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ニットの話 その1

織物(布吊)は経糸と緯糸が直角に交錯して織られている。

それに対して、編物(ニット)は1本の糸によって一目一目、編まれたものをいう。

織物を選ぶ時、アパレルメーカーは一部の別注を除いて、ほとんど生地屋(問屋)から買っていることが多い。

当然それらの素材は産地や問屋の企画で作られている。

つまり、アパレルメーカーは、織物を社内で企画するといったことはあまりしない。

それに対してニットは、糸問屋の糸を選ぶことから、アパレルメーカーが企画、デザイン、色、柄、編み地の風合いなどのすべてに関わらなければならない。

要するに、メーカー側が素材作りから始めるということである。

そのために、ニットの企画は布畠の企画よりかなり早い時期に立てる。

糸の段階から企画を考えていくのである。

色や柄や編み地などを考える前に、さまざまなことをしなければならないのである。

そのためニット製品も含めたトータル提案をしているアパレルメーカーは、社内にニット専門のデザイナーがいて、ニット製品に関してはほとんどそのデザイナーが手がけている場合が多い。

吉丸幸一

カテゴリー: ファッション | 投稿者吉丸幸一 10:40 | コメントは受け付けていません。