全豪オープンの日程が進む中、第1シードのナダル、第6シードのチリッチが順当に勝ち上がり、準々決勝で対戦する。また、第3シードのディミトロフも順当に勝ち上がって来ているが、その対戦相手となるイギリス国籍のカイル・エドマンドとは何者なのか?
エドマンドは、1回戦で第11シードのケビン・アンダーソンに6-7④,6-3,3-6,6-3,6-4の逆転勝ちを修め、続く2回戦では、イストミンを6-2,6-2,6-4のストレートで破っている。
杉田祐一が第8シードのジャック・ソックを、そして西岡良仁が第27シードのコールシュライバーを破った事で、第8シードの山は大きく崩れた。その波乱がエドマンドにとってはラッキーだったのかもしれない。杉田に勝ったカルロビッチは、西岡を退けて上がってきたセッピに破れた。
エドマンドは、直接シード選手と当たって来なかったセッピを6-7④,7-5,6-2,6-3で打ち破り、ベスト8進出を決めた。
23歳のエドマンドは、2014年の慶応チャレンジャーでATPチャレンジャーツアーの決勝に初進出。決勝でジョン・ミルマンに敗れたものの、ウインブルドンジュニアでは、2度のベスト4進出を果たしており、実力はそれなりにある。
2016年、カタール・エクソンモービル・オープンでは予選を勝ち上がると、自身初のツアーベスト8に進出。準々決勝でトマーシュ・ベルディヒに敗れた。 マイアミ・オープンでは1回戦でイジー・ベセリーを破り、マスターズ1000初勝利を上げる。2回戦では世界ランク1位のノバク・ジョコビッチに3-6, 3-6で敗れた。全仏オープンでは2回戦でジョン・イズナーに敗れた。エイゴン選手権では1回戦で第8シードのジル・シモンを破ると、2回戦でポール=アンリ・マチューを破り、ベスト8に進出。準々決勝ではイギリスの先輩のアンディ・マリーと対戦し、4-6, 6-3, 1-6で敗れた。デビスカップ2016では準々決勝のセルビア戦に出場。第1戦で元世界ランク8位のヤンコ・ティプサレビッチを破り、デビスカップ初勝利を上げる。第4戦でもドゥシャン・ラヨビッチを破り、イギリスの準決勝進出に貢献した。初出場の全米オープンでは1回戦で第13シードのリシャール・ガスケに6-2, 6-2, 6-3でストレート勝ち、3回戦で第20シードのジョン・イズナーに6-4, 3-6, 6-2, 7-6(5)で勝利し、自身初のグランドスラム4回戦進出を果たした。4回戦では世界ランク1位のノバク・ジョコビッチに2-6, 1-6, 4-6で敗れた。10月24日付の世界ランキングでエドマンドは40位となった。
2017年全豪オープンでは初めて2回戦に進出するもパブロ・カレーニョ・ブスタに敗れた。
ライター:剛力健一