【ジャッジ 一考】
たくさんの試合を観て、たくさんの試合に出て、ジャッジについて感じること・・・・・・
本来、ボールがラインに少しでもかかったら、ボールインの判定、そして、疑わしければイン、ゲームは続行されるはず。
ところが、現代のテニスは、ラインにかかってもアウト、オンラインもアウト、悪い人は、ラインに大きく入っていてもアウト、疑わしければ、すぐラリーを止めアウト!
そんな現状だ!
これは、高いとか低いとかのレベルは関係なく、多くのプレーヤーがそうなってきている。
テニスは紳士淑女のスポーツ・・・・・なんてのは、むかしの話。
勝つためには、何でもやる風潮。
そして、ジャッジが悪い(イモる)イモラーの一番困るのは、際限のないことである。
黙っていると、どんどん調子に乗り、際限なく、イモる。
大事なポイントで堂々とイモる。
決める、攻めることのできない選手に多い。
女子ダブルスのスマッシュが打ず、前に入れない縦割り並行陣が良い例だ。
守りのボレーをやり続け、少しずつ後退し、頭を越した相手のナイスロブは、全部アウトコール。
これは、ジャンピングスマッシュで決めるより効果がある(笑)
酷いペアは、悪いジャッジで勢いを付け、積極的になったりする(相手は、落ち込む・・苦笑)
そして、こんな相手に対し、影響を受けるのは、実質ポイントを取られるだけではなく、ライン際に打てなくなる、また、イモられると常に不安を抱えながらプレーしてしまうことだ。
僕は今まで、選手たちには、「ジャッジは疑わしければイン」と教え、これを守ることにより、精神的にも強くなり、球際に強くなると言っていた。
しかし、忠実にこれを守っている選手たちが、どれだけ馬鹿を見てきたか・・・・・
競った試合では、疑わしければインを実行している選手と、疑わしければアウトと判断する選手の実質的、精神的の差は大きい!
なんと言っても、決められてるポイントを、逆にポイントを取る訳だから、こんな凄い切り替えし、カウンターパンチはない!
マナーについては、ボールを相手になかなか渡さない、一個だけ渡して一個持っておく、見てないときにボールを返す、ノーバンドで返したり相手のいないところに返したりする・・・・
ありとあらゆる手を使い、相手を霍乱させる・・・・・
ある全日本クラスの選手は、「目には目を、歯には歯を・・・・・ですよ。」と言っていた。
相手に合わせるのだ。
舐められるとやられるので、同じレベルでやり返す・・・・・舐められない様にする、外交と同じだ。
ちなみに、この選手は普段は、とてもマナーやジャッジが良い選手である!
確かに、これにより、相手へのけん制や制御にもなり、自分自身のメンタルストレスも減る。
いやな時代だが、それも一理あるのかもしれないと思うようになってきた。
自分のポリシーとして、綺麗なジャッジをするのは偉いが、それを相手に押し付けるのは、残念ながら、無理なのかもしれない。