熟達化のシンポジウムでは
優れたパフォーマンスと探究トレーニングをテーマにした
Ericsson氏の講演を拝聴してきました。
熟練者になるにはどうしたら良いか?
競技者、指導者、保護者etc..多くの方が考えることだと思いますが、
スポーツに限らず音楽やチェス等熟練者の熟達過程について
これまでの研究を元に興味深い話題が沢山ありました。
講義冒頭では、遺伝的な影響について説明があり
身体的特徴は遺伝による影響が9割と示されていましたが、
その他の特性(有酸素運動、知能等)については
5割に満たないという研究結果となっていました。
遺伝(才能)の影響を思いがちですが
熟練者は「特定の分野においてパフォーマンスを向上させる為に
生涯に渡る熟慮された努力を行った結果」と主張されています。
他にも、熟練者のキーワードとして
過ちから学ぶこと(ミスから学習して改善策を考える)、
個人での練習時間(自身で考えて行う練習時間)が多い
ということが挙げられていました。
様々な要因や複雑なプロセスの中で、
探究心(モチベーション)をどう保ち、獲得するかといった心理的要因が
キーポイントになるというのが講義を通した感想です。
第2部のトップアスリート×研究者のディスカッションでは
例えば、選手の感じる限界と指導者の考える限界に差がある場合
どのように目標設定するべきか
等、非常に濃い内容の質問がアスリートから投げかけられていました。
それぞれの個性をいかしパフォーマンスを最大限高められるよう
(これまでの研究で限界の数値はない!そうです)
周囲のサポート、指導者の刺激等々受けながら、
充実した過程を作っていくこと、がテーマになりますね。
2015年に向けて良い時間を過ごすことができました。
以上、報告を終わります。笑