月別アーカイブ: 2018年4月

ジョコビッチと錦織圭 復活なるか

ロレックス・モンテカルロ・マスターズ

男子テニスのロレックス・モンテカルロ・マスターズ(モナコ/モンテカルロ、レッドクレー、ATP1000)は18日、シングルス2回戦が行われ、第9シードのN・ジョコビッチ(セルビア)が世界ランク39位のB・チョリッチ(クロアチア)を7-6 (7-2), 7-5のストレートで下し、2年連続のベスト16進出を果たした。

【錦織3回戦 1ポイント速報】

第1セット、第4ゲームで先にブレークに成功したジョコビッチだったが、第7ゲームでブレークバックを許す。自身のミスが重なり第11ゲームでも再びブレークのピンチを迎えるもこれを死守すると、タイブレークを制して第1セットを先取する。

第2セットは互いにブレークし合う展開となったが、ジョコビッチが第11ゲームで3度目のブレークに成功。リードを死守してストレート勝ちをおさめた

3回戦では、第5シードのD・ティーム(オーストリア)と対戦する。ティームは2回戦で世界ランク33位のA・ルブレフ(ロシア)を逆転で下しての勝ち上がり。

元世界ランク1位のジョコビッチがモンテカルロ・マスターズに出場するのは7年連続12度目で、2013・2015年にはタイトルを獲得している。

今年1月に右肘のけがから復帰を果たしたジョコビッチは、全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)でベスト16に進出。しかし、3月のBNPパリバ・オープン(アメリカ/インディアンウェルズ、 ハード、ATP1000)とマイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)では2大会連続で初戦敗退を喫した。

また、同日の2回戦では世界ランク36位の錦織圭が同49位のD・メドヴェデフ(ロシア)に7-5, 6-2のストレートで勝利し、6年ぶり2度目の16強入り。3回戦では同62位のA・セッピ(イタリア)と同68位のG・ガルシア=ロペス(スペイン)の勝者と対戦する。

 

ロレックス・モンテカルロ・マスターズ

男子テニスのロレックス・モンテカルロ・マスターズ(モナコ/モンテカルロ、レッドクレー、ATP1000)は18日、シングルス2回戦が行われ、世界ランク36位の錦織圭が同49位のD・メドヴェデフ(ロシア)を7-5, 6-2のストレートで破り、2012年以来6年ぶり2度目のベスト16進出を果たした。

【錦織3回戦 1ポイント速報】

この日、錦織は22歳のメドヴェデフにブレークを許す展開から挽回に成功。第11・第12ゲームを連取して第1セットを先取すると、第2セットはファーストサービスが入った時のポイント獲得率が100パーセントの錦織が試合を支配し、1時間40分で勝利した。

男子プロテニス協会のATPの公式サイトには「序盤はメドヴェデフの方が良かったけど、落ち着きを保つようにして、ベースラインから優位に立とうとした。第2セットは(第1セットより)良かった。今は休んで、明日に備える」と試合後の錦織のコメントが掲載されている。

3回戦では、世界ランク62位のA・セッピ(イタリア)と同68位のG・ガルシア=ロペス(スペイン)の勝者と対戦する。

 

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若い世代から育成していくことの重要性

 

 17歳のオーストラリアの新鋭デスティニー・アイアバの優勝で幕を閉じた、大阪開催のITF(国際テニス連盟主催)賞金総額$25,000大会。今年から新設されたこの大会は、昨年6月の甲府大会、そして今年3月の豊田大会と並ぶ、『富士薬品セイムス ウィメンズカップ』の一環でもあります。

内田海智や奈良くるみのスポンサーとして、テニス界と過去数年に渡り深い関わりを持ってきた富士薬品。その中で、同社の高柳昌幸社長が感じてきたのが「若い世代から育成していくことの重要性」だったといいます。特に、ジュニアから一般への移行でつまずく選手が多く、その時期にこそ周囲からのサポートが必要だという点でした。

ではそのために、具体的にはどのような手法があるだろか……? 松岡修造氏の“修造チャレンジ”や、盛田正明氏によるテニスファンドなどを参照し、それら既存の支援とは異なる形で何ができるか検討した末に同社が生み出したのが 『富士薬品セイムス ガールズカップ』、そしてそれに伴う『ワールドチャレンジプログラム』でした。これは、まずは13歳以下の女子全国大会を開催し、その優勝者及び有望選手計6名をサポートメンバーとして選出。それらの選手達には、年間3~4カ月の海外ITFジュニア大会遠征費を支援するというものです。サポートが受けられるのは、基本的に14歳まで。なぜなら14歳は、女子では一般の大会への出場が許される年齢。そこからはジュニアではなく、年齢制限のない上の大会にも挑戦してほしいという、支援者のメッセージが込められていました。

すると次に必要になってくるのが、ジュニアから一般レベルの大会への橋渡しです。そこで誕生したブリッジこそが、先述したITF$25,000の3大会でした。また大会を新設する上で徹底したのが、ハードコートでの開催。これも、“世界への登竜門”となることを最重要視した上での判断です。

今回の大阪大会でアイアバと決勝を戦ったのは、5年のブランクから復帰してきた元39位のレベッカ・マリノ。それら多くの実力者が今回日本に集った背景にも、ハードコートでの開催があったようです。準優勝者のマリノが出場を決めた理由は、「ハードコートの大会が日本で続けて開催されていたから」。同様の環境と条件を求め、100位の奈良くるみらも顔を揃えるハイレベルな大会が実現しました。

豪華な顔ぶれの集結により、日本の若手たちにとっては厳しい戦いとなった今大会。そしてその結果こそが、「若い時から世界を知って欲しい」という主催者の狙いにして願いでもありました。

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錦織圭、モンテカルロでベルディヒに逆転勝利

4月16日、モナコで行われているロレックス・モンテカルロ・マスターズ(ATP1000)。

錦織圭(日清食品)が第12シードのT・ベルディヒ(チェコ)と対戦。4-6、6-2、6-1と逆転勝ちし、2回戦に進出した。

出だしはいきなり0-3。プレーもまとまっていなかったが、第2セットからは錦織らしさを発揮しベルディヒを圧倒した。
「クレーでの最初の試合だったので、体が動けなく、出だしは良くなかった。
2セット目からしっかりラケットが振れ出し、バックが良くなった。次も良い試合ができるように準備して頑張りたい。」と錦織。
5月27日からのフレンチ・オープンにむけて、着々と準備は進んでいるようだ。

錦織は2回戦では22歳、49位のD・メドベージェフ(ロシア)と対戦する。
杉田祐一(三菱電機)vs シュトルフ(ドイツ)の1回戦は17日(火)行われる。

1回戦 錦織vsベルディヒ

≪第1セット≫
T・ベルディヒの最高ランキングは4位。確実に成績を残している32歳のベテランプレーヤー。
錦織は第2ゲームを落し、第3ゲームはラブでキープされ0-3。錦織のストロークは安定を欠く。

第7ゲーム。錦織はバックのパスを決め30-40とブレーク・バックのチャンスがあったが、あと一歩届かずベルディヒがキープ。5-2とリードを許す。

5-3、ベルディヒのサービング・フォ・ザ・セットはダブルフォルトで始まった。リターン・エースなどでプレッシャーをかけ錦織がここでブレーク・バック。

錦織らしい粘っこさで4-5としたが、続くサーブは15-40。バックのリターンを決められ第1セットを落とした。

≪第2セット≫
第5ゲーム。錦織が先にブレークするが、コートチェンジでトレーナーを呼び、手の甲をマッサージしてもらっていた。
気になる右手。しかしプレーには影響していないようで、第2セットは錦織ペースで6-2で取り返した。

≪ファイナル・セット≫
最初のサーブをブレーク。第5ゲームもラブでブレークし、4-1。

5-1ではトップスピンロブを連発、錦織らしさも発揮した。
ベルディヒのセカンド・サーブをバックのリターン・エースで決めるなど、ついに0-40。
最後はベルディヒの鋭いサーブをブロックリターン。短くなったボールをオープンに決めて逆転勝利をあげた。
始めはミスが目立った錦織だが、最後は精度の高いテニスを見せてくれた。

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効果的なストレス解消 10分間の瞑想とは

10分間の瞑想で効果的にストレスを解消するには?

ストレスが多い毎日で、今すぐこのストレスを解消できればいいのに、と思ったことはあるはず。でも、重要な会議前にワイン一杯を飲むというわけにはいかないので、普段ならもっと賢い解消法をとっているのでは。では、落ち着いて対処するにはどうすればいいのか。

【ウィメンズヘルス・ウェルネス】

ヨガはストレス解消の間違いない定番方法と言われるけれど、なかなか忙しい毎日にヨガのレッスンを組み込むことはむずかしい。そして、ヨガをやったとしても、ストレスが多くてギリギリのところにいるときに助けてくれる特定のポーズがあるわけでもない。でも心配しないで、そんなあなたにぴったりのシンプルな方法がある。それは瞑想。

瞑想がいいと聞いたり、効果があることを示す統計を見たりしたことがあるかもしれない。でも、なにも考えずにただ座ると考えると、今あるストレスと同じくらい負担に思えるかもしれない。でも、別に頭をからっぽにしなくてはいけないわけではない。ストレスの原因から気をそらして、気持ちを落ち着かせて、安全に守られた現実に気持ちを戻してくれるものに集中しよう。しかも、たったの10分で良いから。

ステップ1:静かな場所を見つける

これはそんなに簡単ではないのは分かっているけれど、まずドアを閉められるところを探そう。それが無理そうなら、ノイズキャンセル機能のあるヘッドフォンやイヤフォンをつけてみて。ポイントは、10分間邪魔されない時間を確保すること。

ステップ2:電子機器をオフにする

そう。電子機器はすべてオフに。スマホもサイレントモードにするのではなく電源を切って! パソコンは切れないというのなら、せめてパソコンを閉じるかモニターを消して。とにかく気が散るものはすべて排除したい。

ステップ3:座り心地のよい場所を見つける

昔ながらの瞑想は床にあぐらをかくのが定番だけど、これは必ずしも落ち着くポーズではないので、枕をおしりに引いたり、壁にイスをつけて座ってもいい。目的は背骨を伸ばして前かがみにならないようにすること。胸を開いて、肩をうしろに引き、首が痛くならない程度に軽くあごを上げて。手首をひざに軽くのせて、手のひらを上に向ける。意識を集中させるために、親指とひとさし指で輪をつくるムドラのポーズをしてもよい。

 

ステップ4:瞑想をはじめる

世の中にはいろいろな瞑想があるけれど、おすすめは誘導瞑想の一種、イシャクリヤ瞑想。この瞑想は3つのパーツに分かれていて、マントラを唱える部分もある。でも、マントラはどこでもできるわけではない。なので、それは抜かしてそれ以外のパーツの説明すすめると、まずは座り心地のよいところに座って、目を閉じる。

呼吸を落ち着かせるために何回か呼吸する。鼻から息を吸い、リラックスして軽く口を開く。息を吸うときには「私はこの身体ではない」と心の中で言い、吐く時には「私はこのマインドでもない」と心の中で自分に言い聞かせる。これを何度も呼吸にあわせながら唱える。いそがずにしっかりと呼吸を続ける。このとき、眉間の間の第三の目に集中するようして、身体から完全に力が抜けるまでこの呼吸を続ける。興味がある場合は、イシャクリヤ瞑想の全体像をしっかりと学ぶのもおすすめ。

ステップ5:吸収する

この瞑想がとてもおすすめなのは、定期的にストレスを感じていっぱいいっぱいになっても、瞑想をすれば自分が誰でどこにいるかを再認識させてくれるから。毎日の仕事、メールや依頼への対応、人に追われていても瞑想をすることで、自分を確かめることができる。

自分の外見やどれだけ運動しているか、インスタグラムで見た投稿や、パンツの着こなし具合などを気にしてしまうことはある。でも、「私はこの身体ではない」と何度も唱えることで、自分は見た目で決まるわけではないと思わせてくれる。身体は自分が成功しているか、どう生きるかを定義しているわけではない。美しさは心や自信、行動に現れるもの。だから、体重計の数字や鏡に映る姿に惑わされないようにすることが大切。

「私はこのマインドでもない」と言うのは少しおかしいかもしれないけれど、自分の身体との折り合いがつけられたら、問題は自分のマインドだということに気づくはず。そのせいで自分のことを疑ってしまう。私はこのままでいいの? 他の人のほうがもっとできるのでは? などと思ってしまい、気づけばそんな思いにがんじがらめになることは多い。

でも、自分の頭に支配されないように。自分を決めるのはマインドではなくハート。今目の前のごちゃごちゃしたことではなく、自分にとって本当に大切なものはなにかを考えて、大きく全体を見よう。瞑想をすれば、視界が開けてまた息が出きるようになるはず。

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日本はなぜ子育てが世界一難しい国になったか?50年で変わったこと

日本はなぜ子育てが世界一難しい国になったか?50年で変わったこと

日本はなぜ子育てが世界一難しい国になったか?50年で変わったこと

 

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日本の子育てが大変なのはなぜ? 母親がだらしないのか? 育児不安をもたらすものは何か? 家族社会学が専門の落合恵美子・京都大学教授が、この半世紀に起きた変化を指摘する。
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子育てが大変なのは日本だけ?

子育ては大変だ。

その責任と負担の重さに、育児不安や育児ノイローゼと呼ばれる精神状態に陥る母親も少なくない。しかし子育てという重要任務を担う以上、それはある程度やむをえないことだ、逃れえないことだ――という「常識」を信じ込まされてはいないだろうか。

わたしもかつてはそう思っていた。

そこで、海外調査を始めた。他の国の母親たちはどのようにしてこの問題に対処しているのか、と。

しかし、「育児不安ってありますよね? と質問を始めようとしたとたん、つまずいてしまった。

育児不安とか育児ノイローゼという状態を理解してもらえない。

日本では子育てに専念している母親が孤立感と重圧で苦しんでいると説明しても、育児と仕事の両立で忙しくて悩んでいる例はあるけれど、子育てだけをしていて苦しいなんて聞いたことがない、という反応しか返ってこない。

アメリカでも、ヨーロッパでもそうだった。東アジアや東南アジアの国々でも。中国では、「だって子育てって楽しいことでしょう? みんな子育てがしたくて、両方のおじいさんもおばあさんも子どもの取り合いしてますよ」と笑い話になった。

そんな経験を重ねるうち、わたしの中で「常識」が逆転した。

そうだ、子育ては楽しいことだった。子育ては大変だ、とここまで思い詰めているのは日本だけじゃないか。

日本は世界の特異点なんじゃないかと。日本ではなぜこれほど子育てが大変になってしまったのか、その原因を解明することが、新たなプロジェクトとなった。

「昔の母親は偉かった」という決まり文句

さあ、ここで考えてみよう。日本の子育てはなぜ大変なのだろうか?
「それは日本の母親がだらしないからさ」

どこからか、そんな声が聞こえてくるような気がする。

遡れば1980年代、わたし自身が子育てで一生懸命だった頃、「育児ノイローゼ」が社会問題になった。

その時、沸き起こったのが、若い母親世代へのバッシングだった。都会育ちで苦労を知らないからそんなことになる。偏差値世代は育児書に頼りすぎるからだ。

そして決まり文句の「昔の母親は偉かった」。昔は家族だけで立派に子育てしていたのだから、今もできないはずはない、と言われた。

自分が批判される立場の若い母親であり、社会学者の卵でもあったわたしは、なにかおかしいと思った。そこで兵庫県の委託調査をさせていただいた機会に、自分と同じ2歳児を抱える家族の調査を実施した。

そしてその結果を、1960年代に社会学者の森岡清美先生たちが東京郊外で実施した調査結果と比べた。立派だったと言って引き合いに出されるのは、だいたい1960年代の母親や家族だったからだ。

そして二つのことを発見した。

第一に、1960年代の幼児を抱えた母親たちは、近隣の人たちとあまり付き合わず「家族だけで」子育てしていたように見えるが、実は別世帯に住む自分の姉妹たちと頻繁に協力し合っていた。

これはわたし自身の子ども時代の経験とも合致する。田舎から出てきて東京各地に住み着いた母の姉妹たち4人は、毎週のように互いを訪問し合っていた。そのたび、わたしもいとこたちと顔を合わせ、きょうだいのように遊んだ。

「家族だけで」と言っても、その「家族」の範囲が今よりずっと大きかったのだ。正確に言えば、「家族」というより、「親族ネットワーク」だった。

しかし、1980年代に母親になったわたしたち世代では、4人や5人きょうだいのいる人はめったになかった。せいぜい2人。頼ろうにも、きょうだいがいない。

親族による育児サポートとして、きょうだいの支援をあげる人はほとんどおらず、親族で頼れるのは子どもにとっての祖父母だけになっていた。

祖父母はいくらがんばってくれても、体力に限界がある。こんなに条件が違うのに1960年代の母親は偉かったと言われてもね、と反論できる根拠が見つかった。

しかし、1980年代の母親たちも、黙って耐えていたわけではない。

縮小した親族の絆の代わりに、近くに住む母親どうしで協力し合う育児ネットワークを作りあげていた。これがわたしの調査の第二の発見だった。

 

4/9(月) 13:00配信

現代ビジネス

家族だけでは育てられない

さて、ここでクイズです。

「近所の人たちがつくる育児ネットワークは、都市部と郡部のどちらで盛んだったでしょうか?

日常のあいさつをする、などの通常の近所づきあいは、大方の想像どおり、郡部の方が盛んだった。

しかし、子育てをめぐる近所づきあいに限っては、予想を裏切り、都会の方が盛んだった。

この結果にはびっくりしたが、その後、当時、横浜市立大学教授だった矢澤澄子さんの横浜市の女性を対象とした調査などでも同じ結果が出た。

この不思議を説明するヒントになるのは、親族との距離だ。

郡部では夫の親、あるいは妻の親と同居している世帯がかなりある。これに対し、都市部では核家族が多く、祖父母を含めた親族が近くにいないケースが多い。

親族から孤立した核家族は、親と同居の世帯に比べて、子育てをめぐる近所づきあいに熱心だということもわかった。つまり都会に住む、親族に頼れない人ほど、やむにやまれず近所の人たちと育児ネットワークを作っていたというわけだ。

わたしはこれを「育児ネットワーク一定の法則」と名づけた。親族でもいい、近所の人たちでもいい。一方が無いときにはもう一方。母親たちは育児ネットワークを作って助け合って育児をしてきた。

母親だけ、家族だけで子育てができるなんて、いつの時代でも幻想だった。1960年代と1980年代の子育てを比較することからわかったのは、「家族だけでは育てられない」ということだった。

育児不安をもたらすものは何か

1980年代には「育児ノイローゼ」そのものにアプローチする研究も始まった。

「子どもがわずらわしくてイライラしてしまう」「自分一人で子どもを育てているのだという圧迫感を感じてしまう」「毎日毎日、同じことの繰り返ししかしていないと思う」といったチェックリストからなる「育児不安尺度」(育児ノイローゼは専門的には育児不安と呼ばれる)が開発され、育児不安はどのような要因によって引き起こされるのかという調査が積み重ねられた。

その結果、育児不安研究の先駆者である牧野カツコさんによれば、育児不安に影響する2つの重要な要因がみつかった。

第一は「父親の協力の欠如」。必ずしも父親がおむつを替えたりしなくても、子育ての悩みの聞き役になるだけでも、母親の孤立感は軽減される。

第二は、「母親自身の社会的ネットワークの狭さ」。育児に直接にかかわる育児ネットワークに限らず、趣味のサークルでもなんでも効果があるというのが面白い。父親にしても、友人にしても、母親自身が他の大人と交流する機会があり、孤立していないことが育児不安を軽減する。

牧野さんはまた、育児不安傾向のある母親もない母親も「子育て以外にも何かやらねばならないと思う」ことが「よくある」「時々ある」のは同じだという。

ところが実際に「子どもから離れてやりたいことができていると感じる」かどうかには差がある。そう感じることが多い人は、育児不安になりにくい。子どものためということで仕事をやめたり、自分のしたいことを我慢したりする母親は多いだろう。

しかしそれがイライラを高め、子どもに楽しく向き合えない結果につながるとは、なんと皮肉なことだろう。

きょうだい数がせいぜい2人になった世代が子育てを始めた1980年代、「育児ノイローゼ」が初めて社会問題となった。その前の世代が当たり前のように頼っていた親族ネットワークが縮小したことがひとつの要因だった。

育児不安に陥ったのは、社会的ネットワークを失い、孤立した母親たちだった。昔も今も、家族だけで立派に子どもを育てられた時代など、無かったのだ。ましてや母親だけの「ワンオペ育児」なんて、できるわけがない。

 

4/9(月) 13:00配信

現代ビジネス

家族・親族にしがみつくしかない現実

1990年代に入ると、さらに雲行きが怪しくなってきた。

1980年代の育児ネットワーク研究は、親族に頼れなくなったら近所のひとたちと助け合い、子育てのための新しいネットワークを作り出す母親たちという、明るい方向性も示していた。

しかし、近所の人たちとのおつきあいは誰にでも簡単なことではない。「公園デビュー」という言葉が生まれ、育児をめぐる近所づきあいのストレスが指摘されるようになった。

1999年には、母親どうしのトラブルにより、育児仲間の子どもを殺す悲惨な事件まで発生した。音羽事件と呼ばれる事件である。「育児ネットワーク一定の法則」を実現できず、子育てに支障をきたすケースがじりじり増えてきた。

1980年代に比べて、2000年代には乳幼児の親の孤立と育児不安がさらに進んだという研究がある。

1980年に実施した調査の結果である「大阪レポート」と、それと比較可能な質問紙を用いて2003年から2004年に実施した調査にもとづく「兵庫レポート」を発表した大阪人間科学大学教授の原田正文さんは、20年以上の時を経た2つの時点の結果を比較している。

それによると、「近所でふだん世間話をしたり、赤ちゃんの話をしたりする人」が1人もいない母親の割合は4ヵ月検診の段階では16%から32%に倍増、「育児のことで今まで心配なこと」が「しょっちゅうあった」母親の割合は4ヵ月検診の段階では11%から14%に、3歳半では7%から14%に増加している。

とはいえ、「育児の手伝いをしてくれる方」がいると答えた割合は、年齢にかかわらず約60%から約90%に大幅に増加している。具体的には父親(つまり夫)と母方祖父母が倍以上手伝ってくれるようになっている。

すなわち、親族ネットワークから近隣ネットワークへの転換は芳しくなく、少なくなった家族・親族にしがみつくしかない様子が浮かびあがってくる。

 

 

4/9(月) 13:00配信

現代ビジネス

この半世紀で変わったこと

このように半世紀ほどの歴史的変化を追ってみると、はっきりしているのはきょうだい数の減少という人口学的な条件と、その影響を受けた育児ネットワークの変化だった。

きょうだい数の減少は、多産多死から少産少死への変化という(専門的には人口転換と呼ばれる)社会の近代化に伴って起きる人口学的変化の結果なので避けることはできない。

それに伴ってなされるべき育児ネットワークの再編成がうまくいかず、十分な育児サポートを得られない孤立育児が増えてしまったというのが、日本の子育てが大変になった原因であることが見えてくる。

ここで、ちょっと待てよ、と思う人がいるだろう。

人口学的変化は近代化に伴う不可避の変化だと言った。それなら日本以外の社会でも同じ変化が起きているだろう。

なぜ日本だけが「世界の特異点」と見えるほど、子育てを負担に感じる社会になってしまったのだろうか。

この問いに答えるには、海外調査を含めた子育ての国際比較に乗り出さざるをえない。

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4月最新ATPランキング 昨年との比較

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4/2付けATPランキングが発表されましたね。
マイアミオープンの結果が大きく影響する4月最初のランキングでは、フェデラーがポイントを稼げなかったことにより、ナダルと1位2位が入れ替わりました。


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この2年間は、怪我によりランキングの変動が激しいのですが、その中でも復活している選手、伸びてきている選手など、昨年のランキングと比べると分かりやすいと思います。

昨年4月3日付けATPランキングでは、世界1位マレー、世界2位ジョコビッチは変更なしでした。
「マイアミ・オープン」ベスト16でアレクサンダー・ズベレフに敗北したワウリンカは、世界3位をキープしています。そして、この3人が怪我のためツアー離脱をして、今年のランキングでは、ジョコビッチの12位が最高となっています。

怪我から復帰した、フェデラーとナダルは、昨年のマイアミ・オープンで優勝を果たしたフェデラーが6位から4位にランクアップし、準優勝のナダルが7位から5位に浮上していました。

そして、今年のマイアミオープンを制したイズナーが前週17位から9位にランクアップしました。イズナーは2012年以来6年振りのトップ10返り咲きでアメリカNo.1復活となりました。

準優勝のズベレフが5位から4位にひとつランクを上げました。

錦織圭は、39位にランクを落としています。

2017/4/3 → 2018/4/2

1位 マレー → ナダル
2位 ジョコビッチ → フェデラー
3位 ワウリンカ → チリッチ
4位 フェデラー → ズベレフ
5位 ナダル → ディミトロフ
6位 ラオニッチ → デルポトロ
7位 錦織圭 → ティエム
8位 アンダーソン
9位 イズナー
10位 ゴファン

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