いつの間にか貴族達の取り纏め役的地位に上り詰めていたノー

いつの間にか貴族達の取り纏め役的地位に上り詰めていたノーバーを先頭に彼等は言外にその寝返りを匂わせながら、エレナ達の討伐を強硬に主張した。何故、貴族達がエレナ達の討伐を訴えたのか。その理由は領地問題に有った。彼等貴族達は今領地を離れ、その一族郎党を引き連れてゴルゾーラの軍に身を投じている。エレナ側に降伏しても良かったかに見えるのに、それをせずゴルゾーラ側に降ったのは一重に自分達の領地保有を案じたからである。何故そうなるかと言うと、international school list in hong kong それは戦勝軍であるエレナ軍の論功行賞に対する危惧である。本来彼等貴族達はゴロデリア王国の膨張に伴い吸収されて来た独立の領主であった事は既に述べた。そして、ゴロデリア王国の軍の主力を為すものは独立自営農民出身の兵士であり、彼等貴族は寧ろ傍流であった事も。戦勝軍であるエレナ軍は自分達の兵士に報酬を支払うであろう。命を的に戦い、手柄を立てた兵士に報酬を払うのは古来から軍を統率する者の義務である。その報酬の一番通常の物は土地であった。ゴロデリア王国は貨幣経済の発達した国柄であった為、兵士に金銀で給与を支給はしていたが、戦勝に置ける褒美は又別であり、兵士達の望みもやはり究極的には土地所有に向かう事がほとんどであった。.  今回のエレナ軍兵士達の戦功は著しいものがある。当然、それに対する報酬もそれ相応のものが予測される。では、その土地は何処から供給されるのか。勿論、ステルポイジャン軍の支配していた領地もある。しかし、それは本来王家に属する土地であり、ステルポイジャン達は王家の下に支配管理していたに過ぎない。王家に属する土地を簡単に褒美として与える道はエレナであってもゴルゾーラであっても採らないであろう。何故なら、それは王家の力の衰えに繋がるからである。そう貴族達は考える。そして、今この時において、彼等貴族達は将に敗残者の位置にいた。ステルポイジャン軍達に所属したのは半ば脅迫に屈したのであるが、今更そんな言い訳は通用するまい。エレナ達戦勝軍はきっと彼等の領地を没収して配下兵士に与えるに違いあるまい。この理屈を主にノーバーが仲間の貴族に吹き込んだ。他の貴族達も思い当たったらしく、衆議一決してゴルゾーラ軍に降る事になったのである。勿論ゴルゾーラ軍に降ったからと言って彼等の領地権が保護されるわけではない。王女と太子が平和裏に軍を収め、新たなる国王(どちらがなるにせよ)の下にゴロデリア王国の治世が始まった場合、エレナ軍の兵士達に対する行賞の問題は残るであろうし、貴族達の領地を以ってそれに充てると言う危惧は去らない。彼等貴族達の心情としては、そして客観的情勢判断としても又、どうあっても勝ち組にならなければならなかった。戦勝軍に属してこそ初めてその地位も権益も保証されるのである。それ故に、彼等としては戦争に此処で終わられては困るのであった。王家の身内同士の争いは悲しむべき事であるとか、既に暴悪の徒ステルポイジャン軍は滅んだとか、


カテゴリー: 未分類 | 投稿者laurie6479 03:40 | コメントをどうぞ

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