解説

おはようございます!貴男です。昨日の飛行機で無事日本に帰国しました。2週間以上もメルボルンの町に滞在し、全豪オープンというテニス界において最高の舞台を経験させてもらえたことに感謝です。WOWOWの解説者として、様々な角度から全豪オープンを見て触れられたことが一番の収穫です。
フェデラーやコレッチャに会えたことは嬉しかったし、オーストラリアのテレビ局が試合開始前に伝える内容やレジェンド達の解説は貴重な経験でした。ここ数年で解説をする機会を頂き感じることは、グランドスラムはもちろんツアーで自分よりも優れた部分を沢山持っていて、実績のある選手達を解説するのは簡単なことではありません。
男女を問わず、どうしても褒める方向に行きがちな自分が必ずいます。当然ですよね。自分よりも優れた選手が上のステージで戦っているわけですから、素晴らしい・凄い・強い・さすがといった言葉が自然に出てしまいます。もちろん褒めるべき部分は必要ですが、自分と比べるわけではないし、その選手が持っている能力を理解し、その時の調子や選手・チームが掲げる目標といった部分も考えて解説するのが僕の役目だと思っています。
時には解説者として厳しい言葉を言うことも必要ですし、選手として戦ってきた経験があるだけに本当に難しい試合展開があります。今回の男子シングルスの決勝戦が一つの例かもしれません。世界1位と2位が対決し、2012年の決勝では6時間に迫る戦いを披露した二人だから、今回も同じような内容になるのではという先入観があるからです。そこにナダルの能力と素晴らしいプレーを知っているからこそ、あれほど劣勢になっても挽回してくれるのではないかという考えと、今日のジョコビッチなら挽回は無理だろうなという両極端な思考を整理しながら解説していました。
大坂なおみ選手がグランドスラムで連続優勝を成し遂げて世界1位になり、1年前に右手首の怪我から復活した錦織選手がランキングを上げれば上げるほど聞く方の先入観がもっと強くなると予測しています。簡単ではありませんが、ランキングの高い選手に優しく解説するのではなく、コートに立つ選手達同士の駆け引きや技術・戦術・考え方を自分らしい解説で伝えていけたらと思いますので、今後ともよろしくお願いします。
それでは、また・・・・・。貴男


カテゴリー: 未分類 | 投稿者鈴木貴男 07:41 | コメントをどうぞ