2018年 USオープン 観戦記 その③

2018年 8月27日 11番コート 男子シングルス1回戦

S.チチパス(15) 6-3 7-6 6-4 T.ロブレド

コイントス

コイントス

チチパスは去年の今頃までATPツアー本戦レベルで勝利したことがなかった選手です。今やグランドスラムでシードがついてしまうのですから恐ろしい成長ぶりです。

一方のロブレドは予選3試合を勝ち抜いて、久しぶりにグランドスラム本戦の舞台に帰ってきました。きっとさぞかし応援されるのだろうと思っていたのですが、お客さんは割とチチパスの応援の方が多めだった気がします。ただ、1回戦の中では間違いなく注目カードのひとつではあったので、お客さんの総数としてはかなり入っていたと思います。

この試合は途中からナイトセッションが始まってしまったので第2セット4-3の場面までしか観なかったのですが、そこまで観ていた限りでも今のチチパスとロブレドとの間には実力差があるのが見て取れました。ロブレドも凄くいいプレーをしていましたし、一方的な展開になってしまうようなことは無かったのですが、全体的にチチパスの方が重要な場面でギアをあげられる余力を残しながら戦っていた気がします。ロブレドも凄いボール打っていましたが、大事な場面ではさらに凄いボールがチチパスから返ってきていました。

回り込みフォアハンドを打つロブレド

回り込みフォアハンドを打つロブレド

バックのリターンを打つチチパス

バックのリターンを打つチチパス

 

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カテゴリー: 観戦記 | 投稿者ステイバックダブルス 10:47 | コメントをどうぞ

2018年 USオープン 観戦記 その②

2018年8月27日 13番コート 女子シングルス1回戦

T.マリア 6-3 6-3 A.ラドバンスカ

コイントス

コイントス

昨シーズン怪我などがあってランキングを落としてしまったラドバンスカですが、さすがに元トップ5の選手だけあって人気は健在のようでした。この試合のお客さんはほとんどラドバンスカの応援に来た人だったと思います。

ベンチに座っているラドバンスカ。いわゆるスポーツバッグではなく、普通のトートバッグを使っていました。

ベンチに座っているラドバンスカ。いわゆるスポーツバッグではなく、普通のトートバッグを使っていました。

私もラドバンスカ目当てでこの試合を観に来たのですが、対戦相手のタチアナ・マリアのプレーに完全に魅了されてしまいました。マリアはドイツの31歳の選手で現在の世界ランクは70位という選手です(私もこの試合を観ていた時点では全く知らない選手だったので後から調べました)。マリアのプレーの大きな特徴は女子では珍しい片手打ちのバックハンドでスライスを多用するところです。

基本的にバックハンドは全てスライス

基本的にバックハンドは全てスライス

パッシングの時はドライブ系のショットも打てます。

パッシングの時はドライブ系のショットも打てます。

このマリアのスライスが終始有効に決まっていました。マリアのスライスは回転量の多い滞空時間長いスライスで、これによって早いテンポのラリーを得意とするラドバンスカの攻めを巧く封じ込めていたように思います。また、セカンドサーブのリターンではチップ&チャージを多用し、これもラドバンスカにはプレッシャーになっていた印象です。マリア本人もラドバンスカが自分のスライスに上手く対応できていないと感じていたのか、試合の中盤以降はフォアでもスライスアプローチでネットに出ていく場面が増えました。

マリアのチップ&チャージ

マリアのチップ&チャージ

フォアのスライス

フォアのスライス

試合自体はほとんどマリアの完勝と言っていい内容だったと思います。驚いたことにこの二人の過去の対戦成績ではマリアの3戦全敗で、ラドバンスカから4ゲーム以上奪ったのすらこの試合が初めてだそうです。ラドバンスカは途中メディカルタイムアウトを取る場面があり、もしかしたら少し体調が悪かったのかもしれませんが、それにしてもマリアの出来が良かったと思います。

ラドバンスカはメディカルタイムアウトで血圧を測る場面がありました。

ラドバンスカはメディカルタイムアウトで血圧を測る場面がありました。

試合終了

試合終了

残念ながらマリアは2回戦で敗れてしまうのですが、スライスを中心にした多彩な攻撃は観ていてとてもおもしろかったです。また是非試合を観たい選手の一人になりました。

 

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カテゴリー: 観戦記 | 投稿者ステイバックダブルス 10:00 | コメントをどうぞ

2018年 USオープン 観戦記 その①

2018年8月27日 13番コート 男子シングルス1回戦

P.ロレンツィ 4-6 6-4 7-5 6-1 K.エドマンド(16)

コイントス

コイントス

ロレンツィは今年で37歳になる大ベテラン。厳密にはこの試合の時点で36歳8か月で、これはフェデラー、ロペスに続いて本戦入りしている選手で3番目に年長ということになるそうです。対戦相手のエドマンドとは13歳差という対決でした。応援は6:4ぐらいでエドマンドの応援が優勢だった気がします。

第1セットの序盤はロレンツィのショットが全体的に浅く、ほとんどエドマンドが決めるかミスするかでポイントが動いていた気がします。エドマンドがかなり伸び伸びとフォアハンドを打っていた印象が残りました。第1、第2ゲームでお互いのサーブをブレークしてのスタートでしたが、第3ゲームでまたエドマンドがブレークし、結局この1ブレーク差が埋まらず第1セットは6-4でエドマンドが取りました。

回り込みフォアを打つエドマンド

回り込みフォアを打つエドマンド

第2セットは第10ゲームでロレンツィがブレークして6-4でセットを取ります。このあたりからロレンツィのボールが安定して深く入るようになり、クレーコーターらしい粘り強いプレーが効いてくるようになりました。一方エドマンドはなかなかこれまでのように自由に攻められなくなり、要所でエラーが出てしまった印象です。

ベースライン後方で粘るロレンツイ

ベースライン後方で粘るロレンツイ

第3セットはこの試合で最も競った展開となり、結局7-5でロレンツィが取りました。このセットの途中でエドマンドに故障が発生したようで、第4セットはかなり一方的な展開になってしまいました。正直棄権してしまうのではないかというレベルで動けていなかったのですが、最後までプレーしたのはシード選手としての意地だったような気がします。

故障の部位はわかりませんが、しんどそうなエドマンド

しんどそうなエドマンド

ポイントを早く終わらせるため、無理な体勢とポジションからでも強打を試みていました。

ポイントを早く終わらせるため、無理な体勢とポジションからでも強打を試みていました。

勝利を決めたロレンツィ

勝利を決めたロレンツィ

握手

握手

既に報道されている通り、この日は非常に気温が高くコンディションとしてはきつかったと思います。その中で36歳のロレンツィは本当によく頑張りました。残念ながら次の2回戦で負けてしまうのですが、このところ同世代のフェレール、ユーズニー、べネトーといったベテラン勢が次々と引退を表明する中で、まだまだ頑張れるところを見せてくれました。一年でも長く現役を続けて欲しい選手の一人です。

 

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カテゴリー: 観戦記 | 投稿者ステイバックダブルス 02:33 | コメントをどうぞ

楽天ジャパンオープン2018 出場選手

楽天オープンのシングルスのエントリーリストが公開されました(こちら)。ディフェンディングチャンピオンのゴファン、ファイナリストのマリアノ、(去年は北京に浮気した)一昨年のチャンピオンのキリオス、3年前の覇者のワウリンカ、3年連続準優勝の経験のあるラオニッチなど、過去に好成績を収めた選手が割と集まった気がします。なかなか楽しみなメンバーです。

特に嬉しかったのはシモンのエントリーですね。これで5年連続7回目の出場です。人気のある選手ですし、一回ぐらい優勝させてあげたい選手です(厳しいけど :148 汗:

 

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カテゴリー: ジャパンオープン | 投稿者ステイバックダブルス 00:09 | コメントをどうぞ

ラムのサーブ

ラジーブ・ラムのサーブ①②③④ ⑤⑥⑦⑧⑨⑩⑪ ⑫⑬ ⑭ ⑮ ⑯⑰ ⑱⑲⑳ ㉑ ㉒

この後ネットに詰めていくのですが、注目していただきたいのは着地のコマ。ほとんどベースライン上に着地していてそれほど前には跳んでいないことがわかります。以前投稿したネスターの連続写真と比較するとおもしろいのですが、ネスターはサーブの着地はかなりベースラインから前になっています。同じサーブ&ボレーをする選手ですが、それぞれのスタイルがあるようです。

 

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カテゴリー: 連続写真 | 投稿者ステイバックダブルス 04:30 | コメントをどうぞ

ヒューイットが引退後、11大会目の公式戦出場

来週から開催するウィンストン・セーラムオープンのダブルスにヒューイットが出場します。今回ヒューイットがペアを組むのはオーストラリアのダブルスの第一人者のジョン・ピアースです。1回戦でクレシ/スィタックという強豪ペアと対決になります。この感じだと全米オープンでもプレーしてくれるのかもしれません。

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カテゴリー: 大会 | 投稿者ステイバックダブルス 03:48 | コメントをどうぞ

おめでとう!!ブラッチャリ

先週開催されたスイス・オープンの男子ダブルスでブラッチャリ/ベレッティーニ組が優勝しました。

以前こちらに書いたようにブラッチャリは2015年に、2007年の試合での八百長が発覚して、出場停止処分を受けていました。40歳の今年から本格的に復帰しています。とはいえランキングが大きく落ちてしまっているので、基本的にはチャレンジャーレベルでプレーしており、今大会はプロテクトランキングで出場でした。

今回の優勝は自身6つ目、出場停止処分後はもちろん初のツアータイトルです。もちろん八百長はいけないことなのですが、40歳でここまでどん底に落ちてなお現役にしがみつくのであれば、もう応援してあげたくもなります。

ツアーレベルで優勝できるということは八百長なんかしなくてもテニスで生活していけるということ。ここから良い再スタートをして欲しいと思いました。

 

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カテゴリー: 大会 | 投稿者ステイバックダブルス 04:27 | コメントをどうぞ

未知のバックハンド?

先週開催されていたデル・テクノロジーズ・ホール・オブ・フェーム選手権のダブルスでエルリック/スィタック組優勝しました。

エルリックは41歳の大ベテランで、2008年には全豪オープンを制したこともあるダブルスの実力者です。今大会を制したことでキャリア通算20タイトル目(全てダブルス)を獲得しました。

面白いのはエルリックのバックハンドのリターンです。基本的には片手バックなのですが、リターンの時だけ両手打ちになります。ATPの選手ページにもバックハンドのところには「Unknown Backhand」と表記されています。

無題

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カテゴリー: 大会 | 投稿者ステイバックダブルス 07:27 | コメントをどうぞ

H.コンティネン/H.ワトソン vs I.ドディグ/L.チャン

ウインブルドン ミックスダブルス3回戦 

I.ドディグ/L.チャン 6-2 7-6 H.コンティネン/H.ワトソン

全仏を制したドディグ/チャン組と、過去2年ウインブルドンのミックスダブルスで決勝に進出しているコンティネン/ワトソン組の対戦という、ミックスダブルス的には注目のカードでした。ワトソンは地元イギリスの選手なので、コンティネン/ワトソンの方が応援されていました。

第1セットはドディグ/チャン組のリターンが非常に良く、いきなり2ブレークアップして勝負あり、という感じでした。

第2セットに入るとコンティネン/ワトソンの2ndサーブのポイント獲得率が上がってきて、サービスキープ合戦となりました。ただ、デュースサイドでリターンをするコンティネンのファーストポイントでのリターンの返球率があまり良くなかった気がします。結果的にコンティネン/ワトソンは15-0のビハインドからリターンゲームをプレーすることが多くなってしまいました。

勝ち上がったドディグ/チャンは、メクティッチ/チャン組とビーナス/スレボトニク組の勝者と対戦します。もしメクティッチ/チャン組が勝ち上がった場合は、ラティーシャ・チャン(チャン・ユンジャン)、チャン・ハオチンの姉妹対決が実現します。

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カテゴリー: テレビ観戦 | 投稿者ステイバックダブルス 11:57 | コメントをどうぞ

マレー/ソアレスに大チャンス到来 

全然試合が見られていないのですが、ウインブルドンの男子ダブルスは相当波乱が続いていますね。16強に残ったペアの内、9ペアがノーシードです。しかも第1シードのマラック/パビッチ、第2シードのクボト/メロ、第3シードのコンティネン/ピアース、第4シードのエルベール/マウが既に敗退しています(ひとつ前の記事で上げた優勝予想は完全に外れてしまいました)。

残ったシード勢で一番順位が高いのが第5シードのマレー/ソアレスです。シード順が上なら絶対勝てるわけではもちろんないですが、チャンスが広がったのは間違いありません。悲願のウインブルドン制覇にむけてジェイミー・マレーには頑張って欲しいところです。

 

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カテゴリー: 大会 | 投稿者ステイバックダブルス 02:24 | コメントをどうぞ