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世界のテニス・日本のテニスについて

日本女子に自信 大坂なおみの存在

ワールドグループ2部昇格を懸けた厳しい戦い

全員勝利で手にしたワールドグループ<br />
2部復帰。日の丸を手にする(左から)土橋登志久監督、奈良くるみ、大坂なおみ、二宮真琴、加藤未唯
全員勝利で手にしたワールドグループ 2部復帰。日の丸を手にする(左から)土橋登志久監督、奈良くるみ、大坂なおみ、二宮真琴、加藤未唯【写真は共同】

「こちらには(大坂)なおみちゃんがいるので、私が1勝でも挙げれば、本当にチャンスがある。そういう意味では、すごく楽しみでもあります」
明瞭な口調で言い切る奈良くるみ(安藤証券)は、「そんなこと言うと、今から緊張しちゃいますが」と表情を崩し、いつもの明るい笑顔で照れたように付け加えた。



4月上旬の大阪市――。この5年間、日本女子テニスのエースの看板を背負ってきた奈良は、来たるフェドカップ・ワールドグループ2部入れ替え戦に向け、調整も兼ねて日本国内のツアー下部大会に出場していた。

「(ワールドグループの下部戦である)アジア・オセアニアゾーンには、もう絶対に戻りたくないので」

世代交代が進み23歳以下の選手が中心となった今の日本代表で、地域予選にとどまる苦しさや、入れ替え戦に敗れる悔しさを知る者は、もはや彼女しかいなかった。
女子テニスのフェドカップは、シングルス4試合、ダブルス1試合から成る団体戦で最強国を決める、言わばテニスのワールドカップだ。毎年開催されるが、世界1位への挑戦権を持つのはワールドグループ1部に名を連ねる8カ国のみ。それ以外の国は複数に階層付けられている地域予選と入れ替え戦を勝ち抜き、上位グループへの階段を上がっていくしかない。日本が今回挑んだのは、8カ国で形成されるワールドグループ2部への昇格戦。その前に立ちはだかったのは、最高ランキング4位のジョアンナ・コンタと、単複7のツアータイトルを誇るヘザー・ワトソン擁するイギリスである。
英国のエースが4月21、22日に兵庫県三木市で開催される入れ替え戦に出ることは、3月の時点で確実視されていた。ヨーロッパの選手にとって、欧州のクレー(土)コートが主戦場のこの時期に、日本開催のハードコートに出る決断を下すのは容易ではない。だがコンタは、入れ替え戦の相手及び開催地を知ると同時に、日本チームや会場に関する情報収集を行っていた。フェドカップ創設以来毎年出場を続けているイギリスだが、この25年間、ワールドグループから遠ざかっている。「確かにタフなスケジュールだが、国を代表し戦う栄誉には代えがたい」との想いを胸に来日した最強選手団が、“テニスの聖地”を自負する古豪国の、並々ならぬ決意を物語っていた。

大坂「みんなで3つの勝利を手にすればいい」

「みんなで3つの勝利を手にすればいい」。大坂は強い気持ちで初戦を戦い抜いた
「みんなで3つの勝利を手にすればいい」。大坂は強い気持ちで初戦を戦い抜いた【写真は共同】

 大坂なおみ(日清食品)が、赤白の日本代表ウェアに身を包みコートに立つのは、今回の入れ替え戦が2度目である。昨年、初めて日の丸を背負いアジア・オセアニアゾーンの戦いに挑んだ彼女は、負ければ日本の敗退が決まる一戦を戦った時、セット間のトイレットブレークで、一人涙を流したという。自分のミスに大声援があがるアウェーの洗礼と、必死に激励してくれるチームメートたちの姿が胸を満たし、膨れ上がった感情が両の目からあふれ出た。

それから、1年――。ツアー優勝など多くの経験を重ねた20歳は、「今回は大丈夫」とはにかんだ笑みを浮かべた。

「今回は日本開催でみんな応援してくれるし、それにこれはチーム戦。たとえ私が負けたとしても、みんなで3つの勝利を手にすればいいんだもの」
その彼女に課された最大の役割は、開幕初戦となった対ワトソン戦での白星。そして大坂は、満員の観客から向けられる期待と好奇の視線と声援を悠然と受け入れながら、1時間17分のスピード勝利を手にした。その一戦を見た奈良は、「なおみちゃんに安定のテニスをされたワトソンは、自分のプレーに手応えを得られなかったはず」と感じることができたという。

同日のコンタ戦には敗れるも自分のテニスを貫いた奈良は、「いずれにしても、明日は自分に勝敗の掛かった試合がまわってくる」との覚悟を胸に、最終日へと向かっていった。

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自然由来の最強抗酸化物質

最もパワフルな自然由来の抗酸化物質として、アスタキサンチンは人間の体に数々の利益をもたらしてくれる。

デトックスレシピ「アジアンスタイル・サーモン」

【ウィメンズヘルス・フィットネス】

合成バージョンとは違い、天然のアスタキサンチンは海藻から抽出され、サーモン、エビ、ロブスターといったシーフードに多く含まれる “カロチノイドの王様” と呼ばれることも。

6件中5件の臨床研究では、この天然バージョンが体の強度と耐久力を高めるという結果が出ているそう。アスタキサンチンと耐久性の関連性を調査した最初の人体実験では、6ヶ月間毎日4mgの天然アスタキサンチンを摂取したアスリートが、筋力、動力、そして耐久力に62%の改善が見られたことを報告している。

そこで私たちは、栄養運動科学者のキャスリーン・アレウムにインタビュー。天然アスタキサンチンが最も過小評価された市販のサプリメントであると思われている理由を語ってもらった。

「エネルギー代謝と免疫力の改善から、年を重ねながらも見た目や気持ちを若く保つ力、さらには男性の生殖能力の向上まで、これまでに多くの研究がアスタキサンチンが持つ健康へのメリットを明らかにしてきた。だから、未だに認知度が低いのが本当に不思議。

この強力な抗酸化物質には筋持久力と筋力を高める効果があるので、マラソンランナーや遠泳選手、サイクリストやトライアスロン選手といった長時間のレースや勝負に挑むアスリートには特に有益。

でも、天然アスタキサンチンの利益を享受するためにプロのアスリートである必要はない。1日に4~6mgを摂取すれば、エクササイズ後のリカバリーを早め、関節や筋肉の痛みを緩和してくれる。それ以外にもメリットがいっぱい!」

天然アスタキサンチンに宿る最も優れた効力のいくつかをキャスリーンが教えてくれた。

1.強度と耐久力の向上

4週間に及ぶ研究では、1日4mgの天然アスタキサンチンを摂取した競技サイクリスト集団は、プラシーボ (偽薬) を本物だと思って摂取した集団に比べてペースが5%速く、総合的な力も15%上昇するという結果となった。体を強くし耐久力をつけたいなら、定期的にアスタキサンチンを飲むことで変化が見られるかもしれない。

2.エクササイズ後の筋肉の回復促進と消炎作用

その強力な抗酸化作用によって、アスタキサンチンは、ワークアウトやトレーニングまたはレースによる筋損傷と痛みの緩和および筋肉疲労防止の面でアスリートに大きな効果をもたらす。言い換えれば、回復が早まるということ。

3.関節と腱の動きがよくなる

数々の研究結果が、毎日アスタキサンチンを摂取することでアスリートの痛みが和らぎ、関節が柔らかくなることを示している。例えば、テニス選手が “テニスひじ” になるのは使い過ぎが原因。そこで、あるアスリート集団が天然アスタキサンチンを8週間摂り続けたところ、握力がなんと93%も向上する結果に!

4.心拍数の低下

アスタキサンチンのサプリメントによって、マラソンランナーなど持久力を必要とするアスリートの心拍数を下がることを指摘する研究もある。心臓の健康を気にしているなら、アスタキサンチンの定期的な摂取で心血管機能を最適化できるかもしれない。

5.アンチエイジングをサポート

人体にこれほど多くのメリットがあることを考えれば驚くことでもないが、この抗酸化物質は私たちが強く健康に年を重ねる手助けもしてくれる。あなたがアスリートではなくても、アスタキサンチンには傷跡と視力を長時間かけて治し、心血管機能をサポートし、肌を改善して紫外線から守る働きがあると言われている。

 

 

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錦織圭 ナダルに完敗 初Vならず

「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 モンテカルロ」(モナコ・モンテカルロ/4月15~22日/クレーコート)の最終日、シングルス決勝で錦織圭(日本/日清食品)と第1シードのラファエル・ナダル(スペイン)が対戦。3-6、2-6のストレートでナダルに敗れ、錦織は準優勝となった。試合時間は1時間33分。

【LIVE速報】錦織圭 VS ナダル

第2セットは錦織のサービスゲームから始まった。ともにキープして迎えた第3ゲーム、ナダルのきわどいショットがインとなり、ブレークされてしまった。決して錦織も悪いプレーをしているわけではないが、それを遙かに上回るナダルのプレーが、錦織にチャンスを与えてくれない。

第5ゲーム、再び錦織に15-40とピンチが訪れると、錦織のショットはネットを越えられずにブレークされてしまい、2ブレークダウンとなる。これにはさすがの錦織もラケットを地面に投げてしまった。

第6ゲームもナダルにキープされ、ゲームカウントは1-5となってしまった。しかし、錦織はまだ諦めておらず、続く第7ゲームではサービスエースを1本決めてラブゲームでキープした。

ナダルのサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップとなった第8ゲーム。錦織はナダルの勢いを止めることができず、ゲームカウント2-6で第2セットも奪われ、セットカウント0-2のストレートで敗れ、準優勝となった。

ナダルは今日の勝利で、同大会11度目の優勝、そして2016年からの3連覇を果たした。またマスターズ1000での優勝回数を31回とし、単独1位となった。2位はノバク・ジョコビッチ(セルビア)の30回。



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錦織圭 ズベレフに逆転勝利 ナダルとの決勝へ

「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 モンテカルロ」(モナコ・モンテカルロ/4月15~22日/クレーコート)の7日目、シングルス準決勝で錦織圭(日本/日清食品)と第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が対戦。3-6、6-3、6-4で錦織がフルセットの末に逆転勝利し、決勝進出を果たした。試合時間は2時間13分。

錦織に敗れたズベレフ(3回戦のときのもの)

両者は昨年の「男子テニスATPワールドツアー500 ワシントンD.C.」で対戦しており、そのときは3-6、4-6で錦織が敗れている。今回の勝利で対戦成績を1勝1敗とした。
また、錦織がマスターズ1000で決勝に進出したのは2016年7月の「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 トロント」以来、1年9ヶ月ぶり。

第1セット、ともにキープし合う展開が続いたが、第7ゲームでズベレフにブレークされた錦織は、第9ゲームもブレークされて第1セットを3-6で先取されてしまった。

ズベレフの勢いを止めたい錦織は、第2セットの第1ゲームでブレークに成功し、流れを引き戻すことに成功する。第4ゲームでブレークバックされたものの、第7ゲームで再びブレークした錦織は、そのままリードを保って6-3で第2セットを取り返し、望みを繋いだ。

第2セットから錦織はドロップショットやロブショットなど、多彩なショットを展開してズベレフを翻弄する。かつて「ショットメーカー」と呼ばれた錦織の試合運びに会場からも大きな歓声が上がった。

そして迎えた第3セット。勢いに乗りたい錦織だが、世界ランキング4位でNext Gen(若手有望選手)の筆頭、そして第3シードのズベレフも黙ってはいなかった。
両者ともにブレークポイントを握りながらも相手にしのがれるという、緊迫した展開が続く。そしてお互いにキープし合って迎えた第10ゲーム。ゲームカウント5-4の状態で錦織は長いラリーを制して0-15と先取する。その後、ズベレフに連続でポイントを奪われて40-30とされたが、錦織も粘ってデュースに持ち込む。そして錦織はズベレフとのネットプレーを制してアドバンテージを取ると、続くズベレフのリターンが大きくコートの外へ浮き、錦織の勝利が決まった。

勝利が決まった瞬間、錦織は笑顔でガッツポーズ。また、素晴らしい試合をした両選手に会場から惜しみない拍手が送られた。

試合後、錦織はインタビューで「嬉しいですね。久しぶりに決勝の舞台に戻ってこれたので。特に大事な試合で、大事な大会で決勝まで来れたのは大きいですね」と語った。また、試合内容に関しては「1セット目もブレークされたゲーム以外は良いテニスができていたので、集中力をしっかり保ってプレーできればチャンスは来るだろうと思っていました。ファイナル(セット)もサービスキープは絶対だったので、そこを意識して最後まで集中できたと思います」と語った。

そして、明日の決勝で対戦するラファエル・ナダル(スペイン)に関しては「一番強敵のナダルなので、思い切ってプレーしたいですね。彼に勝つためにはかなりの集中力としぶとさが必要になってくるので、頑張ってプレーしたいと思います」と語った。

相手は同大会で過去に10度の優勝、そして現在2連覇中という、クレーの絶対王者。今日見せてくれたような多彩な”錦織らしい”プレーを見せ、自身初となるマスターズ1000での優勝を目指してもらいたい。決勝は、日本時間の22日の21時30分に試合開始予定。



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錦織圭 チリッチ破り4強

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錦織、世界3位チリッチ破る「最後の2ゲームはいい形で取れた」
チリッチを破りガッツポーズする錦織(ロイター)
◆男子テニス モンテカルロ・マスターズ準々決勝 錦織圭2(6―4、6―7、6―3)1チリッチ(20日・モナコ)
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 世界ランク36位の錦織圭(28)=日清食品=が、準々決勝で同3位のマリン・チリッチ(29)=クロアチア=を破った。昨夏に右手首を痛め、今年2月に復帰後、トップ10選手から勝利するのは初めて。4大大会に次ぐ格付けのマスターズ大会で4強は、準優勝だった16年7月のロジャーズ杯(カナダ)以来。全仏オープン(5月27日開幕)に向けてクレーコートで調子を上げてきた。

 錦織が世界3位を相手に、本来の輝きを取り戻した。第2セット、5―4の第10ゲームで3度あったマッチポイントを取り切れず迎えた最終セット。4―3の第8ゲーム。左右に振られながら、フォアで決定打を打ち込んでブレイクチャンスを作ると、大きく右手を突き上げた。「ずっと攻められていたけど、最後の2ゲームはいい形で取れた」。勝負所で集中力を上げて最後はチャンスを仕留めきった。

 昨夏に右手首故障で戦線離脱し、2月の復帰からツアー4大会目。ついにトップ10選手から白星を奪うところまで実力を戻した。相手のチリッチは今年の全豪オープン準優勝の実力者で、最近は3連敗を喫していた。右膝痛に苦しみながらも執念を見せてきたライバルを振り切った勝利は大きい。

 例年は回避していた今大会に出場し、手首に負担がかかることを覚悟で試合数をこなすことを選択した。試合勘を戻していく過程で19日の3回戦では同62位のアンドレアス・セッピ(34)=イタリア=をフルセットで退けた。スコアは荒れたが「アップダウンはあったけど、しっかり勝てた」ことも大きな収穫だった。

 気がかりな右手首は「何とか大丈夫」という状態で、2時間55分の長丁場で何度も気にした。3連戦となり、スピンをかけるために負担も増している。疲労とも戦いながら、強敵と戦っていくのも、世界トップには求められる。勝利後、テレビカメラのレンズに書き込んだ「カモン!」のメッセージは、全仏での快進撃を予告しているようだった。

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錦織圭 アップダウンの中セッピに辛勝8強

「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 モンテカルロ」(モナコ・モンテカルロ/4月15~22日/クレーコート)の5日目、3回戦で錦織圭(日本/日清食品)とアンドレアス・セッピ(イタリア)が対戦。6-0、2-6、6-3で錦織が勝利し、準々決勝、ベスト8進出を決めた。試合時間は1時間46分。

【写真】錦織と対戦したセッピ(昨年の「全豪オープン」のときのもの)

両者は過去に4度対戦しており、対戦成績は2勝2敗の五分。直接対決は約3年ぶりとなるが、クレーコートでの対戦は今回が初となる。

第1セットは、錦織の勢いの凄さと、それに圧倒されるセッピの姿が見られた。錦織はアンフォーストエラーがたった3本と少なく、とにかくポイントを取り続ける。焦ったセッピは、より際どい所へショットを打とうとして結果的にエラーになってしまうという場面が多く見られた。そして第1セット、なんと6-0と1ゲームも取らせないままに錦織が先取した。

続く第2セットは、うって変わってセッピのターン。徐々に調子を上げてきたセッピに対して、今度は錦織もミスが増え始める。第3ゲームではブレークポイントをしのいだが、第5ゲームでは粘るセッピにブレークされてしまった。さらに勢いづくセッピに対し、第7ゲームで錦織はドロップショットを失敗してしまい、さらにブレークされてしまった。結局、錦織はチャンスを作ることもできずに第2セットを2-6で落としてしまった。

迎えた第3セット、流れがどちらに向くのか、というところに注目が集まったが、蓋を開けてみれば互いに死力を尽くしての好ゲームとなった。
先にチャンスを掴んだのは錦織。第2ゲームで0-40と3つのブレークポイントを握る。しかし、粘るセッピに5連続でポイントを奪われてキープされてしまう。そして両者ともにキープの展開が続いた後の第6ゲームで錦織がブレークに成功。第3セットを先行する。このままの勢いで第7ゲームをキープした錦織は、第8ゲームで30-40とマッチポイントを迎える。しかし、ここでも粘りを見せるセッピにキープされてしまった。そして第8ゲーム、錦織のサービング・フォー・ザ・マッチ。粘るセッピを錦織はフォアのダウン・ザ・ライン、バックのダウン・ザ・ラインで振り切って40-15とする。最後はラリーの末にセッピのショットがベースラインを僅かに越えて、6-3で第3セットを取り、6-0、2-6、6-3のフルセットで勝利した。

試合後のインタビューで錦織は「アップダウンはあったけど、最後はしっかり勝てて良かった。ほっとしてます」と語った。また「第2セットでかなり攻められていたので、第3セットは自分から行けるように意識をしていた」ともコメントした。

勝利した錦織は準々決勝でマリン・チリッチ(クロアチア)と対戦する。チリッチは3回戦でミロシュ・ラオニッチ(カナダ)と対戦する予定だったが、ラオニッチが右膝の故障によって棄権、それによって不戦勝で準々決勝に進出している。
チリッチとの対戦について抱負を聞かれた錦織は「毎試合、いいテニスができ始めてきているので、とにかく明日は頑張りたいです」と語った。

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ジョコビッチと錦織圭 復活なるか

ロレックス・モンテカルロ・マスターズ

男子テニスのロレックス・モンテカルロ・マスターズ(モナコ/モンテカルロ、レッドクレー、ATP1000)は18日、シングルス2回戦が行われ、第9シードのN・ジョコビッチ(セルビア)が世界ランク39位のB・チョリッチ(クロアチア)を7-6 (7-2), 7-5のストレートで下し、2年連続のベスト16進出を果たした。

【錦織3回戦 1ポイント速報】

第1セット、第4ゲームで先にブレークに成功したジョコビッチだったが、第7ゲームでブレークバックを許す。自身のミスが重なり第11ゲームでも再びブレークのピンチを迎えるもこれを死守すると、タイブレークを制して第1セットを先取する。

第2セットは互いにブレークし合う展開となったが、ジョコビッチが第11ゲームで3度目のブレークに成功。リードを死守してストレート勝ちをおさめた

3回戦では、第5シードのD・ティーム(オーストリア)と対戦する。ティームは2回戦で世界ランク33位のA・ルブレフ(ロシア)を逆転で下しての勝ち上がり。

元世界ランク1位のジョコビッチがモンテカルロ・マスターズに出場するのは7年連続12度目で、2013・2015年にはタイトルを獲得している。

今年1月に右肘のけがから復帰を果たしたジョコビッチは、全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)でベスト16に進出。しかし、3月のBNPパリバ・オープン(アメリカ/インディアンウェルズ、 ハード、ATP1000)とマイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)では2大会連続で初戦敗退を喫した。

また、同日の2回戦では世界ランク36位の錦織圭が同49位のD・メドヴェデフ(ロシア)に7-5, 6-2のストレートで勝利し、6年ぶり2度目の16強入り。3回戦では同62位のA・セッピ(イタリア)と同68位のG・ガルシア=ロペス(スペイン)の勝者と対戦する。

 

ロレックス・モンテカルロ・マスターズ

男子テニスのロレックス・モンテカルロ・マスターズ(モナコ/モンテカルロ、レッドクレー、ATP1000)は18日、シングルス2回戦が行われ、世界ランク36位の錦織圭が同49位のD・メドヴェデフ(ロシア)を7-5, 6-2のストレートで破り、2012年以来6年ぶり2度目のベスト16進出を果たした。

【錦織3回戦 1ポイント速報】

この日、錦織は22歳のメドヴェデフにブレークを許す展開から挽回に成功。第11・第12ゲームを連取して第1セットを先取すると、第2セットはファーストサービスが入った時のポイント獲得率が100パーセントの錦織が試合を支配し、1時間40分で勝利した。

男子プロテニス協会のATPの公式サイトには「序盤はメドヴェデフの方が良かったけど、落ち着きを保つようにして、ベースラインから優位に立とうとした。第2セットは(第1セットより)良かった。今は休んで、明日に備える」と試合後の錦織のコメントが掲載されている。

3回戦では、世界ランク62位のA・セッピ(イタリア)と同68位のG・ガルシア=ロペス(スペイン)の勝者と対戦する。

 

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若い世代から育成していくことの重要性

 

 17歳のオーストラリアの新鋭デスティニー・アイアバの優勝で幕を閉じた、大阪開催のITF(国際テニス連盟主催)賞金総額$25,000大会。今年から新設されたこの大会は、昨年6月の甲府大会、そして今年3月の豊田大会と並ぶ、『富士薬品セイムス ウィメンズカップ』の一環でもあります。

内田海智や奈良くるみのスポンサーとして、テニス界と過去数年に渡り深い関わりを持ってきた富士薬品。その中で、同社の高柳昌幸社長が感じてきたのが「若い世代から育成していくことの重要性」だったといいます。特に、ジュニアから一般への移行でつまずく選手が多く、その時期にこそ周囲からのサポートが必要だという点でした。

ではそのために、具体的にはどのような手法があるだろか……? 松岡修造氏の“修造チャレンジ”や、盛田正明氏によるテニスファンドなどを参照し、それら既存の支援とは異なる形で何ができるか検討した末に同社が生み出したのが 『富士薬品セイムス ガールズカップ』、そしてそれに伴う『ワールドチャレンジプログラム』でした。これは、まずは13歳以下の女子全国大会を開催し、その優勝者及び有望選手計6名をサポートメンバーとして選出。それらの選手達には、年間3~4カ月の海外ITFジュニア大会遠征費を支援するというものです。サポートが受けられるのは、基本的に14歳まで。なぜなら14歳は、女子では一般の大会への出場が許される年齢。そこからはジュニアではなく、年齢制限のない上の大会にも挑戦してほしいという、支援者のメッセージが込められていました。

すると次に必要になってくるのが、ジュニアから一般レベルの大会への橋渡しです。そこで誕生したブリッジこそが、先述したITF$25,000の3大会でした。また大会を新設する上で徹底したのが、ハードコートでの開催。これも、“世界への登竜門”となることを最重要視した上での判断です。

今回の大阪大会でアイアバと決勝を戦ったのは、5年のブランクから復帰してきた元39位のレベッカ・マリノ。それら多くの実力者が今回日本に集った背景にも、ハードコートでの開催があったようです。準優勝者のマリノが出場を決めた理由は、「ハードコートの大会が日本で続けて開催されていたから」。同様の環境と条件を求め、100位の奈良くるみらも顔を揃えるハイレベルな大会が実現しました。

豪華な顔ぶれの集結により、日本の若手たちにとっては厳しい戦いとなった今大会。そしてその結果こそが、「若い時から世界を知って欲しい」という主催者の狙いにして願いでもありました。

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錦織圭、モンテカルロでベルディヒに逆転勝利

4月16日、モナコで行われているロレックス・モンテカルロ・マスターズ(ATP1000)。

錦織圭(日清食品)が第12シードのT・ベルディヒ(チェコ)と対戦。4-6、6-2、6-1と逆転勝ちし、2回戦に進出した。

出だしはいきなり0-3。プレーもまとまっていなかったが、第2セットからは錦織らしさを発揮しベルディヒを圧倒した。
「クレーでの最初の試合だったので、体が動けなく、出だしは良くなかった。
2セット目からしっかりラケットが振れ出し、バックが良くなった。次も良い試合ができるように準備して頑張りたい。」と錦織。
5月27日からのフレンチ・オープンにむけて、着々と準備は進んでいるようだ。

錦織は2回戦では22歳、49位のD・メドベージェフ(ロシア)と対戦する。
杉田祐一(三菱電機)vs シュトルフ(ドイツ)の1回戦は17日(火)行われる。

1回戦 錦織vsベルディヒ

≪第1セット≫
T・ベルディヒの最高ランキングは4位。確実に成績を残している32歳のベテランプレーヤー。
錦織は第2ゲームを落し、第3ゲームはラブでキープされ0-3。錦織のストロークは安定を欠く。

第7ゲーム。錦織はバックのパスを決め30-40とブレーク・バックのチャンスがあったが、あと一歩届かずベルディヒがキープ。5-2とリードを許す。

5-3、ベルディヒのサービング・フォ・ザ・セットはダブルフォルトで始まった。リターン・エースなどでプレッシャーをかけ錦織がここでブレーク・バック。

錦織らしい粘っこさで4-5としたが、続くサーブは15-40。バックのリターンを決められ第1セットを落とした。

≪第2セット≫
第5ゲーム。錦織が先にブレークするが、コートチェンジでトレーナーを呼び、手の甲をマッサージしてもらっていた。
気になる右手。しかしプレーには影響していないようで、第2セットは錦織ペースで6-2で取り返した。

≪ファイナル・セット≫
最初のサーブをブレーク。第5ゲームもラブでブレークし、4-1。

5-1ではトップスピンロブを連発、錦織らしさも発揮した。
ベルディヒのセカンド・サーブをバックのリターン・エースで決めるなど、ついに0-40。
最後はベルディヒの鋭いサーブをブロックリターン。短くなったボールをオープンに決めて逆転勝利をあげた。
始めはミスが目立った錦織だが、最後は精度の高いテニスを見せてくれた。

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日本はなぜ子育てが世界一難しい国になったか?50年で変わったこと

日本はなぜ子育てが世界一難しい国になったか?50年で変わったこと

日本はなぜ子育てが世界一難しい国になったか?50年で変わったこと

 

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日本の子育てが大変なのはなぜ? 母親がだらしないのか? 育児不安をもたらすものは何か? 家族社会学が専門の落合恵美子・京都大学教授が、この半世紀に起きた変化を指摘する。
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子育てが大変なのは日本だけ?

子育ては大変だ。

その責任と負担の重さに、育児不安や育児ノイローゼと呼ばれる精神状態に陥る母親も少なくない。しかし子育てという重要任務を担う以上、それはある程度やむをえないことだ、逃れえないことだ――という「常識」を信じ込まされてはいないだろうか。

わたしもかつてはそう思っていた。

そこで、海外調査を始めた。他の国の母親たちはどのようにしてこの問題に対処しているのか、と。

しかし、「育児不安ってありますよね? と質問を始めようとしたとたん、つまずいてしまった。

育児不安とか育児ノイローゼという状態を理解してもらえない。

日本では子育てに専念している母親が孤立感と重圧で苦しんでいると説明しても、育児と仕事の両立で忙しくて悩んでいる例はあるけれど、子育てだけをしていて苦しいなんて聞いたことがない、という反応しか返ってこない。

アメリカでも、ヨーロッパでもそうだった。東アジアや東南アジアの国々でも。中国では、「だって子育てって楽しいことでしょう? みんな子育てがしたくて、両方のおじいさんもおばあさんも子どもの取り合いしてますよ」と笑い話になった。

そんな経験を重ねるうち、わたしの中で「常識」が逆転した。

そうだ、子育ては楽しいことだった。子育ては大変だ、とここまで思い詰めているのは日本だけじゃないか。

日本は世界の特異点なんじゃないかと。日本ではなぜこれほど子育てが大変になってしまったのか、その原因を解明することが、新たなプロジェクトとなった。

「昔の母親は偉かった」という決まり文句

さあ、ここで考えてみよう。日本の子育てはなぜ大変なのだろうか?
「それは日本の母親がだらしないからさ」

どこからか、そんな声が聞こえてくるような気がする。

遡れば1980年代、わたし自身が子育てで一生懸命だった頃、「育児ノイローゼ」が社会問題になった。

その時、沸き起こったのが、若い母親世代へのバッシングだった。都会育ちで苦労を知らないからそんなことになる。偏差値世代は育児書に頼りすぎるからだ。

そして決まり文句の「昔の母親は偉かった」。昔は家族だけで立派に子育てしていたのだから、今もできないはずはない、と言われた。

自分が批判される立場の若い母親であり、社会学者の卵でもあったわたしは、なにかおかしいと思った。そこで兵庫県の委託調査をさせていただいた機会に、自分と同じ2歳児を抱える家族の調査を実施した。

そしてその結果を、1960年代に社会学者の森岡清美先生たちが東京郊外で実施した調査結果と比べた。立派だったと言って引き合いに出されるのは、だいたい1960年代の母親や家族だったからだ。

そして二つのことを発見した。

第一に、1960年代の幼児を抱えた母親たちは、近隣の人たちとあまり付き合わず「家族だけで」子育てしていたように見えるが、実は別世帯に住む自分の姉妹たちと頻繁に協力し合っていた。

これはわたし自身の子ども時代の経験とも合致する。田舎から出てきて東京各地に住み着いた母の姉妹たち4人は、毎週のように互いを訪問し合っていた。そのたび、わたしもいとこたちと顔を合わせ、きょうだいのように遊んだ。

「家族だけで」と言っても、その「家族」の範囲が今よりずっと大きかったのだ。正確に言えば、「家族」というより、「親族ネットワーク」だった。

しかし、1980年代に母親になったわたしたち世代では、4人や5人きょうだいのいる人はめったになかった。せいぜい2人。頼ろうにも、きょうだいがいない。

親族による育児サポートとして、きょうだいの支援をあげる人はほとんどおらず、親族で頼れるのは子どもにとっての祖父母だけになっていた。

祖父母はいくらがんばってくれても、体力に限界がある。こんなに条件が違うのに1960年代の母親は偉かったと言われてもね、と反論できる根拠が見つかった。

しかし、1980年代の母親たちも、黙って耐えていたわけではない。

縮小した親族の絆の代わりに、近くに住む母親どうしで協力し合う育児ネットワークを作りあげていた。これがわたしの調査の第二の発見だった。

 

4/9(月) 13:00配信

現代ビジネス

家族だけでは育てられない

さて、ここでクイズです。

「近所の人たちがつくる育児ネットワークは、都市部と郡部のどちらで盛んだったでしょうか?

日常のあいさつをする、などの通常の近所づきあいは、大方の想像どおり、郡部の方が盛んだった。

しかし、子育てをめぐる近所づきあいに限っては、予想を裏切り、都会の方が盛んだった。

この結果にはびっくりしたが、その後、当時、横浜市立大学教授だった矢澤澄子さんの横浜市の女性を対象とした調査などでも同じ結果が出た。

この不思議を説明するヒントになるのは、親族との距離だ。

郡部では夫の親、あるいは妻の親と同居している世帯がかなりある。これに対し、都市部では核家族が多く、祖父母を含めた親族が近くにいないケースが多い。

親族から孤立した核家族は、親と同居の世帯に比べて、子育てをめぐる近所づきあいに熱心だということもわかった。つまり都会に住む、親族に頼れない人ほど、やむにやまれず近所の人たちと育児ネットワークを作っていたというわけだ。

わたしはこれを「育児ネットワーク一定の法則」と名づけた。親族でもいい、近所の人たちでもいい。一方が無いときにはもう一方。母親たちは育児ネットワークを作って助け合って育児をしてきた。

母親だけ、家族だけで子育てができるなんて、いつの時代でも幻想だった。1960年代と1980年代の子育てを比較することからわかったのは、「家族だけでは育てられない」ということだった。

育児不安をもたらすものは何か

1980年代には「育児ノイローゼ」そのものにアプローチする研究も始まった。

「子どもがわずらわしくてイライラしてしまう」「自分一人で子どもを育てているのだという圧迫感を感じてしまう」「毎日毎日、同じことの繰り返ししかしていないと思う」といったチェックリストからなる「育児不安尺度」(育児ノイローゼは専門的には育児不安と呼ばれる)が開発され、育児不安はどのような要因によって引き起こされるのかという調査が積み重ねられた。

その結果、育児不安研究の先駆者である牧野カツコさんによれば、育児不安に影響する2つの重要な要因がみつかった。

第一は「父親の協力の欠如」。必ずしも父親がおむつを替えたりしなくても、子育ての悩みの聞き役になるだけでも、母親の孤立感は軽減される。

第二は、「母親自身の社会的ネットワークの狭さ」。育児に直接にかかわる育児ネットワークに限らず、趣味のサークルでもなんでも効果があるというのが面白い。父親にしても、友人にしても、母親自身が他の大人と交流する機会があり、孤立していないことが育児不安を軽減する。

牧野さんはまた、育児不安傾向のある母親もない母親も「子育て以外にも何かやらねばならないと思う」ことが「よくある」「時々ある」のは同じだという。

ところが実際に「子どもから離れてやりたいことができていると感じる」かどうかには差がある。そう感じることが多い人は、育児不安になりにくい。子どものためということで仕事をやめたり、自分のしたいことを我慢したりする母親は多いだろう。

しかしそれがイライラを高め、子どもに楽しく向き合えない結果につながるとは、なんと皮肉なことだろう。

きょうだい数がせいぜい2人になった世代が子育てを始めた1980年代、「育児ノイローゼ」が初めて社会問題となった。その前の世代が当たり前のように頼っていた親族ネットワークが縮小したことがひとつの要因だった。

育児不安に陥ったのは、社会的ネットワークを失い、孤立した母親たちだった。昔も今も、家族だけで立派に子どもを育てられた時代など、無かったのだ。ましてや母親だけの「ワンオペ育児」なんて、できるわけがない。

 

4/9(月) 13:00配信

現代ビジネス

家族・親族にしがみつくしかない現実

1990年代に入ると、さらに雲行きが怪しくなってきた。

1980年代の育児ネットワーク研究は、親族に頼れなくなったら近所のひとたちと助け合い、子育てのための新しいネットワークを作り出す母親たちという、明るい方向性も示していた。

しかし、近所の人たちとのおつきあいは誰にでも簡単なことではない。「公園デビュー」という言葉が生まれ、育児をめぐる近所づきあいのストレスが指摘されるようになった。

1999年には、母親どうしのトラブルにより、育児仲間の子どもを殺す悲惨な事件まで発生した。音羽事件と呼ばれる事件である。「育児ネットワーク一定の法則」を実現できず、子育てに支障をきたすケースがじりじり増えてきた。

1980年代に比べて、2000年代には乳幼児の親の孤立と育児不安がさらに進んだという研究がある。

1980年に実施した調査の結果である「大阪レポート」と、それと比較可能な質問紙を用いて2003年から2004年に実施した調査にもとづく「兵庫レポート」を発表した大阪人間科学大学教授の原田正文さんは、20年以上の時を経た2つの時点の結果を比較している。

それによると、「近所でふだん世間話をしたり、赤ちゃんの話をしたりする人」が1人もいない母親の割合は4ヵ月検診の段階では16%から32%に倍増、「育児のことで今まで心配なこと」が「しょっちゅうあった」母親の割合は4ヵ月検診の段階では11%から14%に、3歳半では7%から14%に増加している。

とはいえ、「育児の手伝いをしてくれる方」がいると答えた割合は、年齢にかかわらず約60%から約90%に大幅に増加している。具体的には父親(つまり夫)と母方祖父母が倍以上手伝ってくれるようになっている。

すなわち、親族ネットワークから近隣ネットワークへの転換は芳しくなく、少なくなった家族・親族にしがみつくしかない様子が浮かびあがってくる。

 

 

4/9(月) 13:00配信

現代ビジネス

この半世紀で変わったこと

このように半世紀ほどの歴史的変化を追ってみると、はっきりしているのはきょうだい数の減少という人口学的な条件と、その影響を受けた育児ネットワークの変化だった。

きょうだい数の減少は、多産多死から少産少死への変化という(専門的には人口転換と呼ばれる)社会の近代化に伴って起きる人口学的変化の結果なので避けることはできない。

それに伴ってなされるべき育児ネットワークの再編成がうまくいかず、十分な育児サポートを得られない孤立育児が増えてしまったというのが、日本の子育てが大変になった原因であることが見えてくる。

ここで、ちょっと待てよ、と思う人がいるだろう。

人口学的変化は近代化に伴う不可避の変化だと言った。それなら日本以外の社会でも同じ変化が起きているだろう。

なぜ日本だけが「世界の特異点」と見えるほど、子育てを負担に感じる社会になってしまったのだろうか。

この問いに答えるには、海外調査を含めた子育ての国際比較に乗り出さざるをえない。

カテゴリー: 15-0 NEWS, 話題のニュース | 投稿者オールサム | コメントは受け付けていません。