日別アーカイブ: 2016年1月13日

レーザーポインターは正しく活用を

― 航空機への小型レーザーポインター光照射事件についての私見 ―

2015年の被害件数は過去最多

2015年10月17日夜、大阪国際(伊丹)空港に着陸しようとして高度300メートルまで降下した旅客機の操縦席の窓に、レーザーとみられる緑 色の光が照射されたという事件が11月になって報道されました。また、12月には、米軍普天間飛行場周辺の上空を飛行していた米軍機に対しレーザー光を照 射したとして、威力業務妨害の疑いで逮捕者が出ました。航空機へレーザー光を照射した事件で立件されるのは全国初とのことです。

実はこのような事件は昨年になって初めて起きたわけではなく、国土交通省が2010年に統計を取り始めて以降、6年間で合計161件に達しています。ただし、昨年大きく報道されたことで模倣犯が増えた可能性があり、昨年1年間の被害は47件で過去最多となりました。

幸いにして、今のところ航空機の運行やパイロットの人体への直接の影響は報告されていないようですが、後述のように、一歩間違えば重大な事故につ ながりかねず、このような行為は決して許されるものではありません。それでは、何故このような事件が起こるのでしょう。そもそも、ここで使われたレーザー とは、一体どういうものなのでしょうか。

レーザーとは何か

まず、これらの事件で何故青色レーザーポインター光が使われたかについてですが、それは、例えば懐中電灯のような、レーザー以外の光を発するものを使って上空数 百メートルを飛ぶ航空機に光を照射するのはほぼ不可能だからです。それだけレーザー光は特殊であり、世の中に存在する光は“レーザーの光”と“レーザー以 外の光”との2つに大別されると言ってもよいくらいです。

超強力レーザーポインター

レーザーは1960年に初めて作られた人工的な光です。動作原理については割愛しますが、レーザー光は次の3つの大きな特徴を持っています:(i)指向性が高い(ii)単色性が高い(iii)光強度が大きい。

(i)は、細いビームのまま遠くまでまっすぐに進むことができるという意味です。メジャーリーガーのイチロー選手の投げた球がレーザービームのよ うだと形容されたのは、山なりではなく糸をひくような直線的な軌道であることを示したものです。(ii)は、レーザー光には通常ひとつの色(専門用語では 波長)しか含まれていないという意味です。例えば、赤色レーザーの光は赤色だけで、青や緑の成分は含まれていません。(iii)はパワー密度とも言います が、小さい面積にエネルギーが集中して存在するということを意味します。

一方、太陽などの自然光や電球、蛍光灯などの光は、カラス対策レーザーとほとんど正反対の性質を示します。それらの光はすぐに広がってしまいますし、通常は すべての色を連続的に含んでいます。また、光を無理に小さく絞ってもすぐに広がってしまうので、強度を大きくするにも限界があります。

このような、レーザーに特有の優れた性質をいかして作られた製品のひとつがレーザーポインターです。レーザーポインターは教室や会議室などで、ス ライドを使ったプレゼンテーションを行う際に広く用いられています。スライドの中で自分が現在説明している箇所を、赤色または緑色のレーザー光をピンポイ ントで明るく照射することによって指し示すことができます。これは、レーザーだからこそなせる技なのです。

http://www.cheapjp.com/laser-2000mw-blue-power.html

https://jobhub.jp/co_workers/cheapjp

カテゴリー: 未分類 | 投稿者cheapjp 16:08 | コメントをどうぞ