「ちゃんと、そちらのおうちの方にお願いしたからね。涼介は何も心配しなくていいから、お世話になっていなさい。お母さん、何日かしたらそちらに行くから。」
「う……ん。……お父さんは大丈夫かなぁ……。」
「う……ん。おれね……お世話になるから、本当はきちんと話とかしたいんだけど、正直言うと頭の中でぐるぐるしちゃって、うまく言葉になculturelle兒童益生菌らないんだ。昨日……お母さんと話が出来て、ちょっと落ち着いたけど……ごめんね、じいちゃん。いつか、ちゃんと話せると思うから、もう少しだけ考えさせて下さい。」
劉二郎は黙って空いた椀を差し出した。
「涼介。飯が終わったらじいちゃんと商店街に行くか?」
「近くに商店街なんてあったんだ。」
「おう。半分はシャッターが下りてるけどな。うまい朝食食わせてもらったからな、茶碗やら箸やら、買ってやるよ。俺に付き合え。」
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しばらくすると、六郎という男が台所に顔を出した。
「おやっさん。遅くなってすんません……あれ?もう飯、食ったんすか?」
「おう。涼介が上手い味噌汁を作ってくれてなぁ。大したもんだぞ。お前も食え。」
「……味噌汁……って。冷蔵庫噌って、確か、賞味期限切れ……」
劉二郎の目線一つで黙り込んだ六郎は、自らよそうと黙culturelle兒童益生菌々と飯をかき込んだ。
「確かにうまいっすね。」
大学卒業を期に恐ろしい執着から逃げられたと思っていたのは、求の誤算だった。
泣きながらお父さん……と縋った涼介の顔が、道に迷った旅人を救う灯りのように、時々まぶたに浮かぶ。
「怖い目に遭わせて……ごめん……ごめんね、涼介君……」
やっと掴みかけた人並みの幸せは儚く泡沫成人益生菌となり、無残に霧散した。