【錦織VSベルダスコ 解説】
全仏オープン三回戦、F・ベルダスコ(スペイン)6-3, 6-4, 3-6, 2-6, 6-4 ベスト16進出。
錦織選手は、本当に全体の試合運びやラリー運びがうまくなったと思います。
起承転結があるというか、メリハリのある、良い脚本の物語や映画を見ている様になってきています。
特に、決めのタメがしっかりしてきたということと、ラリーのつなぎボール、プッシュボールの使い方がいいですね。
今回の相手ベルダスコは、今のランキング52位はそう高くないですが、クレーが得意で、調子を上げて来ている相手、最高7位ともともと実力がある、ベテランであることから、下馬評より苦しい戦いになるとは思ってましたが、本当に大変な試合を頑張ったと思います。
まくられた2-2のセットオールから、よく勝った。
しかも、最終セットは相手のファーストサーブが入っている状態からのラリーですから、
かなりレベルが高い戦いだったと思います。
ラリー内容の質も高かった。
心より健闘を称えたいと思います。
見ていて、心配なのは、やはり身体。
いつもそうなのですが、試合後半になると左股関節をかばった打ち方になっている様な気がします。
バックハンドがタメれなくなるのと、サーブの身体が流れる・・・・・なので試合の後半、相手はバックハンド狙いでした。
サーブは、1stが入らないのと、タメがないので質が落ちる。
現代のサーブ傾向として、スピードよりもコースを隠す、読ませないのがポイントだと思う(後の機会で説明します)のですが、
わざと身体を開きながら、コースを変えているのか、それとも、身体が開いてしまっているのか・・・・・
手打ちになってしまっています。
ゲーム展開やラリーでは、しきりなおしやタメ、タイミングの使い方が上手くなったので、これからの一番の課題としては、毎回言ってますが、柔らかくしなやかな身体ですね。
イチローや杉山愛もやっていた「初動不可トレーニング」だと思います。
指導創設者の小山さんは、島根県出身ですから、チーム島根でやるといいですよね(笑)
錦織選手の筋肉や身体が、変わってきている気がするので、既にやっているのかもしれませんが・・・・・。
あとは、良いヨガを見つけて、ジョコビッチの様な世界№1の身体と心を目指してほしいですね。
次のガスケ戦ですが、これもベルダスコと同じ様ないやな相手ですね。
また、レフティですし、クレー得意、かなりギャンブルな選手、錦織選手が苦手としていた、それに
フランス出身のホームコートですから。
この観客の応援というのも、実は大きな要素があるのですが、これも後で機会あれば説明したいと思います。
身体の復活(左腰や股関節?)がポイントになるのではないでしょうか。
とにかく、グランドスラムは、5セットですから、それも全仏はラリーが長いクレーなので、フィジカル一番だと思います。