月別アーカイブ: 2017年6月

あなたとはあ

と言ってわたしは狭山の神社で掘り出したあのアメジスト、そしてそれを抱くことによってわたしとユナが観たあのパラレルワールのことなどをかいつまんで彼女に話しつつ、
と、とりあえず詳しいことは出来れば今夜、何処かで会って話したいのですが?」
と言うと、
わかったわ。
じゃあ、今夜9時に『赤い砂漠』で」
そうジェシカは言うとすぐに電話を切った。

わたしはこれで、とりあえずどんな形にせよ何かしら前に進める、そう確信すると4時間あまりのトウキョウまでのバス旅を熟睡の中で過ごした。
そしてもちろんその時点においてわたしは、あのアメジストを再び抱いて寝ようとなどは決して思わなかった。

バスは夕方過ぎには新宿に着いてしまい、わたしはそのまま新宿で時間を潰す気にはなれず、一度自宅に帰り荷物を置いて一休みしてから再び夜の8時過ぎに家を出て新宿コールデン街へと向かうことにした。
念のためジェシカに見せようとアメジストのジオードは布切れに包みデイパックに入れ持って出た。

わたしがほぼ9時ちょうどに赤い砂漠」の扉を開けた時、前回同様すでにジェシカはそのカウンターでタンカレーのロックを飲んでいた。
どうも、と言った感じでわたしが頭を下げると、
お帰り」
と言ってジェシカはその三白眼の目でわたしを見つめたが、その顔は笑っているのか?それとも怒っているのか?わたしには区別が出来なかった。

どうも。
早かったですね?」
まあね。
実はあたし、この後すぐに行かなければいけないところがあって、あなたとはあまり話す時間がないのよ」
え?
そ、そうなんですか?」
ええ、だからそう、今からすぐ要点だけ話してくれる?
ああ、それとその???、例のアメジストは持って来てくれた?」
ええ、も、もちろん」
と言ってわたしはそのジオードをデイバックより取り出し、ジェシカの目の前のカウンターの上にそっと置いた。
そしてひと言、
フィオレンテ」
と言った。

ふぃお???れん?」
フィオレンテです。
わたしへのメッセージ???、あっちの世界で生きていたニカイドウミクからのわたしへの」

するとジェシカはほんの一瞬だけ目を閉じ、何かを口許でささやいたかと思うといきなりパッとその目を開き、その場で何かを思いついたかのような明るい表情となり、
ああ、フィオレンテ。

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思いながらマキ

とマキは冷めた顔で感心したようにdermes 脫毛價錢そうつぶやく。
さあさあ、ふたりはちょっと2階で頭でも冷やして来いよ」
とナカバヤシが、トオルとミユキをソファから立たせ、リビングを出たところの階段の方まで誘導する。
と、あれほどさんざん悪態をついていたふたりだったのだが、以外にあっさりとナカバヤシに従い、仲良く手をつないで2階へと上がって行くのだった。
ところで、ホンジョウさん???、指輪、渡しますかねえ?」
とトオルがナカバヤシに尋ねる。
どうかなあ?」
とナカバヤシ。
何?
その指輪って?」
とマキ。
ええ?
ああ、アイツが昔、ミクさんに渡せなかった婚約指輪。
今日、マキが見たいってこdermes 價錢とにして、持って来るようにアイツに言っといたんだけどね」
とナカバヤシ。
ちょっと?!聞いてない。
勝手にまたわたしをダシに使って!」
とマキが不機嫌に眉を吊り上げナカバヤシを睨む。
なんか、いろいろと企んでますねえ?みなさん」
とハマグチは第三者の立場を楽しんでいるようだ。
もう、なんでそうやってみんなであのふたりをくっつけたがるのよ?」
とマキがぼやく。
まあ、いいだろ?
オマエがそこでまた剥きになんなくてもさあ」
とナカバヤシがマキをなだめる。
そんなこと言ったって」
ってでもまあ、確かにそうは言ったところでヒカルさんもなんか余裕の笑顔で帰って行ったことだし、自分が今更どうこう言う立場でもないか?なんてマキも改めて思い直す。
それにしても、指輪ってのは聞いてなかったよなあ、そう思いながらマキは窓の外へと視線を向ける。

ホンジョウとミクは、せせらぎの緑道沿いをシモキタ方面へと歩いていた。
川の流れる小さなチョロチョロと言う音だけが静かな夜道に心地よいBGMとなって響いている。
そう言やあミク、今回は霊気の先生に会いに来たんだっけ?」
とホンジョウ。
うん、初伝から奥伝に香港股票行情
上げてもらえることになって、明日一日そのセミナーなんだ」
とミク。
よくわかんないけど???、なんか凄そうだね?」
奥伝の資格をもらえるとね、わたしも霊気ヒーリング治療実践の資格?みたいなものがもらえるのよ」
へえ、じゃあ、ミクもヒーラーか?」
ナオキはヒーラーのオンナ、二股か?」
ええ?」
とホンジョウはまた露骨に動揺する。
冗談よ」
と、ホンジョウは何かを探しているのか?ズボンの右ポケットをゴソゴソとやっていたが、やがてその中よりハンカチにくるまれたある物体を取り出し、それを右掌に乗せると、すぐにそれをミクの目の前に差し出した。

ああ、あの。

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