工事とか、霊感とか。

パリの街角。
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建物の修繕工事中らしい。

ポリバケツをつなげたようなパイプのようなものはなんだろう。
コンクリとか水とか流すのかな。
大丈夫か?パリ。

中国の竹で組んだ足場よりは怖くないけど。
今も中国の工事現場の足場は竹なのだろうか。

 

さて、ふと昔のことを思い出した。

20代後半の頃、プライベートでとても良くないことが続き、
ちょっと精神的にも落ち込んでいた時期があった。

当然まだコーチとしてコートに出ていた頃なので
それでもレッスンは普通にやっていた。

しかし、かなり痩せてしまったり、やはり表情にも出ていたのだろうか。
心配した会員さん(40代くらいの女性)が声をかけてくれた。

「コーチ元気ないね。心配ごと?」

お客様なので詳しい話はしなかったのだが、
悩み事なら、ある人を紹介してあげるという。

「聞いてもらうだけでもきっと楽になるし、
何よりすごく霊感が強いのよその人」

そういうことにあまり興味もなかったのだが、
実際かなり参っていたこともあったし、
心配してくれているってこともあって
紹介の人物に会うことにした。

 

後日、ある場所で紹介され、その人に会った。
50歳くらいの小柄な女性。

話をしようとすると、ここではなく、
二人だけで話せる場所が良いと言う。
まあ、そういうものかと思い、ではどこがと聞くと
静かなら車の中でも良いとのこと。

ワタクシの車に乗り、近く公園の駐車場へ。

質問などを受けながら、ポツリポツリと
現在の状況を少しずつ話す。

ひとしきり話を終え、相手が言う。

あなたは母親の影響を強く受けている。
(なるほどそうかも)

左半身に病気が起こる可能性もある。
(そうなの?医者でもないのに)

あなたはとても感受性が強いタイプ。
(そうかもね)

守ってくれているご先祖様が強いのは幸運。
(ご先祖様はおじいちゃんくらいまでしか知らないけど)

親とご先祖様は大事にしなければいけない。
(うん、たしかにそうだ)

お墓まいりには行ってるか?
(そういえば全然行っていない)

結婚するなら細面じゃない人が良い。
(良かった。そっちは好みじゃない)

ワタクシの話に共感しながら、挟んで来る言葉は
なるほどそうかと思うことも多く、
聞いてもらって良かったかもとも思った。

 

小1時間の話を終え、最後に「結局どうすれば良いか」の話になり、
彼女が言った。

「運気をあげましょう。そのためにはこれを」

取り出したのは、印鑑のパンフレット。
象牙の良い印鑑は運気を上げるという。

その瞬間に目が覚めた。

なるほどそういう商売なのね。

印鑑自体も高くて買える額ではなかったし、
ローンを組んで作った印鑑で運気が上がるとは思えなかった。
じゃあ、外国人はどうやって運気上げてんのと。

丁寧にお断りして別れた。
話をした料金は1万円くらいだったか、それは払った。
まあ、愚痴ぶつけ料&社会勉強代だと思えば高くはない。

きっと紹介してくれた会員さんは本気で心配してくれたのだと思う。
ご自身が高い印鑑を買っていたのかは知らないが、
彼女の霊感とやらを信じてのことなのだろう。

 

しかしワタクシの針は逆方向に振れた。

悩みには正面から向き合う。
解決は論理的かつ具体的な方策以外にない。
何かにすがっても現実は変わらない。
印鑑やツボで運命が変わるなんてことはあり得ない。

それから、この手のこと一切を信じなくなった。
朝の番組でやっている星座占いも大きなお世話だ。
ラッキーアイテムのオムライス食って幸せになるわけなかろう。
(血糖値が上がって幸せな気分になるだけだ)

初回の話で最後の印鑑がなかったら、
また聞いてもらっていたかもしれない。
2回、3回と話を聞いてもらっての後だったら
冷静に判断できたかどうかは分からない。

何れにしても、そっちの価値観に乏しいことが幸いだった。

心が弱っている人の操縦というか洗脳って
こうするのかってことが見えたのは収穫だったし、
すがる気持ちからは生まれるものはないことも再確認できた。

結局は自分が決め、自分で動くことだと思った。
その時決めたことは今の変わらない。

変な意味で良い人を紹介してもらって良かったなと思った
もうすぐ30歳の冬だった。


カテゴリー: , 街歩き | 投稿者Tameblo 05:30 | コメントは受け付けていません。