風はまだ冷たい
ナダルがコートに帰って来るまで
本を読んだり
録画していたドラマを見たり
時間は、たっぷりある
休みの前の晩は
ナダルの逆転した試合を観て
一週間の疲れを取って
スカッとするのが好きだ
ナダルのテニスの虜になってから
私の人生も大きく変わった
分岐点があるとしたら
私の場合は2006年の初夏だった
芝のコートで長髪の青年は
右から左へ懸命に走りまくって
黄色のボールを必死に返していた
体中に電気が走った
その熱い姿に夢中になり
画面に釘付けになった
その大会がウィンブルドンの決勝で
ラファエル・ナダルと知ったのも
そう時間はかからなかった
「怪我もしたし厳しい時期もあった。
だけど僕はテニスへの愛と情熱を持っていた。」
15歳でプロ入りしてから22年目になる
2005年のローランギャロス優勝から
18年の月日が流れようとしている
私はナダルが発する言葉が好きだ
2021年のモンテカルロのQFで
ルブレフに敗退した後
「全仏オープンまでのいくつかの大会で優勝したい。
大会で優勝するのが好きだからね。
勿論、これまで僕がやってきた様に
間近の大会のいくつかで優勝できていれば
それが自信となって全仏オープンでより優勝しやすくなる
でも、鍵はどの大会でも自分の勝負強さを
引き出せるかという事なんだ。
昨年からあまり多くの大会に出場していなかった。
モンテカルロでは準備が整ったと思ったけど
そうじゃなかった。これから始まるバルセロナやマドリード
ローマ、そしてローランギャロスに向けて
しっかりハードワークを続けたいネ。」
ナダルの凄い所は
負けてもケガしても
常にポジティブなところだ
その年のバルセロナで優勝しているナダル
ローマの決勝ではジョコビッチに勝ち
こんな言葉を残している
「この一週間はポジティブな事、ラッキーな事、
素晴らしい事、苦しい事など
いろんなことが起こった。
フォアハンドの調子が良くなってきていたし
自信もついていた。
今日の優勝は数週間に渡って
ハードワークを続けてきた事へのご褒美だと思っている。
このローマで再び優勝カップを手にする事が出来て
最高の気分だよ。」
ラファエル・ナダル
ナダルのその諦めない精神は
何かを期待させられる
コートいっぱいを走りまくって
拾いまくって
ファンを魅了する
ナダルの魂のテニスには
哲学がある
君からもらった栄光や感動は
いつまでも色褪せない
春の訪れと同様に
クレーシーズンが待ち遠しい
ナダルがコートに帰るまで。
VAMOS!! RAFA!!