今年も「雪虫」が現れましたね。
「雪虫」とは正式名称ではなく、アブラムシの一種だそうですが
北国ではこの雪虫が現れると間もなく初雪が降ることから、冬を告げる使者と
言われています。
夕闇迫る帰り道に粉雪のごとく乱舞すれば、翌朝は一面の銀世界。
人々に冬の訪れを告げ、一週間ほどでその生命を終える彼らは
まさに儚い雪の妖精と言えましょう。
さて、この妖精たちが乱舞する中を歩けば
服や髪の毛に無数にこびりつき、顔中の穴という穴に侵入され転げまわる
ことになります。
冬の訪れを体で味わいたい方は、口を開けながら雪虫の群れに
自転車で全力突入することをお勧めします。
喉の奥に貼りついて悶絶し、まだらに白くこびりついた大量の虫で母親を激怒させて
全身全霊で北国の厳しい冬を予感することができましょう。