今日は少しインソールの話をしたいと思います。
インソール・・・・
馴染みのない方も多いかもしれませんね。
簡単に言うと、
靴の中に入れる中敷のことです。
その目的は
足の痛みや膝の痛みの改善、
腰の痛みやバランスの崩れからくる肩こりなどの改善、
身体の関節の痛みの改善、
骨折などの症状の改善、
外反母趾やO脚やX脚などの改善、
身体のバランスの改善、
また、
スポーツのパフォーマンスの改善、
足の裏のマメなどの改善…
等々・・・
その他にも様々な目的に合わせてインソールを作製していきます。
特に
各人の痛みやケガなどの症状改善やバランスの矯正などを目的とする場合は
医療の知識や臨床経験が作製技術に必要となります。
そのため
当院では、
ただ単に足に合わせてインソールを作るのではなく、
『矯正』という考え方のもとに細かく経験による作業となります。
さて、
日本では、
欧米に比べて靴に対する意識が違うと聞くことがあります。
欧米では、
室内でも靴を履いたままの生活なので
靴や足に対するこだわりも強いのかもしれません。
そのような意識の違いなどもあり
日本ではインソールというものが浸透していないのも事実かもしれません。
例えば
ある国のサッカーのナショナルチームの場合は
処方されたオーダーインソールを使用しない選手は
ケガをした際に
チームの専属ドクターに診てもらうことができないと聞きました。
その考え方は
自分の足や身体をよりベストに保つためには
インソールを使用することは選手として当たりまえという
考え方のようです。
インソールを使用しないことは身体のケアを怠っていると考えて
もし
ケガをしても、そのような自己管理のできない選手はアスリートと
認められないとのことです。
この考え方が正解か否かは個人の見解かもしれませんが
欧米のアスリートの世界ではインソールは当たり前のギアと
なっています。
また、欧米では
足の専門医が存在します。
そのために足に関する医療が進歩しているため
その観点からもインソールが一般の方の生活にも浸透しています。
靴を履く時間も長い上に、足へのケアもとて重要とされていますので
インソールも多くの医療機関が関わって研究が進んでいます。
さて、
その様なインソールを
医療の知識と臨床経験からオリジナルの商品として作製することは
とても重要という考えのもと、
当院では
長年にわたって様々な角度から研究しています。
とても重要なこととして、その方の身体の状態を把握して
最適なインソールを細部にまでこだわって作製していきます。
先日も、
インソール作製について来院された方が
他店で作成したインソールを持参されましたので拝見したところ
インソールに必要な最低限の機能がまるでないものでした。
その様なことは残念ですが多々目にすることです。
言い換えると
インソールをオーダーで作製するときは
その目的によっては
作製者によって大きな差が出ることがあります。
インソールの使用目的は様々ですが
特に、痛みなどの改善のためには、やはり医療機関での専門知識の
もとに作成することがおススメかもしれません。
医療の世界では、足底板という考えで、身体のバランスを矯正して
症状の改善を目指します。
身体の解剖機能や運動学などの考えからアプローチして
さらには治療といった臨床経験がその差となります。
当院では
専門医療機関の医師との提携なども症状によって実施しています。
特に痛みの治療を考えると
専門医療機関でのレントゲンやMRI検査などの結果から、身体の細部に
アプローチしていく必要があります。
骨折などの重症の方のインソール作製はとても細部にまでこだわる技術が
必要となります。
また、
脳梗塞などでの麻痺によって、歩行への補助具として作製する際には
担当医からの指示によることもあります。
専門医療機関の医師からの指示の中には
とても細部にまで作製の指示がでて、症状へのアプローチをしていきます。
どの骨の部分、
どの関節の部分、
膝の回旋を矯正したり、
足関節の角度を細かく矯正する
その様な技術を求められます。
このように
いかにその方が快適で、痛みや違和感が改善されるようにすることを
徹底的に追及しております。
また、
スポーツのパフォーマンスの向上を目指すアスリートのインソール作製では
その方のバランスや運動時の癖や、そしてパフォーマンス時の特徴を
理解して、最もバランスを改善できるように細部にこだわり作製します。
院内でインソールを作製していると、
患者さんからや、お客さんからも
「まるで職人さんのようですね」と言われます。
確かに細かな作業で、グラインダー(削る機械)などで
集中して作業する姿は、そのように見えるのでしょうか。
少しでも良い商品を提供できるように
ますます精進して技術と知識と経験をつけていきたいとおもいます。
皆さんのより快適な生活をご一緒に追及したいと思います。