日別アーカイブ: 2017年11月11日

順番を整理する

テニスの打球技術って、スイングやインパクトの仕方にまず興味があって、それを実践でどう活かせるかをさらに考えていって・・・っていうのが私の場合の取り組みでした。

テニスの上手い人。。。というか、ある程度実績があったりとか極めた人(全日本とか世界ランキング持ってたとか)だったら、きっとゲームや実践の場で使いやすいことを目標に最初から打球技術のアプローチをつくろうと考えたかもしれないので、私もコーチの仕事をやらせてもらっていたけど、そこに気づくまでには時間が掛かったなぁと思います。

 

打球技術の元になるのは、まず

打点

でしょう。良いフォームを持っていたとしても、ラケットに上手く当てられない人は自分の事をヘタクソだと思っているだろうし、どんなプレーヤーも一生懸命プレーする中で、ラケットがボールに当たった瞬間に自分のショットの成否がわかると思います。

だから、ラケットはいかにボールを捉えるべきか?が明白なプレーをする人は、テニスのレベル以前に安定したプレーが出来て、コートに立って戦う事に楽しさが必ずあると思います。出来ることは出来る自信があるし、むつかしいことや無理なことも知っているような感じがあると思います。

逆に、当て方が不安定な人は、出来るはずの事が出来なかったり、思い通りの場所に打ちたいのにそれが出来ずにストレスを抱えるようになると思います。

それって、「いつ」の話なのか、っていうことがずっとわからなかったんですが、

「相手が打ったショットを見た瞬間」にほとんどの事がわかると思います。

要するに「走ったら間に合いそう」で「ラケットにこんな風に当てれば」狙ったところに向けて打てる!ということがわかるから自信があるんでしょう。その判断は相手が打って、そのショットの軌道が見え始めた瞬間に始まっている訳です。走りながら、自分の打点に向けて打球フォームを構築していっている訳ですね。だから初心者にはそこの感覚がなくてむつかしいことを、上級者は日常生活と同じレベルで簡単にプレーできるようになっている。習熟している訳です。

打点は打点なので、大きな動き方をするとどんどん明確さを失っていきます。

だから、ちょっと遠い範囲を走るようにして、ボールを打てるのはネットのそばで、とかっていう練習をしておきます。エクササイズ的なものですね。目と手のコーディネーションを確認するくらいの感じです。

その次には、コントロールの感覚があればいい。

つまり、相手が打ったショットに的確に追いつけてラケットに当てることが出来るなら、当たったボールがどこへ打てるのかを感じてもらえればいい。

ドライブで打つ事も、スライスで当てることもやりやすいやり方があるはずですし、課題として取り組むことにして苦手な方を簡単なやり方で覚えていくのにも良いと思います。

そもそも打点の覚え方は、「当たる位置に置いておいて、そこでちょっとだけ力を加えればちゃんと飛ばせる」(サービスラインからネットを越える程度でも)ことが条件だと思います。力を入れられる場所、でもないんですね。力の強い形と力の入る形とは少し違うので。

 

それで、ラケットの扱い方=ボールのさばき方がある程度わかれば、無理に大振りする事もしなくていいですし、へたくそで自信がないからすごく力んでしまう…なんてことも無くて済むでしょう。

その後には

体重を乗せる

という事が出来る様になりたいものです。これは簡単な方法からやるとするなら、項目としては最重要だと思っていますが、

軸足の位置を決める

という事だと思います。

そこから、基本的なフットワークと動き方の約束を覚えて行くと、テニスのラリーでやらなきゃいけない事になるリズムがある程度入っているはずです。

 

 

昔から、初心者の段階的導入法が「止まってボールを見てコツン」というところから始まるのが気に入らなくて、もっといい方法があると考えていたんです。

ラケットにボールを当てることがむつかしいという人も、初心者のクラスに来ればいますし、小さい子供に教えるときも、空振りくらいは当たり前に目にします。

それって走っていこうが止まっていようがボールの動きに自分の動作を同調させられないってことなので、どっちから始めてもむつかしいと感じるのは同じかなと思います。

だけど、動いているものには動きながら合わせていく事で上達は早まると思いますから、走っていって当てるだけ、という事で目的が明確な分手に持ったラケットに意識が集中しやすくなる面もあると思います。実際にその方が打ち合いが出来るようになるまでが簡単ですから。

身体の各部の動きをプレー中の人がどれだけ把握しているか、といえば、そんなにあっちこっちは出来ないものです。

相手が打ったショットが届きそうだけど遠めに来ることが分かったとして、そこまで何歩で行けるからどっちの足からスタートするかなんて考えないでしょ?

取りあえず走ってみて、追いついたところで足の位置を調整するように細かく動かしていけばいいわけだし、それがむしろリズムを自由にすることになりますから、自分のラケットに当たったボールが狙った方に打てるようにすることをイメージしながら動くべきなんですね。

そこで肘の角度がどうだとか、膝をどれだけ曲げなきゃいけないとかっていう事は、そこの動きが悪くてうまく打てない人の課題として取り組めばいいことだと思います。

 

感覚的に作っておける準備が出来るかどうか、ってことと、当たるまで狂わない自信のある面かどうか、っていうことが自信になるなら、そこからスイングの仕方を作れればいいんだろうと思います。

 

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:24 | コメントをどうぞ