こんばんは!貴男です。
今日の東京は、晴れて気温も高くもう夏?って感じでしたね。僕は、片山選手と早稲田のコートにて約1時間半ほど練習をしてきました。週末は、早稲田のコートにて早慶戦が行われていたので、学生達はクールダウン程度の軽めの練習で上がり明日から数日間のOFFを満喫することと思います。
さて早慶戦ですが、土曜日にダブルスが行われ男子が早稲田から2-1女子は、0-2というスコアーで日曜日のシングルスを迎えました。男女とも連勝中の早稲田ですが、ここ最近の対戦からも分かるように両校の差はないと思いますし、その日の調子やちょっとしたプレーの質であったり体調面などによって勝敗が決まることも多いので、観戦していた僕自身が一番楽しんでいたのかもしれません。
結果的には、男子が6-3で女子が4-3というスコアーで早稲田大学が勝利しましたが、どちらが勝ってもおかしくない試合ばかりでした。シングルス4と5では早々と慶應が連勝し、シングルス6もセットカウント2-1とリードした時は一気に慶應ムードになっていました。しかし、ここからが早稲田の底力なのかシングルス2と3の安定した強さと共にシングルス6がファイナルセットで勝利したことで、一気に早稲田が流れを掴みシングルス1もストレートで勝利しました。
女子に関しては、インドアコート2面での展開で慶應がシングルスで先勝し3-0と王手をかけます。しかし、ここからがお互いにとって長い道のりの始まりでした。残り4試合のうち1試合でも勝てば勝利の慶應に対して、早稲田は全ての試合で勝たなければ勝利できないという、これまで見たことも聞いたことも想像さえもしていない状況になりました。
勝ちたいと思っていても願っていても実際に勝った経験がない慶應の選手達、自分の手で全ての勝利を掴み取らなければいけなくなった早稲田の選手達という図式の中で、もしかしたら早稲田の4選手が腹を括るという意味で迷いがなくなったのが逆に良かったのかもしれません。実際に4試合中、2試合がファイナルセットの僅差だったし、勝負のかかったシングルス1の対決では、両者の実力差がスコアーほどないはずなのに最初からリードし、最後まで自分がやるしかないと覚悟を決めた堂々とした選手の姿でした。
自分もデ杯で団体戦を経験していますが、王手をかけられた時ほど妙に落ち着いて覚悟を決められる反面、リードしていると誰かが決めてくれるんじゃないか?という他力本願のような要素が必ず出てきます。実力的にこちらが上であれば、俺が決めてやるなんて思えますが、やってみないと分からない相手や格上の相手の場合は、逃げ出したくなる気持ちが出てきても何ら不思議ではありません。
今回の早慶戦を観戦して思ったのは、このようなライバルがいてこそお互いが成長できるし、それぞれのチームの特色があるからこそ対戦するのが面白く、なかなか勝てないからこそ戦う価値があり、勝ち続ける方にも様々なプレッシャーを背負うから難しさがあるので、夏以降のインカレ・リーグ戦・大学王座とまた楽しんで観戦したいなと思いました。グランドスラムにはグランドスラムの面白さがあり、大学テニスには大学テニスの面白さがあると思いますので、ぜひとも観戦してみてください。
それでは、また・・・・。貴男
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北海道札幌市出身。世界ランキング最高102位。武器はサーブ&ボレー 6歳でテニスをはじめ、堀越学園時代にインターハイで3冠(単複・団体)を達成。1995年にプロ転向。 四大大会では7度の本選出場を果たし、2003年のウィンブルドン選手権と2005年の全豪オープンで2回戦に進出。 また、ジャパン・オープンでは2度のベスト8進出を果たし、2005年には岩渕聡とのペアで日本人ペアとして初のATPダブルス優勝を達成。2006年大会では王者ロジャー・フェデラーから1セットを奪う大健闘を見せた。
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