃいました。
20年以上オリンピックの事だけ考え、オリンピック中心の生活を送ってあらゆるものを犠牲にしてきた来てその夢が破れたばかりの選手が最初に心境を語る相手が、一度も会ったこともない赤の他人のインタビュアーでいったい何を話せと言うのだろうか。
自分なら「お前関係ないだろ?根掘り葉掘り聞くんじゃねえよっ!」って思ってしまいそうです。
でもそこはさすが北島選手、きちっと答えていました。
特に印象に残ったのは中学から指導をしてもらった平井コーチに対する想いや感謝の気持ちを語ったところです。
一人の選手をサポートする人間は沢山います。家族、所属チーム、チームメイト、企業、スポンサー、協会、などなど。
でも一番近くで常に一緒に戦っているのはコーチです。選手とコーチの信頼関係は絶対なるもので北島選手も自分がリオに行きたかったのは当然ですが、コメントの中に「平井コーチはいつものように『行って来い』と言って送り出してくれた。コーチと一緒にもう一度オリンピックに行きたかった」という部分がありましたが。この師弟関係はきっと素晴らしいんだろうなあと感じました。
彼ほどの選手になるとマスコミやら協会関係やらスポンサーやら後援会やら挨拶しなければならない人が山ほどいるのではないかと思います。きっと平井コーチの元へ行くのは一番最後になるでしょうね。
出会ってからずっと練習や試合の連続だったでしょうからきっと今までは話す内容はそんなことばかりだったと思います。
全ての戦いが終わってやっとその使命から解き放たれ、昨夜は二人で初めてゆっくり話すことが出来たんではないかなあと思います。
まあ男同士ですからお互いに「お疲れさん」ぐらいしか出てこないかも知れないですね(笑)
選手の引退はコーチにとっても本当に辛いことです。どうにも気持ちのやり場がないものです。職業柄どうしても平井コーチの心境が気になります。
昨日のレースを観ていてそこまで妄想してしまう自分に「お前こそ関係ないだろ?」ってのりつっこみを何度も入れてました(笑)
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