解説・コーチ研修・銅メダル

おはようございます!貴男です。
昨日は12時からテレコムセンター内にあるスタジオでATP250のロスカボス(メキシコ)の決勝戦の解説を担当してきました。カルロビッチ(クロアチア・37才)VSロペス(スペイン・34才)というツアーの中でも年長者同士による試合は、カルロビッチが我慢強くタイブレークを戦ってものにすると、第2セットは、ロペスのミスを誘って先にブレークをしたカルロビッチがそのまま取って、今季2勝目を上げました。ウィンブルドンの後からATP250のニューポートとロスカボスで優勝し、ATP500のワシントンで準優勝という素晴らしい結果を出しているビックサーバーのカルロビッチは、USオープンでトップ選手を驚かす存在になるのではないかと思います。
そして夜は、18時半から22時まで「武蔵野テニスシティー」にてコーチ研修を行いました。先日のイベントの際に今回の話を頂いて実現し、約15名ほどのコーチの方々とボールを打ち、僕の経験と理論を交えながら、テニス談義をしました。初めて会うコーチが多かったせいもあり、お互いに遠慮していた部分がありましたので、また次の機会を設けてもらえるともっと充実した内容になるかと思います。参加して頂いたコーチの方々・スタッフの皆さんありがとうございました!!
さてニュースで知っている方も多いと思いますが、錦織選手がナダルに勝利し銅メダルを獲得しましたね。準決勝で負けた翌日に3位決定戦を行うというのは、テニスのツアーでは経験しません。大会が変わって翌日や1日空けて試合をすることはあっても、同じ大会で3位決定戦を戦うというのはオリンピックだけです。準決勝後の気持ちの整理の難しさは、ファイナルタイブレークでデルポトロに敗退したナダルの方がより難しかったのではないかと推測します。しかし3位決定戦というのは決勝戦よりも酷です。決勝戦は金メダルを賭けた戦いで負けたとしても銀メダルが与えられますが、3位決定戦は、負けてしまうとメダル獲得にならず表彰式にも出られません。
僕はそのような経験はありませんが、アジア大会のシングルスの準決勝で負けて銅メダルを獲得しましたが、3位決定戦がなくて良かったと今でも思います(笑)テニス競技においては、96年ぶりというメダルを獲得した錦織選手ですが、ウィンブルドンでの怪我を考えると本当に素晴らしい回復でした。ジョコビッチが初戦で負けたり、トップ選手が欠場したりと実力に加えて運も味方に付けなければ4年に1度のオリンピックでメダルを獲得するのは容易ではないでしょう。今週はシンシナティのマスターズがあり、29日の週からは、USオープンが始まるという熾烈なツアーを戦い続けるためにも銅メダルを獲得したという安堵の気持ちを胸に休養とリフレッシュを入れて、ツアーの後半戦を頑張ってもらいましょう。
こういう時だからこそ言わせてもらいますが、錦織選手がメダルを獲得したことによって何かキッカケが出来たり、効果が出たりすることはあると思いますが、これで日本のテニス界が変わるわけではありません。正しい判断をして正しい方向性を示せない限り何も変わらない可能性が高いのです。嬉しいニュースが入ってきたからこそ、これからの日本テニス界の動向に注目しなければいけないと思います。
それでは、また・・・・・・。貴男


カテゴリー: 未分類 | 投稿者鈴木貴男 07:04 | コメントをどうぞ