【錦織選手 超・もったいない!】
錦織選手的には、最高のシュチュエーション、チャンスの一戦。
・錦織選手は、失セット1と、比較的楽に勝ってきている
・今年は天候が暑くなく、しかも、ほぼ室内でプレーをしてきている。今日もナイトゲーム。
・調子もいい。
・相手は疲弊していて、調子がいまいち。
で迎えたジョコビッチ戦でしたが、本当に残念でした。
一言で言えば、「超・もったいない!」
全豪4回戦 錦織選手 3-6、2-6、4-6 ジョコビッチ
ジョコは調子は良くなかった。
錦織選手は、立ち上がり良かった。
1stサーブは逆をついて、2ndはよく散らしていた。
ストロークは振れていたし、リターンもよく読んでいた。
今の状態では、錦織選手の方が、技術的には高度であり、手数(攻めパターン、攻めボール)が多い。
じゃあ、何故、負けたのか。
●第1に、ウェアの色。
今回は、残念ながら、全米決勝で負けた時と同じ青色ウェア。
内容も同じ様な負け方になりました。
25日のブログにも書きましたが、自分を鼓舞するためにも、相手を威圧するためにも、原色明るい系を着てほしかった。
たとえば、ジョコが赤や黄、オレンジ色を着ても×ですよね。やっぱり黒やグレー系。
フェデラーもそうですよね。まあ、青はいけるかも。
ナダルは爽やか系、黄色やグリーン系OK。曖昧な色や暗い色は駄目でしょう。
やはり、その選手にあった色がある。
縁起かつぎや、勝負服とか言いますが、それらは意味があると思います。
●第2に、作戦ミス。攻め過ぎです。
攻めというのは、相手に効果があって、初めて攻めになる。
ジョコの身体能力、股関節や足首の柔らかさ、スライドをいかしたデフェンス力、戻りの速さに対し、
速いボール、早いタイミングで攻め過ぎ。
これは、攻めになっていなかった。ジョコは、このペースは嫌ではないからだ。
むしろ、全部ジョコに読まれているので、つい無理をしてしまう(むしろ、ジョコの切り返しは少なかったのにだ)
もう少し、センターセオリーで、さらにラリーのペースを落とし、懐(ふところ)の深さで勝負して欲しかった。
もっと、もっと打つタイミングの幅を広くして欲しかったですね。
逆に言えば、あえてジョコに攻めさせてもいい位である。
※ 問題とされるであろう、最初のサービスブレークゲームの40-15からのドロップショットは、後半へのしこみとしては、ポイントを考慮して、良い選択とは言えないが、まあ、打っても許されるショットだと思う。悔やまれるのは、その後に無理をした逆クロスの簡単なミス!そして、深いボールの躊躇・見送りミス、当然の様に1st入らず、ダブルフォルト!
●第3に、決めのタイミングが同じになってしまった。
懐(ふところ)の深いストロークが打てるのですから、もっと「しこみ」のボールを打って、
ジョコの動きを止めたタイミングで決めボール、特に、「逆をつく」、「落とす」を打って欲しかった。
ネット(早振り)、サイドアウト右(振り遅れ)、サイドアウト左(振り急ぎ)、オーバーアウト(打点遅れ)
⇒これをミスのグランドスラムと言います(笑)。
エースを取るのではなく、これらをやらせる。
この様なミスをやらせることの方が、ジョコを精神的にも追い詰めることができる。
ジョコの強さは、何もしないところ。
そのかわり、1ゲームを通して、1セット通して、1試合通して、本当に「ぶれない」、「揺らがない」
禅やヨガの「修行僧」の様に、いつもニュートラル。
守り、攻め、決めがはっきりとしている。(無理なしかけや攻め、決めはやらない!)
ストロークは、基本、センターを中心とした「ミニ×攻撃」
実は、これがリスクが少なく5セットマッチには特に強い。
●第4、実は、錦織選手の課題は、集中力。競った時の集中力はあるのだが、崩れた時の錦織の集中力が足りない。
2セット目の1ゲーム目ブレークされたとこころで、錦織選手が「切れた」様に感じました。
打点の良い位置にきちんと行かなくなったし、彼の持ち味である「自分の打ったボールを追いかける、自分の打ったボールに反応する」が、なくなりましたよね
反対にジョコは、悪い時にペースを落としたり、間を入れたりが本当に上手いですよね。
好き勝ってに書きましたが、危惧するのは、
ウェアの色が、スポンサーの指定であったり、
錦織選手の腰や股関節に故障があって、攻めなければいけなかったのかも。
選手やスタッフも承知であるが、理由があって出来なかったのかもしれませんね。
とにかく、作戦や考え方を変えないと、ジョコには一生勝てない。
今大会は、三回戦までに、技術的にも、メンタルや作戦的にも、成長が見られただけに、
この試合は、本当に「超・もったいなかった」です・・・・・・・残念。