だらだらと食べ続ける習慣はNG!
基本的に、食事をすれば虫歯菌の働きも活発になります。酸の材料となる「糖類」が口の中に入ってくるからです。ごはん・パンなどの炭水化物は糖質ですから、「甘いものを食べていない」というのは関係ありません。(歯科 口腔内カメラ)
つまり、食後は「虫歯菌によって口の中が酸性になり、エナメル質が溶けだす状況」になるわけです。このようにエナメル質が溶けだす現象を「脱灰(だっかい)」といいます。
しかし、これだけで虫歯になるわけではありません。唾液が分泌されることで口の中が中性に戻るからです。このとき、エナメル質から溶けだした成分は、無事にエナメル質へと戻っていきます。簡単に言えば、歯の表面が再生するわけです。この再生する現象を「再石灰化」と呼んでいます。
問題は、「唾液の働きで再石灰化するのは、食事をやめてしばらく経ってから」という事実です。食後の脱灰を修復するためには「何も食べていない時間」が必要になります。だから、一日中だらだらとお菓子を食べ続けていたり、再石灰化する時間も空けずにおやつを口にしたりすれば、歯の修復は不十分になります。結果、脱灰ばかりが進んで、虫歯ができてしまうわけです。(手術用無影灯)
虫歯にならない食生活を考える上で大切なのは、「食事の時間を決め、だらだらと食べ続けることはしない」ことです。目安として、食事と間食の間に最低90分は設けるようにしてください。もちろん、90分より長くできるなら、そのほうがベターです。
就寝前にはものを食べないようにする!
睡眠中、人は唾液の分泌量が少なくなります。つまり、「寝ている間は虫歯菌の働きが活発になり、歯の修復する働きは低下する」ということです。その時間帯に「虫歯菌に糖類を与える」というのは、どう考えてもマイナスになるでしょう。
最低でも、寝る前の30分間は食べ物を摂取しないようにしてください。可能なら、最後の食事から90~120分ほど時間を空けることです。もちろん、寝る前に歯を磨くことも忘れてはいけません。