会えないと思うと
余計に会いたくなるのは何故だろう・・・
ナダルに会えない毎日は
なんて退屈なのだろう。
人生には誰もが必ず通る
分かれ道がある
私の分岐点は2006年の初夏だった
その日の夜も眠れず
一人、考え事をしていた
つけっぱなしのテレビ
一人の青年に心を奪われた
その長髪の青年は右から左へ
懸命に走りまくって
筋肉のついた腕で
黄色いボールを必死に返していた
その熱い姿に夢中になり
時間を忘れ画面に釘付けになった
ウィンブルドンという大会の決勝で
ラファエル・ナダルと知ったのも
それほど時間はかからなかった
これはさすがに返せないだろうというボールにも
追いつき更に鋭角に決めてみせ
ガッツポーズをする
相手が芝の王者、ロジャー・フェデラーという事も
放送の中で知った
「一目惚れ」なんて
他の人がするものだと思っていた
大袈裟に言えば体中に電気が走った
あの衝撃は今でも忘れられない
それが初めてナダルを見たときの思い出
翌年の決勝もナダルとフェデラーの
好カードとなった
惜しくも敗れた時も
涙が止まらなかった
そしてまた決戦の時
2008年もナダルとフェデラーが
決勝へ勝ち進んできた
再びチャンスが巡って来たのだ
フェデラーのボールがネットした瞬間
ナダルは芝のコートにぶっ倒れた
辛い時はいつもナダルとの
衝撃的な出会いを思い出し
初心にかえる
あれから18年・・・
昔はスポーツに疎かった
ましてやテニスに夢中になるなんて
思ってもみなかった
バモスという言葉も
0をラブという事も知らなかったあの頃
ナダルのテニスに引き込まれていった
私が見るテニスの目は
ナダルの最高のプレーで成長していった
ナダルはいつだってその逆境から
這い上がって来た
内に秘めた情熱と
熱い闘志を燃やして
相手の心は折っても
決して自分は折れやしない
1ポイントへの執念
自分への妥協は許さない
ナダルへの想いは増える事はあっても
減る事はないのだから・・・
ラファエル・ナダル
「ラファエル・ナダルはテニス界が久々に手にした宝物だ。
神様のお恵みだと思わないといけない。」
J・マッケンローはそうナダルを評価した
同じマヨルカ出身のカルロス・モヤと
初めて練習をしたのは
ナダルが14歳の時だったそうだ
緊張していたナダルに
モヤは友達の様に話しかけてくれた
誰かのホームランや
誰かが決めるゴールもいいけど
私の魂が強く揺さぶられるのは
ナダルのテニスだけだ
ナダルのテニスが全てだった
そんな思い出のウィンブルドンは
7月1日に開幕する
が、ナダルは欠場
パリオリンピックに懸けている
ウィンブルドンはまた
長い長い大会になりそうだ
VAMOS!! RAFA!!