「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 モンテカルロ」(モナコ・モンテカルロ/4月15~22日/クレーコート)の5日目、3回戦で錦織圭(日本/日清食品)とアンドレアス・セッピ(イタリア)が対戦。6-0、2-6、6-3で錦織が勝利し、準々決勝、ベスト8進出を決めた。試合時間は1時間46分。
【写真】錦織と対戦したセッピ(昨年の「全豪オープン」のときのもの)
両者は過去に4度対戦しており、対戦成績は2勝2敗の五分。直接対決は約3年ぶりとなるが、クレーコートでの対戦は今回が初となる。
第1セットは、錦織の勢いの凄さと、それに圧倒されるセッピの姿が見られた。錦織はアンフォーストエラーがたった3本と少なく、とにかくポイントを取り続ける。焦ったセッピは、より際どい所へショットを打とうとして結果的にエラーになってしまうという場面が多く見られた。そして第1セット、なんと6-0と1ゲームも取らせないままに錦織が先取した。
続く第2セットは、うって変わってセッピのターン。徐々に調子を上げてきたセッピに対して、今度は錦織もミスが増え始める。第3ゲームではブレークポイントをしのいだが、第5ゲームでは粘るセッピにブレークされてしまった。さらに勢いづくセッピに対し、第7ゲームで錦織はドロップショットを失敗してしまい、さらにブレークされてしまった。結局、錦織はチャンスを作ることもできずに第2セットを2-6で落としてしまった。
迎えた第3セット、流れがどちらに向くのか、というところに注目が集まったが、蓋を開けてみれば互いに死力を尽くしての好ゲームとなった。
先にチャンスを掴んだのは錦織。第2ゲームで0-40と3つのブレークポイントを握る。しかし、粘るセッピに5連続でポイントを奪われてキープされてしまう。そして両者ともにキープの展開が続いた後の第6ゲームで錦織がブレークに成功。第3セットを先行する。このままの勢いで第7ゲームをキープした錦織は、第8ゲームで30-40とマッチポイントを迎える。しかし、ここでも粘りを見せるセッピにキープされてしまった。そして第8ゲーム、錦織のサービング・フォー・ザ・マッチ。粘るセッピを錦織はフォアのダウン・ザ・ライン、バックのダウン・ザ・ラインで振り切って40-15とする。最後はラリーの末にセッピのショットがベースラインを僅かに越えて、6-3で第3セットを取り、6-0、2-6、6-3のフルセットで勝利した。
試合後のインタビューで錦織は「アップダウンはあったけど、最後はしっかり勝てて良かった。ほっとしてます」と語った。また「第2セットでかなり攻められていたので、第3セットは自分から行けるように意識をしていた」ともコメントした。
勝利した錦織は準々決勝でマリン・チリッチ(クロアチア)と対戦する。チリッチは3回戦でミロシュ・ラオニッチ(カナダ)と対戦する予定だったが、ラオニッチが右膝の故障によって棄権、それによって不戦勝で準々決勝に進出している。
チリッチとの対戦について抱負を聞かれた錦織は「毎試合、いいテニスができ始めてきているので、とにかく明日は頑張りたいです」と語った。