カテゴリー別アーカイブ: ジャパンオープン

ソアレスのツイート

楽天ジャパンオープンのダブルスはマクラクラン/ 内山の日本ペアの優勝で幕を閉じました。開幕時はまさかこのペアが優勝するとは誰も思っていなかったのではないかと思います。決勝はややマレー / ソアレスのミスに助けられた感もありましたが、ここぞというときのサービスとリターンは素晴らしかったと思います。ロジェ / テカウにも勝っての優勝ですから文句なしの優勝と言っていいでしょう。

もしデビスカップで錦織、杉田、内山、マクラクランというメンバーで戦うことになれば、メンバー全員がツアータイトルを持っていることになりますから、現状のドリームチームといっていいでしょう。とても楽しみです。

一方負けてしまったマレー / ソアレスですが、私はソアレスがスピーチで最初にこの一週間に試合を見に来てくれたファンへの感謝を述べたのが印象的でした。実は大会の期間中にソアレスがこんなツイートをしていたのご存じでしょうか。

“Great doubles action and packed house in Japan”

packed houseというのは「満員の観衆」という意味だそうです。つまりこのツイートの訳は「日本にて、すばらしいダブルスの試合と満員の観衆」といったところでしょうか。

このツイートに添付されている動画は1回戦のマクラクラン/内山 vs T.ヒューイ/A.シャマスディンの試合です。「2017年 楽天ジャパンオープン観戦記10/3」の記事にも書いた通り、この試合では、センターコートでの試合がたまたま早く終わってしまい試合が行われていたのがこのコートだけになってしまったのでお客さんがこのコートに集中することになりました。ソアレスがその事情を知っていたのかは定かではないですが、なんにしてもダブルスの試合にこれほどにお客さんが入ることは珍しいのでツイートしたのでしょう。このツイートには往年のダブルスの名手であるウッドブリッジや、ヒューイットやツォンガのコーチとして知られるロジャー・ラシードが喜び記したリツイートをしており、関心の高さが伺えます。

こちらの記事にあるように、ソアレスは以前ダブルスの地位の低さに不満を表すツイートをしています。そんなソアレスですからこの光景は心底嬉しかったはずです。ただソアレスが自分が出ていたわけでもない試合をわざわざツイートするほど喜ぶということは、逆の見方をするとソアレスほどの実績を持つプレーヤーですらお客さんが満員の中でプレーする機会がほとんどないのだという、ダブルスの厳しい現実を物語っています。

話は変わりますが、私は一介のテニスファンとして、日本が世界のダブルスプレーヤーがこぞって出たがるような「ダブルス観戦大国」にならないかと密かに願っています。ジャパンオープンの開催時期はUSオープンとデ杯が終わった後で多くの選手が疲れていますし、日本はツアーの主戦場であるヨーロッパからすると地理的に遠く、しかも同じアジアに来るのであれば同週開催の北京オープンの方が賞金が高いなど、ATPツアーの中でジャパンオープンを取り巻く現状はなかなか厳しい気がします。そんな中でダブルスはジャパンオープンの価値を向上させる打開策にならないかと私は考えています。日本は今でも比較的ダブルス観戦が盛んであると言われていますから、その強みを活かしていくというのはどうでしょうか。

残念ながらダブルス観戦が比較的盛んとはいえ、現状はダブルスの選手について良く知っているファンははっきりと少数派です。ファンにダブルスプレーヤーについて良く知ってもらうのに一番手っ取り早いのはダブルスの試合の放送枠を増やしてもらうことですが、これについては現状でWOWOWもGAORAも相当努力しているので、これ以上はなかなか現実的ではないでしょう。ひとまず、ジャパンオープンのホームページやパンフレットのダブルス選手についての記述をもう少し充実させるとかが現状で考えられる最善策でしょうか。

話をソアレスに戻しますが、このツイートをしたソアレスは満員のお客さんが嬉しくもあると同時に、そんな中でプレーしている選手たちが羨ましくもあったのではないかと思います。決勝戦は日本人ペアが出場することもあってかなりお客さんが入っていましたが、いつか日本のテニスファンにもっとダブルス観戦の楽しさが浸透して、日本人選手の出場の有無に関わらず、満員の観衆の下でプレーさせてあげられる日が来ることを切に願っています。

 

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カテゴリー: ジャパンオープン | 投稿者ステイバックダブルス 16:01 | コメントをどうぞ

2017年 楽天ジャパンオープン 観戦記10/4その3

男子ダブルス2回戦

D.イングロット/ D.ネスター  4-6  6-4  10-3  D.シュワルツマン/ D.ティエム

コイントスの場面。ハイソックスをスタンバるネスター

コイントスの場面。ハイソックスをスタンバるネスター

1回戦は閑散としたShowコートでの試合になってしまったネスターですが、2回戦はナイトセッションのセンターコートになり、お客さんもちゃんと入っていて本当に良かったです。例えお客さんの多くがティエムとシュワルツマン目当てであろうとも冷や汗 (顔)何より良かったのはきちんとこの試合がテレビ放送されたことです。やはりネスターほどのキャリアの選手であれば一定数試合を観たい人がいるはずですが、みんながみんな平日の夜に東京で試合が観られるわけではないわけですから。

テレビ放送ではわかりにくかったと思いますが、DJケチャップさんが選手の紹介をした際、ネスターの年齢「45歳」を読み上げたときには会場にどよめきが起こりました。結構知らなかった人がいたみたいです。応援も「ディエゴー!!」「ドミー!!」のような感じでシュワルツマン/ティエムの応援の方が多かった気がします(まあ、イングロットも「ドミニク」ですが冷や汗 (顔) )。でもカナダの国旗を持っていらっしゃった方を少なくとも3名私は見つけました。

ウォークオンを待つ会場

ウォークオンを待つ会場

ウォームアップ中のネスター

ウォームアップ中のネスター

試合はイングロット/ネスターが第1ゲームでイングロットのサーブをブレークされ、結局この1ブレークを返せずに第1セットを4-6で落とします。第2セットは5-4のティエムのサービスゲーム40-40という、ほとんどこのセット唯一のチャンスだった場面をイングロット/ネスターがものにしてセットオールに持ち込みます。マッチタイブレークはここまで不調だったイングロットのサーブが良く決まるなど、イングロット/ネスターの流れが良くなり、逆転での勝利となりました。

私の贔屓目かもしれませんが、ネスターのプレーがとても良かったです。イングロット/ネスターはサーブのスピードではイングロットの方が速いのですが、サービスゲームが安定していたのはこの試合に関してはネスターの方だったと思います。第2セットではネスターの方が先にサーブを打っていました。また、リターンゲームでは第1セットではネスターがストローク戦を挑んでいましたが、第2セット中盤からはリターンダッシュをしてネットプレーでの勝負に持ち込んでいました。これは特にティエムにプレッシャーをかけていたと思います。

ネスターのサービスゲーム

ネスターのサービスゲーム

 

リターンダッシュするネスター(左下)

リターンダッシュするネスター(左下)

試合終了

試合終了

声援に応えるネスター

声援に応えるネスター

こんなマニアックなブログを読んで下っている方は既にご存じのことと思いますが、イングロット/ネスターは次の準決勝でマレー/ソアレスと対戦し、勝利まで後2本とせまりながら逆転で敗れました(スコアは7-6 1-6 9-11)。試合後の呆然とした表情のネスターがなんとも切なかったです。勝利の明暗を分けたポイントはいくつもありましたが、やはり最後に大きかったのはネスターがウォッチを促したボールがオンラインで入っていたマッチタイブレークの1ポイントだったと思います。ネスターの表情はこのポイントについての後悔が大きかったのではないかと思いました。

それでも…これほどに白熱した試合を戦える45歳が他にいるでしょうか。負けてしまったけれど、最高でした。

 

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カテゴリー: ジャパンオープン, 観戦記 | 投稿者ステイバックダブルス 00:13 | コメントをどうぞ

2017年 楽天ジャパンオープン 観戦記10/4 その2

男子ダブルス1回戦

J.ペラルタ/ S.ゴンサレス 6-3  5-7  12-10 A.クレシ/ M.マトコウスキ

コイントス。手前のクレシが準備中に始まってしまいました。
コイントス。手前のクレシが準備中に始まってしまいました。

当ブログではサービスゲームでステイバックするダブルスプレーヤーを特に応援し、取り上げています。チリのペラルタはそのサーブ&ステイバックでプレーをする選手で、以前別の記事でも取り上げました(こちら)。私としては生でペラルタの試合が観戦できて、しかも勝って嬉しかったのですが、素直に喜べない一面もありました。

試合の展開としては、第1セットはペラルタ/ゴンサレスが第8ゲームのマトコウスキのサービスゲームをブレークし6-3で先取します。第2セットは第2ゲームのペラルタのサービスを落とし、1ブレーク差が埋まらないまま、クレシのサービング・フォー・ザ・セットをを迎えるのですが、土壇場でブレークバックし5-5に追い付きます。しかし、第12ゲームのゴンサレスのサーブを落としマッチタイブレークへ。マッチタイブレークはクレシ/マトコウスキが1ブレークリードし、この差が縮まらないまま9-7でクレシのサーブという場面があったのですが、ここをまたペラルタ組がミニブレークバックし、最後はマトコウスキのサーブをミニブレークしてマッチポイントからの大逆転で勝利しました。

…という試合展開だけを書くとかなり白熱した試合だったのですが、内容としてはスコアほど盛り上がらなかったな、というのが率直な感想です。というのもこの試合は概ねクレシ/マトコウスキが決めるかミスするかで進んでいったからです。正直、試合全体として主導権を握っていたのはクレシ/マトコウスキの方だったと思います。しかし、ここぞという場面でのミスが多すぎました。ペラルタ/ゴンサレスもしっかり足元にボールを沈めており、簡単なボレーを打たせなかったというのはもちろんあるのですが、やはりマッチポイントが2本ありながら取りきれなかったあたりを観るとペラルタ/ゴンサレスが勝ったというより、クレシ/マトコウスキが落としたという印象がぬぐえません。

試合後、予定があったのか、疲れていたのかはわかりませんが、ペラルタとゴンサレスはそれほどサインには応じずさっさとコートを後にしてしまいました。ファンのためにもこういうことは大事にして欲しかったのですが…

ウォームアップするクレシ、マトコウスキ
ウォームアップするクレシ、マトコウスキ

マトコウスキとクレシは間近で観るとやはりマッシブでした。マトコウスキの体型に驚く人が多かったです(笑)。

ペラルタのサービスゲーム
ペラルタのサービスゲーム
ペラルタ/ゴンサレスのリターンゲーム
ペラルタ/ゴンサレスのリターンゲーム

ペラルタ/ゴンサレスは各セットともペラルタが先にサーブをし、ディサイディングポイントもペラルタがリターンをしていました。やはりなるべくストローカーのペラルタを後ろ、ボレーの上手いゴンサレスを前、という陣形を組みたいのだと思います。

練習の時のペラルタ

練習の時のペラルタ

練習のときのペラルタ
練習のときのペラルタ

ペラルタはストローカーらしい、しっかり相手の足元に沈むボール良く打てていました。一方でボレーは決して下手ではないですが、他の3選手に比べると突き玉に対してミスが多かった気がします。

ペラルタ/ゴンサレス組は2回戦でクラーセン/ラム組にもフルセットで勝利し、準決勝で内山/マクラクラン組と対戦します。

 

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カテゴリー: ジャパンオープン, 観戦記 | 投稿者ステイバックダブルス 23:39 | コメントをどうぞ

2017年 楽天ジャパンオープン 観戦記10/4 その1

男子ダブルス1回戦

R.クラーセン/ R.ラム  6-4 7-6(5)  F.スクゴール/ V.トロイツキ

左がトロイツキ/スクゴール、右がクラーセン/ラム

左がトロイツキ/スクゴール、右がクラーセン/ラム

 4番コートで行われたこの試合はwowowでも放送が無かったですし、オンデマンド配信も無かったので、まず簡単な試合の流れを書くと、第1セットは第4ゲームのスクゴールのサービスゲームをクラーセン/ラムがブレークし、結局この1ブレークを守って6-3で先取。この1ブレーク以外は両ペアともにブレークポイントも無かったと思います。第2セットもクラーセン/ラムが第3ゲームでスクゴールのサービスをブレークしますが、今度は次のクラーセンのサービスゲームでブレークバックを許してそのままタイブレークへ突入。タイブレークでは6-5でのスクゴールサーブをクラーセン/ラムが取って勝利となりました。

試合としては拮抗した試合でしたが、プレーとしてはやはりクラーセン/ラムの躍動感のあるプレーが目立ちました。観ていて「かっこいな」と思うプレーはやはりこの二人に多かったです。改めて華のあるプレーをする二人だなと思いました。

サービスゲームに入るトロイツキとスクゴール

サービスゲームに入るトロイツキとスクゴール

リターンゲームのスクゴール/トロイツキ

リターンゲームのスクゴール/トロイツキ

トロイツキ/スクゴールはスクゴールの方が長身ですが、各セットともトロイツキが先にサーブを打っていました。ディサイディングポイントも全てトロイツキがリターンを担当していました。

サーブを打つスクゴール

サーブを打つスクゴール

結果的にこの4人の中でスクゴールだけが2ゲーム自分のサーブをブレークされてしまいました。長身の割には2ndサーブが少し甘かった気がします。シングルスで予選を含め3試合既に戦っていたので、少し疲れもあったのかもしれません。トスアップの前のボールを突くときに、写真のように非常に低いところで突くのが特徴的でした。

リターンゲームのクラーセン/ラム

リターンゲームのクラーセン/ラム

以前「リターンサイドの入れ替え」の記事にも書きましたが、クラーセン/ラムは今シーズンからリターンを担当するサイドを入れ替えています。今大会はクラーセンがデュースサイド、ラムがアドサイドのリターンを担当しました。ディサイディングポイントはラムがリターンすることが多かったです。

5番コートのスタンドに入るお客さん

3番コートのスタンドに入るお客さん

この試合は最初はお客さんが50人ぐらいしか入っていなかったのですが、Showコートで行われていたマレー/ソアレスの試合が終わるとかなりこのコートにお客さんが流れてきました。結局4番コートのスタンドにお客さんが入りきらなくなり、3番コート側のスタンドにもお客さんが入っていました。マレー/ソアレスを観たい層のお客さんにはクラーセン/ラムが観たいお客さんも多かったはずなので、この2ペアの試合が重なってしまったのは残念でした。

コートを去るクラーセン。ちょっとピントが合ってませんが…

コートを去るクラーセン。ちょっとピントが合ってませんが…

試合後クラーセンはかなり時間をかけてファンのサインや写真撮影に応えていました。以前「いい人、クラーセン」の記事にも書きましたが、この選手は本当にファンと接するときに常ににこやかな笑顔で好感が持てます。プレー良し、人柄良しの選手です。今年の楽天は次の2回戦で残念ながら負けてしまうのですが、また来年もぜひ来て欲しい選手の一人です。

 

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カテゴリー: ジャパンオープン, 観戦記 | 投稿者ステイバックダブルス 02:04 | コメントをどうぞ

2017年 楽天ジャパンオープン観戦記10/3

男子ダブルス1回戦

J.ロジェ/ H.テカウ 6-7(5) 6-2 10-5 F.ロペス/ M.ロペス

左がロジェ/テカウ組、右がロペス/ロペス組

左がロジェ/テカウ組、右がロペス/ロペス組

先の全米オープンの決勝のカードの再現ということで、ネット上ではかなり話題になっていましたが、実際のお客さんの入りはというと…DSC_0005

こんな感じで、グランドスラムタイトルを持つペアを迎えるにしてはちょっとさみしかったかなと思います。センターコートでラオニッチの試合が始まってしまったことと正午の開始でかなり日差しが強かったこともあるのかもしれません。応援はロペス組の方が8:2ぐらいで多かった気がします。

DSC_0009

昨日試合をした松井俊英もこの試合を観戦していました。

DSC_0021

これはテカウのサーブの写真です。ちょっとわかりにくいのですが、影を観て頂けるとトスを上げる位置に太陽が重なってしまうのがわかると思います。第1セットは全てテカウはこちらの側からのサーブだったのでかなり眩しかったと思います。DSC_0023

こちらはマルク・ロペスの2ndサーブに対してリターンダッシュするロジェです。全米決勝同様、マルク・ロペスのサーブに対してはほとんど全てリターンダッシュをしていました。

試合の展開としては第1セットはオールキープでタイブレークとなりました。両ペアともブレークポイントはあったのですが、後1本を取らせないところが流石でした。特に驚いたのがマルク・ロペスのサーブで普段は150km/h台のサーブが多いですが、今日は170km/h超えるサーブを打っていたので、かなり彼としては打っていたと思います。タイブレークも1ブレーク差という緊迫の展開で第1セットはロペス組が取りました。しかし、第2セットはそのマルク・ロペスのサーブを2度ブレークされてしまい2-6で落とします。マッチタイブレークでもロペス組は2本のダブルフォルトがあるなどサービスキープに苦しみ、お客さんの応援もむなしくフルセットで敗退となりました。勝ったロジェとテカウはかなり時間をかけてお客さんのサインや写真撮影に応えてくれていました。

これはおまけです。第2セット開始時点のフェリシアーノ・ロペスです。ズボンの裾がまくれ上がっているのですが、太腿が太いからなのか、なかなか戻らずそのままになっていました(笑)DSC_0024

下が本来の丈の長さ。DSC_0026

 

 

男子ダブルス1回戦

マクラクラン勉/ 内山靖崇 6-2  6-7(5)  10-7 T.ヒューイ/A.シャマスディン

手前がヒューイ/シャマスディン、奥がマクラクラン/内山

手前がヒューイ/シャマスディン、奥がマクラクラン/内山

 日本人ペアの試合ですが、なぜか組まれたのはshowコート(コート1)でした。ちょうどセンターコートでダニエル太郎の試合が行われていたこともあり、お客さんの入りはこんな感じでした。DSC_0036

試合は第1ゲームでマクラクランのリターンエース2本が決まるなどあり、日本ペアがいきなりブレークに成功。結局2ブレーク差をつけて第1セットを取ります。しかし、第2セットはヒューイ/シャマスディンに先にブレークを許して、日本ペアが追いかける展開に。そして中盤あたりから、この試合の熱量は急に高まります。というのはセンターコートでダニエル太郎が割とあっさり負けてしまい、次のセンターコートの試合が始まるまで時間が空いてしまって、有明の会場で試合が行われているのがこのコートだけになったのです。その結果、お客さんのほとんどがこのコートにやってきて、ダブルスの試合でShowコートに満員のお客さんが入ったのです。DSC_0052

こうなると会場の雰囲気も日本応援ムードが高まります。その期待に応えるかのように日本ペアが4-3の場面での相手サーブでブレークに成功し、タイブレークへ。タイブレークでは5-4で日本ペアのサーブ2本という局面があったのですが、この2本を両方日本ペアが落としてしまい、第2セットはヒューイ組が取りました。劇的だったのはマッチタイブレークでも8-7で日本ペアのサーブ2本という、第2セットと同じような局面が来たことです。この2本を今度はきちんと取りきって日本ペアの勝利となりました。

試合後のマクラクラン

試合後のマクラクラン

試合後はマクラクランも内山も時間をかけてサインや写真撮影の要望に応えてしました。特に私はマクラクランにとって良かったな、と思っています。先のデビスカップでの起用は、正直勝利を期待されての起用ではなかったので、日本人選手としての初陣としては気の毒だったと思います。今回満員のお客さんに応援されての勝利を経て、大げさかもしれませんが私は初めてマクラクランが日本チームの一員になったような気がしました。今回の相手はトップレベルとは言い難いですが、ツアーレベルの選手に対する勝利であることは間違いありません。俄然日本のデビスカップが楽しみになりました。

 

男子ダブルス1回戦

D.イングロット/ D.ネスター 6-4 7-6(1) R.ハリソン/ M.ビーナス

奥がイングロット/ネスター、手前がハリソン/ビーナス

奥がイングロット/ネスター、手前がハリソン/ビーナス

現役のレジェンドともいうべきネスターの登場にも関わらずお客さんの入りはというと…DSC_0073

内山/マクラクランの試合の後、さーっと人がいなくなってしまいました冷や汗 (顔) 同時刻からセンターコートでティエムの試合が始まってしまったので、そちらに行ってしまった人が多かったのだと思います。そもそも開始が7時近くと遅かったので、試合中に帰られた方もいらっしゃいました。ただ、残っていた方はやはりマニア層なのだろうなという感じで、(私も含め)ネスター組を応援される方がちらほらいました。

第1セットはビーナスのサービスゲームで40-40となったワンチャンスをネスター組がものにして、その1ブレークを守りきって6-4で先取。第2セットは双方1ブレークで進みタイブレークへ突入しました。タイブレークではハリソン/ビーナス組の持ち味の強打がミスとなってしまうことが重なり、割とあっさり決着がつきました。

サーブを打つハリソン。全仏ではステイバックしていましたが、この試合ではサーブ&ボレーを多用していました。

サーブを打つハリソン。全仏ではステイバックしていましたが、この試合ではサーブ&ボレーを多用していました。

試合後のイングロット、ネスター

試合後のイングロット、ネスター

実は第2セットでネスターがコーラを用意して欲しいという要求をしていたようなのですが、それが試合終了と同時にネスターのもとに届くという珍事があり、これにはさすがのネスターも苦笑いでした冷や汗 (顔) それほどお客さんがいなかったこともあるのかもしれませんが、サインを求めに来た人にはほとんど全員にこの二人は応じてくれていたように思います。

これまであまり意識したことがなかったのですが、ネスターリターンのコントロールが非常に良い選手だと感じました。下の写真は別日に撮影したネスターのリターンの練習なのですが、結構ヘッドを落としているのがわかると思います。リターンの時でもネスターは、手首を鋭く使って回転をかけて相手の足元に沈めるボールを打っていました。あくまでもイングロットのリターンとの比較ですが、ネスターのリターンの方が浮かずに返球されることが多かったように思います。実際、ディサイディングポイントではほとんど話合うことなくネスターがリターンをしていたので、このペアではディサイディングポイントはネスターと決めているようです。ネスター リターン

私が何よりホッとしたのはネスターの東京最後の試合がこの閑散としたShowコートにならなくてよかったということです冷や汗 (顔)この次の対シュワルツマン/ティエム戦はこの1回戦の時点で翌日のセンターコートで行われることが決まっていました。やはりネスターほどの選手には、いいコートでたくさんのお客さんの前でプレーしてもらいたいものです。実はそのセンターコートでの試合もこのブログを書いている時点では終わっているのですが、それについてはまた後ほど書きたいと思います。

 

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カテゴリー: ジャパンオープン, 観戦記 | 投稿者ステイバックダブルス 23:21 | コメントをどうぞ

2017年 楽天ジャパンオープン 観戦記10/2

10月2日 ダブルス1回戦

D.シュワルツマン/ D.ティエム 0-6  2-6 松井俊英/杉田祐一

左が松井/杉田、右がシュワルツマン/ティエム

左が松井/杉田、右がシュワルツマン/ティエム

松井/杉田ペアに期待していただけにとても残念でした。結局杉田と松井が1回ずつ自分のサーブをキープした2ゲームしか奪えませんでした。この4人の中で観ていて一番躍動感があってかっこよかったのは松井のプレーだったと思います。しかし、その松井がいいボレーを打っても、シュワルツマンとティエムがよくそれを返球してくる上に、その返球が甘いボールにならず、結局日本ペアにミスが出てしまうことが多かった気がします。

試合が終わった後はティエムとシュワルツマンがサインボールをラケットで打たず、サッカーのようにボールをキックしてスタンドに飛ばすというパフォーマンスを披露してくれました。

注目度の高いカードのためか、ダブルスにしては結構お客さんが残っていました。

注目度の高いカードのためか、ダブルスにしては結構お客さんが残っていました。

松井選手。眼鏡をかけて登場。ネットプレーは流石でしたが…

松井選手。眼鏡をかけて登場。ネットプレーは流石でしたが…

杉田のサービスゲーム。ステイバックでプレーしていました。

杉田のサービスゲーム。ステイバックでプレーしていました。

松井のサービスゲームはサーブ&ボレー。

松井のサービスゲームはサーブ&ボレー。

ティエムのサービスゲーム。ティエムもシュワルツマンもサーブ&ボレーはせず、ステイバックしていました。

ティエムのサービスゲーム。ティエムもシュワルツマンもサーブ&ボレーはせず、ステイバックしていました。

残念ながら試合時間はたったの52分。

残念ながら試合時間はたったの52分。

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カテゴリー: ジャパンオープン, 観戦記 | 投稿者ステイバックダブルス 01:12 | コメントをどうぞ

2017年 楽天ジャパンオープン 観戦記9/30,10/1

9月30日 ダブルス予選1回戦 

島袋将/上杉海斗 7-5 7-6(6) M.ミルニー/P.オズワルド

正直、ミルニー目当てで観に行った試合で、当然ミルニー組の圧勝だろうと思っていたのですが、驚きました。日本ペアの勢いが終始落ちませんでした。特に二人の突き玉が素晴らしく、ツアーレベルのペアのボレーミスを引き出していました。島袋はサーブ&ステイバック、上杉はサーブ&ボレーと、プレースタイルが異なるところもおもしろかったです。第1セットのセットポイントが40-40でのネットイン、マッチポイントも上杉のリターンがフレームショットでロブになって決まるなどの運も味方につけ、ツアーレベルのペア(それもミルニーは元世界1位)を相手に見事な勝利だったと思います。これは日本ダブルスの夜明けが来たかなと思ったのですが…。

 

10月1日 予選ダブルス予選決勝

T.ヒューイ/ A.シャマスディン 6-2 6-2 島袋将/上杉海斗

左が日本ペア、右がヒューイ/シャマスディン組

左が日本ペア、右がヒューイ/シャマスディン組

ヒューイ/シャマスディン組が昨日の結果を受けて、日本ペアのことを非常によく研究してきたのが伺えました。島袋も上杉も基本的にはシングルスの選手であり、強打でウィナーを取ることで乗ってくるペアであることを踏まえ、そうさせない作戦を取ってきたように思いました。具体的には早い段階で前衛側にボールを集め、ボレーボレーの対決に持ち込んで、後衛に突き玉を打たせないパターンが多かったです。共に大学生の若い二人にパワーでは勝てなくても、細かいショットの応酬なら負けないことをよくわかっていた気がしました。並行陣となる上杉のサービスゲームではリターンからのロブを上手く使っていました。第1セットを2ブレーク差をつけられて取られてしまい、勢いを止められてしまった時点で勝負ありという印象です。不思議なもので相手ペアに主導権を取られてしまうと、昨日はあれほど有効だった日本ペアの突き玉がことごとく相手のボレーに捕まってしまいました。特にヒューイのドロップボレーが見事でした。ヒューイ/シャマスディン組はこれで本戦入りですが、試合中に日本よりだったジャッチが続いたこともあり試合後も特に喜ぶわけではなくこんな表情で…冷や汗 (顔)

ダブルス予選決勝 試合後

それでもファンからの写真撮影やサインの要望は時間をかけて応えてくれていました。日本を嫌いにならないでくれるといいのですが…。このペアは本戦初戦でも日本ペアのマクラクラン/内山と対戦になります。

 

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カテゴリー: ジャパンオープン, 観戦記 | 投稿者ステイバックダブルス 02:39 | コメントをどうぞ

2017年 楽天ジャパンオープン 予選ドロー

いよいよ楽天予選が始まります…が、なんか事前に発表されてた選手と顔ぶれが大分違いますね。ヴェセリ、ヤング、メドベデフが繰り上がりで本戦入りし、フリッツ、ゴヨブチック、ヘラシモフが欠場のようです。ワイルドカードで出場予定のシャポバロフも欠場です。結局出場した選手をドロー順で並べると次のようになります。選手の名前はATPの選手ページにリンクしています。ランキングは9月25日付のものです。

 

フランシス・ティアフォー (アメリカ) *世界ランキング73位

先の全米オープンの1回戦でフェデラーとフルセットの試合をした選手です。一昨年プロ転向したばかりの19歳です。全米ベスト4の実績を持つロビー・ジネプリがコーチを務めています。

上杉海斗 (日本)  *世界ランキング737位

慶応チャレンジャーで内山靖崇を破った試合を見ましたが、凄いストロークを打っていました、あんなプレーが常に出来るわけでは ないと思いますが、格上相手にガンガン向かっていくところを観たいです。

 

 

伊籐竜馬(日本) *世界ランキング152位

過去にワウリンカやアルマグロを破ったときには随分盛り上がりましたね。また番狂わせを見せて欲しいですが、どうでしょうか。

Tsitsipas Stefanos (ギリシャ) *世界ランキング117位

ギリシャのNo.1プレーヤーで、まだ19歳の選手です。ツアー本戦レベルはこれまで6試合しか経験がなく、まだ勝利はありません。117位は自己最高位です。

 

 

ヴァセック・ポスピショル (カナダ) *世界ランキング85位

昨年はシングルスは予選決勝で棄権負け、ダブルスは本戦1回戦で敗退しています。ウィンブルドンダブルス優勝の輝きを取り戻して欲しいです。

 綿貫陽介(日本) *世界ランキング432位

去年もワイルドカードで予選にでましたが、1回戦でステパネクと対戦しました。今年はポスピショルと2年連続有名どころと対決です。

 

 

高橋悠介(日本) *世界ランキング259位

高橋選手のプレーはこれまで観たことがありません。どんなプレーをするのか楽しみです。杉田の後輩にあたる選手のようですね。

 エイドリアン・メネンデス マセイラス(スペイン) *世界ランキング133位

スペインの選手ですが、得意なのはハードコートとのことで、過去の実績を観てもクレーコート以外の大会にも随分エントリーしています。プレーの動画を見ると、いわゆるグリグリのトップスピンの選手ではなく、わりとポジションを前にとってフラット系のボールを打つ選手のようです。

 

 

ニコラス・キッカー (アルゼンチン) *世界ランキング93位

身長178cmと小柄な選手です。アルゼンチンの選手ですが得意なのはハードコートで、得意なショットはバックハンド(片手打ち)だそうです。今年の4月にキャリア初のトップ100入りを果たし、じわじわとランキングを上げている25歳です。今シーズンはカレーニョ ブスタやキリオスのようなビッグネームにも勝利しています。

マシュー・エブデン(オーストラリア) *世界ランキング143位

日本の大会には良く出てくれる印象の選手です。Alternate5番手から滑り込んできました。

 

 

島袋将(日本) *世界ランキング889位

大変失礼ですが、このドローを見るまで名前を知りませんでしたあせあせ (飛び散る汗) あせあせ (飛び散る汗) 早大の選手で今年のインカレを制した選手とのことです。国内事情にだんだん疎くなってしまうのは良くないなと反省がく〜 (落胆した顔)

ヤニック・ハンフマン(ドイツ) *世界ランキング138位

Alternates3番手だった選手。今年の7月にフェリシアーノ・ロペスやソウザ、ハーセに勝った実績があります。25歳ですがプロ入りは2年前のようです。

 

 

ラドゥ・アルボット (モルドバ) *世界ランキング106位

モルドバ共和国はルーマニアとウクライナの間に位置しているとても小さな国で、世界ランキングを持つ男子プロテニスプレーヤーは彼を含めて2人しかいない国です。アルボットは錦織と同じく今年で28歳になる選手で、身長175cmと小柄な選手です。尊敬する選手はセバスチャン・グロージャンとマラト・サフィンとのこと。直近の中国の大会では棄権負けしているのが心配です。

レイリー・オペルカ(アメリカ) *世界ランキング177位

Alternates8番手から滑り込んできました。まだ20歳の選手です。尊敬する選手はデル ポトロだそうです。今年の全豪1回戦でゴフィンとフルセットを戦っています。

 

 

フランク・スクゴール(クロアチア) *世界ランキング329位

ダブルスのみのエントリーで、シングルスは予選alternate22番手でした。まさかシングルスに出るとは思ってなかったと思うのですが…。

ニコラス・ヤリ―(チリ) *世界ランキング114位

チリの選手はかつてはフェルナンド・ゴンザレスやニコラス・マスーといった選手がいましたが、今チリの選手で一番ランキングが高いのがこの選手です。まだ21歳の選手で、このところずっと自己ランキングを更新し続けており、114位は自己最高位です。

 

 

 

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カテゴリー: ジャパンオープン | 投稿者ステイバックダブルス 09:50 | コメントをどうぞ

2017年 楽天ジャパンオープン ダブルス出場選手

2017年楽天ジャパンオープンに出場する選手が発表されました。ここでは初めて試合を観戦する方向けにそれぞれのペアについて書いてみました。そんなことはオフィシャルの仕事ですが、オフィシャルにやられては困るのです。私が語りたいのでウッシッシ (顔) それぞれの選手の名前は日本語版ウィキペデイアに(無い選手もいます)、英表記はATPのサイトにリンクしています。()は各選手の9月25日付のダブルスランキングです。

*本戦ドローが公開されたので、それに合わせて更新しました。

 

1.ジャン ジュリアン・ロジェ(10位)/ ホリア・テカウ(9位)

結成4年目のペアです。2015年のウィンブルドンと今年の全米オープンを制しています。小柄な方がロジェです(それでも185cmありますが)。ロジェは基本的にはネットプレーヤーで、ストロークでの打ち合いを避けて極力ネットへ出ていく選手です。テカウもネットプレーヤーですが、ロジェに比べるとこの人の方がストロークがしっかりしている印象を受けます。リターンはデュースサイドがロジェ、アドサイドがテカウです。

ATP選手ページ:Jean julien Rojer Horia Tecau

 

2.フェリシアーノ・ロペス(21位)/ マルク・ロペス(20位) 

フェリシアーノ・ロペスはシングルスでも活躍している選手で、日本でも大変人気のある選手の一人です。左利きであることを活かしたサーブが強力な選手です。

パートナーのマルク・ロペスは同じロペス性ですが兄弟ではありません。ダブルス専門の選手で、回り込みフォアの強打と反応の速さが特徴です。リオオリンピックのダブルスではナダルと組んで金メダルを獲得するなど、スペインのダブルスを牽引する存在です。

この二人は昨年からペアを組んでいて、昨年の全仏オープンのチャンピオンです。出場ペアの中では5番目にランキングが高いのですが、この大会のシード枠は上位4ペアまでなので、ノーシードでの出場となります。このペアのポイントはマルク・ロペスのサービスゲーム。マルク・ロペスのサーブは男子選手としてはかなり遅いので、基本的にブレークを狙われます。マルク・ロペスのサービスゲームをいかにスムーズにキープできるかがポイントです。

ATP選手ページ:Feliciano Lopes   Marc Lopez

 

3.マクラクラン勉(133位)/ 内山靖崇(499位)

先のデビスカップ対ブラジル戦が記憶に新しいペアです。さすがにダブルスプレーヤーということでマクラクランは細かいショットが上手でしたが、あとひとつ突き玉に鋭さが欲しかった気がします。このペアが強くなって錦織が帰ってきたらデビスカップも楽しみになります。

ATP選手ページ:Ben Mclachlan Yasutaka Uchiyama

 

4.トレット・ヒューイ(67位)/ アディール・シャマスディン(58位)

 ヒューイは珍しいフィリピンの選手です。過去最高は18位まで上がったことのある選手で、小柄ですが柔らかいタッチと左利きを活かした回転系サーブが得意です。

シャマスディンはカナダの選手で、この人も180cmで決して大きな方ではないですが、ヒューイに比べるとパワー系の選手の印象を受けます。

この二人は2011年に1大会ペアを組んで出た以来、6年ぶりの再結成となります。右利きのシャマスディンがでデュースサイド、左利きのヒューイがアドサイドのリターンを担当します。

ATP選手ページ:Treat Huey Adil Shamasdin

 

5.レーブン・クラーセン(18位)/ ラジーブ・ラム(16位) 

今年で結成3年目になるペアです。昨年の今大会は準優勝でした。テクニシャンのクラーセン、長身でパワーのあるラム、とプレースタイルの対比がはっきりしているので、非常に見やすいダブルスではないかと思います。両手バックの選手がクラーセン、片手バックの選手がラムです。

ATP選手ページ:Raven Klaasen   Rajeev Ram

 

6.フランコ・スクゴール(42位)/ビクトル・トロイツキ(95位)     

スクゴールは今年の慶応チャレンジャーでも来日しているので、今年2度目の来日となります。実はプレーはあまりちゃんと観たことがないので、どんなプレーをするか知りません冷や汗 (顔)

トロイツキは単複両方でのエントリーです。シングルスプレーヤーのイメージが強いですが、実は今年ダブルスでツアータイトルを取っていたりします。

この二人がダブルスを組むのは恐らく初めてだと思います。

ATP選手ページ: Franko Skugor Victor Troicki

 

7.マルチン・マトコウスキ(33位)/ アイサム ウル ハク・クレシ(29位) 

マトコウスキは昨年の楽天オープンダブルスのチャンピオンの一人です。昨年WOWOWの実況をしていた河路アナウンサーが、彼の体型について「現役選手かな?という感じ」と形容していましたが、その通りちょっとポテッとした体型でショットのフォームもカクカクした独特の選手です。

クレシはパキスタンの選手で強力なサーブと素早いネットでの動きが持ち味です。過去には全米オープンで準優勝したこともある実力者です。

マトコウスキとクレシは常にペアを組んでいるわけではないのですが、今年1月の大会ではペアを組んでの優勝があります。リターンはクレシがデュースサイド、マトコウスキがアドサイドです。

ATP選手ページ:Marcin Matkowski   Aisam Ul Haq Qureshi

 

8.サンチャゴ・ゴンサレス(39位)/ フリオ・ペラルタ(35位) 

ゴンサレスは2010~2016年まで毎年必ず1大会は優勝している実績の安定した選手です。今年はまだ優勝はないのですが、ドナルド・ヤングと組んだダブルスで全仏オープン準優勝の実績があります。

ペラルタは36歳のベテランですが、ここ2年で100番近くランキングを上げてきた遅咲きの選手です。南米(チリ)の選手らしくストロークが得意で、サーブ&ボレーはせず雁行陣で戦うことを好みます。

この二人がペアを組むのはこれが初めてになります。リターンはデュースサイドがゴンサレス、アドサイドがペラルタです。

ATP選手ページ:Santiago Gonzalez Julio Peralta

 

9.松井俊英(152位)/ 杉田祐一(605位)

一昨年のジャパンオープン1回戦の松井/ニーミネン vs  クレシ/シモンの試合を観ましたが、松井は他の選手に決して負けてない動きだったと思います。ただ、リターンの精度 はトップレベルの選手と比べると劣る印象がありました。今回ペアを組む杉田はリターンがいい選手ですし、ノーアドバンテージの試合方式を活かせば、なんとか1勝できないかと期待しています。仮に松井が1回戦を勝利した場合、2010年のデビスカップでの勝利以来のツアーレベルでの勝利となります。

ATP選手ページ:Toshihide Matsui Yuichi Sugita

 

10. ディエゴ・シュワルツマン(159位)/ ドミニク・ティエム(280位) 

シングルスプレーヤー二人が組んでいます。二人ともダブルスのタイトルはまだありません。あくまで二人にとってはシングルスがメインとなると思いますが、どんなプレーをするか楽しみです。

ATP選手ページ:Diego Schwartzman Dominic Thiem

 

11,ドミニク・イングロット(62位)/ ダニエル・ネスター(43位)

イングロットは長身でリーチのある選手で、強力なサーブが武器です。グリップを少し短めに握るのが特徴です。

ネスターは45歳の大ベテラン。全てのグランドスラムのタイトルを持ち、シドニー五輪では金メダルを獲得した元世界ランキング1位の選手です。ジャパンオープンに関しては1998年に優勝、翌年は初戦で敗れてしまい、それ以降出場していないので、今回は実に18年ぶりの出場になります。残念ながら来年のマスターズ1000トロント、もしくは全米オープンでの引退を表明しており、現役選手としての来日は今回が最後になると思われます。

イングロットとネスターは常にペアを組んでいるわけではありません。今年はこの二人でペアを組んで4大会に出場していますが、2試合しか勝てていません。リターンは右利きのイングロットがデュースサイド、左利きのネスターがアドサイドを担当します。

ATP選手ページ:Dominic Inglot Daniel Nestor

 

12.ライアン・ハリソン(24位)/ マイケル・ビーナス(15位)

ハリソンはシングルス、ダブルスともトップ100に入っている選手です。今大会も単複両方にエントリーしています。

パートナーを組むビーナスはダブルス専門の選手です。ハリソンの父親がビーナスのコーチを務めていて、二人の間柄はプライベートでも親しいようです。

ハリソン/ビーナス組の活躍はなんといっても今年の全仏オープンでの優勝です。二人とも非常にパワーのある選手で思い切った強打が持ち味です。リターンはデュースサイドをビーナス、アドサイドをハリソンが担当します。

ATP選手ページ:Ryan Harrison  Michael Venus

 

13.ニコラ・メクティッチ(32位)/ ニコラス・モンロー(31位)

メクティッチのプレーを私は観たことがありません。そもそも読み方が“メクティッチ”で合っているのかさえわかりません冷や汗 (顔)この選手についてはもっと詳しい方に譲ります。

モンローは黒人の選手で動きの素早さが強みです。ただ身長178cmと小柄なのでどうしても2ndサーブを狙われてしまうのが弱点です。去年もジャパンオープンのダブルスに出場していて、予選からのエントリーでした。

メクティッチとモンローは前週のシェンゼンオープンで初めてペアを組んで、いきなり決勝に進出しています。

ATP選手ページ:Nikola Mektic Nicholas Monroe

 

14.マーカス・ダニエル(47位)/ マルセル・デモライナー(54位)

このペアは最近名前を聞くようになったのですが、私はほとんど試合を観たことがなくあまり良く知りませんがまん顔 今年から本格的に結成されたペアで、少しずつランキングを上げていますが、まだペアとしての優勝はありません。前週の中国の大会では準優勝でした。

ATP選手ページ:Marcus Daniell Marcelo Demoliner

 

15.ブノワ・ペール(175位)/ アルベルト・ラモス ビノラス(160位) 

完全にシングルスプレーヤー同士のダブルスです。過去2年連続でペールのダブルスを観戦しましたが、そんなに真剣にやっている印象はありませんでした。今回も勝つためというよりシングルスに向けて試合数をこなしてコートサーフェスに慣れるのが主な目的なのではないかと思います。

ATP選手ページ:Benoit Paire Albert Ramos Vinolas

 

16.ジェイミー・マレー(11位)/ ブルーノ・ソアレス(12位)

 ジェイミー・マレーはアンディ・マレーの兄で、ダブルスランキング1位になったこともあるダブルスの名手です。日本でも人気があります。ネットプレーが抜群にうまく、あまりストロークにはパワーがないので、多少強引でもネットに詰めていくプレーが特徴です。

ソアレスはマレーに比べるとパワーがあり、ストロークとネットプレーのバランスが良い印象を受けます。

この二人は昨年から固定でペアを組んでいて、昨年の全豪、全米オープンを制しています。昨年もジャパンオープン出場し2回戦で敗れています。

ATP選手ページ:Jamie Murray Bruno Soares

 

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カテゴリー: ジャパンオープン, 選手紹介 | 投稿者ステイバックダブルス 03:04 | コメントをどうぞ

2017年 楽天ジャパンオープン 予選参加選手

少し気が早いですが、2017年の楽天ジャパンオープンの予選に出場する選手について、ATPの情報を基に書きたいと思います。まだワイルドカードで出場する選手が決まっていないので、今後更新することになるかと思いますが、とりあえず今の時点で決まっている選手について書きたいと思います。(選手のランキングは9月25日付のものです)

 

イリ・ヴェセリ (チェコ) *世界ランキング60位

左利きのビッグサーバーです。去年は本戦ストレートインで1回戦でアンダーソンに勝っています。ATPによると今年結婚したばかりの新婚さんで、ペットに小型犬を飼っているのだとか。

 

ドナルド・ヤング (アメリカ)  *世界ランキング61位

今年は全仏オープンのダブルスで準優勝してダブルスは大きく躍進しました。楽天ジャパンオープンは昨年に引き続き予選参加です。昨年は予選決勝で敗れましたがラッキールーザーで本戦入りし、初戦で錦織に敗れています。

 

ダニエル・メドべデフ (ロシア) *世界ランキング62位

2014年にプロ転向したばかりの21歳で、次世代のホープの一人です。得意なショットはリターン、趣味はプレーステーションだそうです。

 

フランシス・ティアフォー (アメリカ) *世界ランキング73位

先の全米オープンの1回戦でフェデラーとフルセットの試合をした選手です。一昨年プロ転向したばかりの19歳です。全米ベスト4の実績を持つロビー・ジネプリがコーチを務めています。

 

ヴァセック・ポスピショル (カナダ) *世界ランキング85位

ウィンブルドンのダブルスで優勝したことのある選手で、単複ともにプレーしています。今大会は昨年に引き続き予選に出場しています。昨年はシングルスは予選決勝で棄権負け、ダブルスは本戦1回戦で敗退しています。

 

ニコラス・キッカー (アルゼンチン) *世界ランキング93位

身長178cmと小柄な選手です。アルゼンチンの選手ですが得意なのはハードコートで、得意なショットはバックハンド(片手打ち)だそうです。今年の4月にキャリア初のトップ100入りを果たし、じわじわとランキングを上げている25歳です。今シーズンはカレーニョ ブスタやキリオスのようなビッグネームにも勝利しています。

 

テイラー・フリッツ (アメリカ) *世界ランキング94位

今年20歳になるアメリカ期待の新鋭です。昨年は本戦ストレートインでしたが、初戦でアルゼンチンのモナコに死闘の末に敗れました。

 

ピーター・ゴヨブチック (ドイツ)   *世界ランキング66位

錦織と同い年の28歳です。9月のモセールオープンでシモンやペールを破って優勝し、初のツアータイトルを獲得し自己最高の66位までランキングを上げています。得意なショットはバックのダウン・ザ・ラインとフォアのクロスとのこと。

 

ラドゥ・アルボット (モルドバ) *世界ランキング106位

モルドバ共和国はルーマニアとウクライナの間に位置しているとても小さな国で、世界ランキングを持つ男子プロテニスプレーヤーは彼を含めて2人しかいない国です。アルボットは錦織と同じく今年で28歳になる選手で、身長175cmと小柄な選手です。尊敬する選手はセバスチャン・グロージャンとマラト・サフィンとのこと。直近の中国の大会では棄権負けしているのが心配です。

 

ニコラス・ヤリ―(チリ) *世界ランキング114位

チリの選手はかつてはフェルナンド・ゴンザレスやニコラス・マスーといった選手がいましたが、今チリの選手で一番ランキングが高いのがこの選手です。まだ21歳の選手で、このところずっと自己ランキングを更新し続けており、114位は自己最高位です。

 

Tsitsipas Stefanos (ギリシャ) *世界ランキング117位

ギリシャのNo.1プレーヤーで、まだ19歳の選手です。ツアー本戦レベルはこれまで6試合しか経験がなく、まだ勝利はありません。117位は自己最高位です。

 

イゴール・ヘラシモフ (ベラルーシ) *世界ランキング125位

ベラルーシのNo.1プレーヤーです。得意なショットはサーブとフォアで自己最高位は121位です。

 

 

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カテゴリー: ジャパンオープン | 投稿者ステイバックダブルス 03:26 | コメントをどうぞ