日別アーカイブ: 2017年7月22日

「目」はそうとう重要なアイテムです。当たり前のようにボールを見て…しっかりよく見て…インパクトに向けてスイングすると思うんですが、このボールの見え方っていうのが人によって差があります。

おそらく、感じ方を説明せよと言って説明できる人も多くはないと思いますし、その差を説明し切る事はまず無理でしょう。感じ方は千差万別。その人なりに、ってことまでしか言えません。

だけど大別することは出来るような気がしています。

初心者型

・ボールを最後まで見ている
・または、最後は夢中でどこを見ていたかわからなくなっている
§それと同時に、体のどこかに力を入れてボールがあたる「一瞬」に相当する「すごい速さ」のラケットが動くようになっている➡その為にすごく「見て」いる

要するに、これって自分のフォームが無いので、うまくテニスをする人っていうイメージが頭にあって、ボールが当たる時だけ一生懸命やってるような感じなんですね。ゆっくりボールを送ってあげても、手元のボールは一瞬ですから、速い球が来てもむつかしく感じてるでしょうし、ゆっくりしたボールが来てもそんなにうまく打てない、っていうレベルの人がこんな感じかと。

初級者型
ラケットをどう扱うのかは分かってきた人。

・ボールを見ているし、自分の動作も分かってきているので、スイングのラインとボールの軌道をあわせる様に出来る。←そのためによく見る、という事を使える
・ほとんどの場合、インパクトの瞬間を撮影すると「自分が打ったらそこへ飛んでいくはず」のラインに先に目線を送っている
§多く存在するのは、インパクトの記憶が手に残っていることから、インパクトの瞬間に入れる力がコントロールの要と思っているようなパターン。スイングしていって、インパクトの瞬間(打球音がするあたり)に向かって何らかの力を入れてアクセントを付けようとしている。

手のひらの感覚が、ラケット面がどんなふうにボールに当たったか、こすった感じとか、捕まえたような感じとか、前に飛ぶような感じとかをそれぞれの感覚で理解してきているってことだと思います。それが思った通りかどうかはまた別の話かもしれませんが、自分の動作がボールに影響を及ぼす動作だってことが分かるのでコントロールしようとするってことですね。

中級者以上は、打てばコントロールできるレベル、っていう事にしておいて、そういう人との差があるのがここまでのレベルでしょう。

私のくくりでは、初級者までは、「打ち方を打っている最中に考えていないと上手くできないレベル」としている部分がありますので、スクールのクラスとは表現が違うと思います。試合に出て活躍できる人は、狙ったところに打てるとか、そういうショットを武器に勝てるようになっているはずなので、そこからが中級者。苦手があるとかはその人なりにあると思いますし、ショットが強いとか弱いとかは試合中での使い方の問題なので、レベルの差ではありません。

上級者は、ショットの使い方が一貫していて、勝つために判断して使い分けが出来る人であり、余計なミスもなくネットの向こう側にいる相手とのせめぎ合いや駆け引きがうまくできるレベル。プロ選手だとしてもそうやって試合していると思いますし、そのなかで強い選手やそうでもない選手がいるってこと。

さて、実験すると面白いことがあります。

インパクトの瞬間に目をつぶってみる

以前にもブログで書いたことがあったかもしれないですが・・・

ここでさっき「初級者」の所で書いた、インパクトの瞬間に何らかの力を入れる、っていう人が結構いる、ってことへの実験です。

よーく打点を見ることで、自分のインパクトの瞬間に入れた力が技術の高さになるようなスイングは、ドンピシャでハマれば凄いショットが飛んでいくかもしれませんが、毎回約束できるものではないかもしれません。再現性が良くない技術は、試合中の大事なシーンで自分が信じられない基になりますよね。本人は「よーく狙う」ために「よーく見る」なわけだと思いますが、ボールって動いているし、同じショットが繰り返し飛んでくるとも限らないわけですから、そのせいで動きが止まってしまうようではよくないわけです。

球出しの優しいボールが不安定になるような人は、途中までは見ていても、ラケットがボールに当たる瞬間には目をつぶってみるという打ち方で、狙いを変えずに何球か打ってみると良いです。

当たる瞬間に、頼りにしている目が使えなくなっているので、持っているラケットに頼るようになります。
手に持っているラケットに意識が行くことで、インパクトまでにラケットが(ラケット面が)狂うようなことをすると失敗する、という心理が働きます。

そう、ラケットの握り、というのは「インパクト面」のことを指しているわけですから、「正しく持っている」から「この形でインパクト」が大事なことになりますね。そうすると突然スイングスピードを上げるようなことをしないで、うまく面を維持して打点に入ることが出来る様になります。

スイングの途中まで見えているわけですから、いちばん最後はそんなに見えていなくても大丈夫なわけですね。むしろ手やラケットの感覚に期待通りのインパクトが来ることが重要ですから、手首を使ったりはあまりしなくなります。

連続で何球か打つと、球出しの優しいボールに不安定な打球になる人の荒れた部分が大人しくなるはずです。

まあ、最後まで見えていることが良いことだってわけじゃないってことですね。

動きが正しければ、見えている方が正確なことは分かっています。だけど、目の方が重要じゃないですよね。ラケットとボールの関係が良くなければよく見ている価値がない。

何をすればいいのかが分かっている人なら、そんなに間違えないってことです。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:28 | コメントをどうぞ