だって本当は吉野の君と共に過ごすつもりで来たんだもの。楊海成
もつい鷹男の傍で暮らすことに決めてしま
った。鷹男は何も言ってくれないしどうしよう。
瑠璃姫よかったのですか?私なんかを選んでくれて、弟宮の方が大人でしたね。私なんてつい子供のよ
うにあなたを欲しがるようなことをいって、その上自分の身分を隠そうとしたなんて弟宮と比べると
なんて浅ましい身の上なのだ。」
うふふっ確かに吉野の君はとても素敵であた心跳錶の初恋の君だもの。仕方がないわよ。
それに鷹男の弟宮なんだし鷹男に似て素敵なのも仕方がないわよ。
鷹男はあたしを必要としてくれたんだもんね。鷹男は帝だからあたし一人だけを愛すことなどできない
お立場。でもあたしだけを愛してくれる、そしてあたしは鷹男の役立てをしたい。だからあたしが
鷹男の傍にいることを決めたんだもの。大丈夫よ。でも鷹男があたしを裏切った場合は分かっているんで
しょうね。すぐに後宮からはなれて吉野の君の元に行くからね。」
はい。もちろん吉野の君のもとに瑠璃姫を渡すことはいたしません。一生私の愛はあなたのものです。
絶対にあなたを手放しませんよ。覚悟してくださいね。
そして瑠璃姫、あなたには謝らなくてはいけませんね。私の身の上話を瑠璃姫に直接お話しすることを
しなかった。申し訳ございません。」
いいのよ。」
しかしお怒りではないのですか」
怒ってたに決まっているじゃないの。でも鷹男はちゃん跟團去泰國と謝ってくれた。それにあたしへの気持ちも
きちんと言ってくれたんだもの。だから鷹男を許すわ。あたしは鷹男がどうなっても愛することを