全仏オープン 準決勝
R・ナダル D・ティーム
6-3、6-4、6-0
「ティームはとてつもないポテンシャルを秘めている。
自分の調子は上がっているからプレッシャーをかけられると思う。
正しい戦略をもって戦いたい。」
「良いプレーをして次のラウンドに進むか
負けて大会を去るか、どちらかだ。」
風の影響で雲は右へ流れていた
大会13日目 フィリップシャトリエ
ワウリンカが一足先に決勝進出を決めた
残る椅子はただ一つ・・・
その一つの切符をかけて
ナダルとティームは奮闘した
ローランギャロス
ここでは負けられない
どうしても譲れない戦いが
そこにはあった・・・
ドキドキしすぎて
自分の心臓の音がバクバク聞こえた
途中で何度も涙が出た
ナダルの顔から滴り落ちる汗・・・
テニスは一つ一つのポイントの積み重ね
1ポイント目からナダルは
ガッツポーズを見せて
自分を鼓舞しこの試合への
意気込みが伝わってきた
守備をしながらの攻撃で
相手の心をへし折るような
ポイントの取り方
ここぞというときは見逃さない
ナダルからのサーブで15-40が
3度あったがすべてをキープして
ティームの一番の武器
強烈なバックハンドを
完全に封じ込めた
これがグランドスラムである
1ポイントが重くて遠い
ナダルのこれまでの実績は
簡単には崩れない
ここぞというときのナダルの集中力は
目を見張るものがある
勝率9割7分5厘・・・
ナダルは決勝へ進んだ
ナダルにとっては最長時間の
2時間7分だった
ティームがボールをネットにかけた
そのナダルの勝利の瞬間は
まだ準決勝だというのに
不覚にも涙が沢山でた
ナダルのテニスは胸が苦しくなる
西日が傾きはじめた頃
ナダルと一緒に両手を広げた
決勝の相手はマレーを
4時間34分の死闘の末に破ったワウリンカ・・・
ナダルからみて15勝3敗だが
グランドスラムは過酷なレース
今日のようにまた彼の
バックハンドを封じ込めなければならない
ラファエル・ナダル
大きな翼は時に重いけれど
飛び立てば軽くなるはずだから
己の力だけを信じて
突き進め
あと・・・1つ・・・
VAMOS!! RAFA!!