ハンマー投げ・室伏広治選手/出羽俊明

2008年の夏季北京オリンピックで、陸上男子ハンマー投げの室伏広治選手(ミズノ)は33歳でした。

大会前、マスコミのインタビューでは、「4年に1回の大会で、いい成績を残すことは大変だけど、そのために毎日頑張っている。すべてを懸けたい」と語っていました。

になった強い決意を示しました。五輪のタイトルだけは渡すつもりはありません。

室伏広治選手は前年の2007年、中京大大学院での研究論文作成に追われ、必ずしも練習に専念できませんでした。

大阪での世界選手権は6位となって初の世界一を逃しました。

その直後から「北京五輪に向けて新しいことにも取り組んでいる」と動きだしました。

博士号取得が決まり、この冬は強化に集中できる環境にありました。「いい練習ができれば結果は出る」と万全を期す構えで北京五輪に臨みました。

アテネ五輪でも金メダルを獲得しました。

このときは、メダルを取得した選手がドーピング違反で順位が繰り上がってのことでした。

「勝てば何でもいいという風潮がスポーツ界にある。その中で自分自身を磨く姿を見てもらいたい。アテネの一件から自分には、そういう使命があることを自覚している」と熱い口調で語っていました。

北京五輪中に実施される国際オリンピック委員会(IOC)選手委員会の選挙に立候補したのも、こうした姿勢の表れだったのでしょう。

日本のスポーツ界きっての国際派として知られる室伏さんらしいですね。

結局、北京五輪では5位入賞を果たしました。

今でも私が最も尊敬するアスリートの一人です。

 
出羽俊明


カテゴリー: スポーツ | タグ: , , | 投稿者出羽俊明 15:28 | コメントをどうぞ

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