【全日本テニス選手権 決勝】

【全日本テニス選手権 決勝】

結局、決勝も有明まで、観に来てしまった。
でも、観に来て良かった。
今年は、本当に好試合の決勝戦ばかりで、勉強になりました。

(男子シングルス 決勝)

内山選手の良いところは、1stサーブ。しなやかな腕の使い方なので、スピードがある割りに安定感、コントロール性がある。
そして、フォアハンド。威力があるだけでなく、色々なタイミングで打てる自在な現代的なフォアハンドだ。
課題は、セカンドサーブと、リターン力といったところ。

動きやスピードでは、内山選手が上回るが、
添田選手は、ストロークの配給、バリエーションにたけ、バックハンドの展開力や、特にセカンドサーブの配給で内山選手をリードした。

1セット目のタイブレーク6-2でリードしていた添田が、たった1ポイントの判断ミス(判断遅れ)で弱気になり逆転され、タイブレークを失ったところで勝負有り。

○内山靖崇(北日本物産) 7-6(6),6-4  ●添田豪(GODAIテニスカレッジ)

テニスが進化し、スピード強弱だけでなく、球種、コース、タイミングの多様性があることから、
選手の判断の早さと適確さが一番のポイントになる。
一瞬でも躊躇したり、迷ったら負けの世界。

技術的には、短いダウンザラインがキー。
攻め、決めボールを打つタイミングや、相手のボールが良いときのカウンターショットが面白く、また大切。

(女子ダブルス決勝)

どちらも、コンビネーションで競り勝ってきたペアなので、好試合が予想されたが、
そのとおり、見応えのある、素晴らしい試合でした。
駆け引きとフォーメーションを使い、お互いペアとの抜群のコンビネーションでの戦い。
ただの、速いボール、速い動きではない。
雁行陣の奥の深さ。
何段階も何段階も、対策が積み重ねられていく工夫されたフォーメーションやコンビネーションがハンパない。
優勝した久見/高畑ペアは、リターンサイドからの早いIフォーメーションや、Iフォーメーションもどき。

サーブスピードや身長で劣る井上/宮村ペアは、サーブのスピードを工夫したIフォーメーションや、早い判断での前衛の動きで対抗。
最後まで、分からない試合でした。

○久見香奈恵/高畑寿弥(ともに橋本総業)
6-4,6-7(9),6-2
●井上明里(レスポートサックジャパン)/宮村美紀(フリー)

(男子ダブルス決勝)

楽天オープンでも見られた、新世代のダブルス。
もはや男子でも、サーブ&ボレーや、ネットプレーが不利になる時代に。

○綿貫裕介(橋本総業)/綿貫陽介(グローバルテニスアカデミー)
6-2,6-1
●佐野紘一(伊予銀行)/小ノ澤新(イカイ)

雁行陣には、Iフォーメーション。
Iフォーメーションには、ツーバック!

今回、ツーバックのペアが、圧倒的なリターン力、パッシング力で、ネットプレーを粉砕した。

現代テニスでは、速いサーブは、踏み込んだ強いリターンを生むことになり不利に、
また、ボレーも同じく特に長いボレーはストロークに叩き込まれることになる。
前へ詰めれば、ぶつけられるか、スピンロブという世界。
これからは、タッチ系ボレーや、つっつくボレーを短く打つことが重要。

オムニコートが多い一般女子も、これらが重要になってくるだろう。


カテゴリー: 試合 | 投稿者ハッピーコーチ 23:29 | コメントをどうぞ