肌が非常に過敏で、化粧品ですぐかぶれる人がいます。
数年前、新聞でも話題になりました。
肌は、外界からからだを守る働きをしていますが、外からの刺激に負けた場合には、炎症を起こします。
これが俗にいうかぶれで、医学的には接触皮膚炎と呼び、二種類に分けています。
すなわち、毒性の強い化学薬品などにふれたりしたときに、だれでもが起こす一次性の接触皮膚炎と、一般の人には何でもないものが特定の人に起こる場合の、二次性のアレルギー性の接触皮膚炎です。
このアレルギー性の接触皮膚炎は、抗原抗体反応で起こるとされています。
たとえば、かつて皮膚に少しの刺激となったある種のものがあるとします。
これを抗原と呼びますが、皮膚の組織は、そのものを覚えていて、それに対抗する物質を体内に準備します。
これが抗体と呼ばれるものです。
初めに刺激となったある種のものと同質のものが、再び皮膚に作用したときに、この抗原と皮膚内にすでにできていた抗体とが反応を起こし、それから遊離した物質が炎症症状を起こすのです。
症状としては、急性の場合、最初にほてりやかゆみ、発赤があり、次にそこがむくんだり、はれたり、丘疹になったりします。
やがて、つぶれてかさぶたとなり、それがむけて治ります。
慢性の場合は、赤味があり、かゆみが強く、かくとふけのようにむけます。
あるいは角質が厚くなり、しわが増えたように見えたりします。
中島徳至