日別アーカイブ: 2017年8月23日

片手バックハンドを「引き手」で考える

前回のブログ記事の続きです。

写真を撮れそうな機会がちょっとなく、野球で検索して写真を拝借しました。

テニスとはスイングの型が違いますが、ボールにパワーをぶつける、という要素は共通のものがあるわけです。

form01クリックで拡大して下さい。

この画像でいう右手は押し手で、肘をたたんで腕は打点にはやく到達しても、ヘッドは遅れてパワーをため込みます。手首を支点に腕からの運動エネルギーがバットに伝わると、スイングのパワーは打点に集中させられるようになります。

野球の打ち方だと、このままボールの中心よりもやや下側にバットの芯が入ることが理想。テニスのトップスピンとは違いますし、大人の硬式野球だとバットが1kgくらいあるらしいですから、そうしないとどこかに余計な力を使ってスイングのベクトルと打球のベクトルが合わなくなる。

テニスのラケットの動きもそういうところから、テニス用の軌道を描く必要がありますが、力の伝達としては基本、そういう要素が必要になります。

さて、左手、つまり引き手の方にも注目してみましょう。このスイングでは肘が伸びきって、押し手側のコントロールに「物差し」の役割のようなことをやってアシストしています。

インパクトでは両腕を打点でのブロックのような形としてバットを後ろから支える形になります。これは止めて考える形ではなく、ヘッドの動きがトップスピードになる位置での形を再現するための形です。

その後、ヘッドが走っていきますから、フィニッシュに向けてはこんな風に。

takebat_article241これもクリックで拡大

急に右バッターになりましたが、押し手側が引き手側の上にぐるっと回ります。スイングのスタート時点で肘をたたむようにしてそのルートを通りやすくなっていますし、バットのような重たいものを両手で持てば、野球のスイングがうまくなくてもカタチ的にはこうなるでしょう。

引き手側は、手のひらを上に向けるようにして肘を返しています。これは肘がお腹に近くないと右手が離れて行ってしまうからで、現実野球のフォームの中ではスイングの終わりに押手側を離すケースもあります。

両手で持てば、引き手側はその回外(スピネーション=回外及び外旋)の動きは意識されていないと思いますが、片手でバックハンドを打つとなれば、そういう動きを促してもよい?(筋力を使って=手首を上手く使って・・・という意味ではなく)でしょう。

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手のひらが上向きで終わるような形なわけです。

スイング中にはプロネーションした腕がスピネーションを行いながら振られてくることで大きなスイング軌道を描けるようになります。

グリップをやや厚めに握れば、その動きがあっても打点付近での面維持が可能になります。

手首というか、手のひらの中に支点があって、ヘッドの動きが感じられるようなら、面の維持をしながらそれが出来る握り方を調整してみましょう。

テイクバックというか、バックスイングを大きくとってスイングエリアを広げられるようなら、スピン軌道のスイングや、フラット軌道のスイングなどを、スイングスタートの位置を変える事で変化させられるようになります。

打点でのラケットの動きが出来るのなら、そこに合わせて打点の範囲をある程度持てるようになります。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 10:44 | コメントをどうぞ