おはようございます!貴男です。
97年のデ杯ウズベキスタン戦の続きをお伝えします。初日のシングルスを1-1で終えて、いよいよ自分の出番が回ってきました。これまでのデ杯の中で2-0・1-1・0-2という全てのスコアーで迎えたダブルスを経験していますが、やはり1-1でのダブルスが断トツで緊張感が高いです。このダブルスでチームの勝敗が決まるわけではないけど、最終日のシングルスを戦うメンバーや自分のことも考えながらのダブルスだから独特な緊張感です。
今のデ杯(2日間)になってからは、選手だけではなく応援する側もこの感覚を味わうことが出来ないのは残念です。さて試合の方ですが、僕と岩渕さんのペアーで相手が№1のオゴロドフとクッツェンコというペアーでした。ウズベキスタンのベストペアーは、オゴロドフと№2のトマシュビッチなので、何かしらの考えがあってのことだと推測します。オゴロドフの強さと存在感は、初日のシングルスを見て十分理解していたので、勝負の時であったり、打つ場所がなかったらクッツェンコを狙おうと岩渕さんと決めていました。
5セットマッチなので、最初からそれをやり過ぎると相手に対処されてしまうし、こちらも考え過ぎて硬くなってしまう可能性があるので、あくまでも普通にプレーしておいての話です。レッドクレーでのダブルスは、ハードコート以上にファーストサーブの確率やボレーの精度に加えて、リターンゲームでのしぶといプレーが必要です。サーフェスが遅く簡単に決まらないからこそ、相手に1球でも多く打たせてミスを誘い、決めるボールは確実に決めてポイントを積み重ねることに専念しました。
こういう時こそ、ウッドブリッジ・ウッドフォードから学んだ、派手なことはせず確実なプレーで相手を追い込むパターンを何度もやるだけです。その作戦が功を奏して6-3・6-4・6-2のストレートで勝利することが出来て、日本チームが2-1と王手をかけました。ただ最終日のオゴロドフの存在を考えると2-2に追い付かれる確率が高いことはチーム全体が理解していたので、そのための貴重な1勝をダブルスで上げられたことを素直に喜ぶ程度に留めておきました。次は、いよいよ最終日になりますが、明日以降にお伝えしたいと思います。
それでは、また・・・・・。貴男
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北海道札幌市出身。世界ランキング最高102位。武器はサーブ&ボレー 6歳でテニスをはじめ、堀越学園時代にインターハイで3冠(単複・団体)を達成。1995年にプロ転向。 四大大会では7度の本選出場を果たし、2003年のウィンブルドン選手権と2005年の全豪オープンで2回戦に進出。 また、ジャパン・オープンでは2度のベスト8進出を果たし、2005年には岩渕聡とのペアで日本人ペアとして初のATPダブルス優勝を達成。2006年大会では王者ロジャー・フェデラーから1セットを奪う大健闘を見せた。
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