こんにちは!貴男です。
今日も2002年の2月に韓国のグンサンで行われたデ杯の模様をお伝えします。ダブルスを勝利し、2-1とリードして勢いに乗る韓国チームは、Leeのシングルスナンバー1に絶対的な信頼を寄せているのが分かりました。昨日の文章にも書いた通り、いつも以上に攻撃的に戦うことを決めた僕は、サービスゲームだけではなくリターンとストローク戦でも第1セットから攻めの姿勢を貫きました。
最初は、上手くいかないとしてもゲームが進み慣れてくれば場面に応じた攻めパターンを使い分ける感覚が出てくるし、何よりもストローク戦で分があると予想しているLeeと韓国チームにプレッシャーをかけなければ勝ち目がないと思っていました。体力的な部分ではLeeの方が優位なのは、これまでの対戦や彼の実績を見れば分かります。幸い第1セットをタイブレークで取ることが出来た僕は、第2セット以降も更なる攻撃的な姿勢を見せる努力をしました。
少々無謀に見えるベースライン後方からのショットでエースを狙いにいったり、Leeのセカンドサーブに対してチップ&チャージだけではなくフォアハンドで回り込んでリターンエースを狙いにいったりとプレッシャーをかけ続けました。それでも簡単に崩れないのが彼の強さであり、デ杯の面白さです。第2セットもお互いにブレークを許さずに迎えたセット終盤でついにブレークに成功した瞬間の出来事です。僕がチェンジコートのためにベンチに向かうと突然大きな音がしました。
ブレークされた瞬間にLeeがラケットを投げつけて折ったのです。これは後で聞いた話ですが、デ杯の開催場所を巡ってチーム(選手)と協会で色々とあったようです。そんなこともあってかLeeの気持ちがギリギリだったのかもしれません。今までそんな姿を一度も見たことがなかったし、彼は温厚な性格なので、まさかホームゲームで絶対にそんな行為をするはずがないと思っていただけに僕も驚きました。第2セットを7-5で取りましたが、2セットダウンからでもLeeは挽回してくる可能性があるので気を抜かずに戦い第3セットを6-1で制して、Leeにストレート勝利を収めました。
自分で決断したスタイルを実行できたし、その流れを作って最後まで応援で後押ししてくれたチームに感謝しています。ただこれで2-2に追い付いただけで、まだ韓国に勝利したわけではありません。チームの勝敗を決める最後の本村さんvsYoonの試合は、明日以降にお伝えしたいと思います。本村さんが勝つのか!?Yoonが勝つのか!?
それでは、また・・・・。貴男
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北海道札幌市出身。世界ランキング最高102位。武器はサーブ&ボレー 6歳でテニスをはじめ、堀越学園時代にインターハイで3冠(単複・団体)を達成。1995年にプロ転向。 四大大会では7度の本選出場を果たし、2003年のウィンブルドン選手権と2005年の全豪オープンで2回戦に進出。 また、ジャパン・オープンでは2度のベスト8進出を果たし、2005年には岩渕聡とのペアで日本人ペアとして初のATPダブルス優勝を達成。2006年大会では王者ロジャー・フェデラーから1セットを奪う大健闘を見せた。
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