おはようございます!貴男です。
4月25日と26日に予定されていたカラバッシュテニスクラブとテニスアベニューでのイベントですが、コロナウイルスの影響によって緊急事態宣言が出たこともあり、延期とさせて頂くことになりました。参加することが決まっていた方々には申し訳ありませんが、現状を考えると感染を広めてしまう可能性がないとは言い切れないので、ご理解をお願いいたします。
さて1997年のデ杯・韓国戦の2日目のダブルスですが、当初は、岩渕さんとトーマス嶋田さんのペアーで戦うオーダーでしたが、朝のアップで体の状態が問題なければ変更して僕と岩渕さんでいく準備をしていました。前日のシングルスで消耗し、筋肉痛がかなり残る中でのアップであり、岩渕さんとのペアリングが一番慣れているということもありますが、大きな決断だったと思います。
それを信頼してくれた監督やチームスタッフ、出場する準備もしていた中で変更を余儀なくされたトーマス嶋田さんの気持ちに答えるためにも勝たなければいけません。試合中ずっと大きな声を出して応援してくれていたのが彼であり、彼の渾身的なサポートがあっての韓国戦でした。韓国チームもシングルスを戦ったYoonとLeeとのペアーに変更してきて、僕と岩渕さんのペアーとは何度も対戦してきました。以前に日本国内で行われていたサテライトサーキット(4週間の中で4大会を開催し、ATPポイントが獲得できる・現在のフューチャーズ)では、4大会の決勝戦で対戦し、2勝2敗という対戦成績でした。
第1セットを6-3で取り、第2セットを6-4で取って2セットアップとリードします。お互いの手の内が十分に分かっているので、特別な戦術というよりも堅実に確実にファーストサーブ・ファーストボレーの重要性と派手なプレーをしないということを徹底しました。というのも前年のデ杯オーストラリア戦で対戦したウッドブリッジ・ウッドフォードという素晴らしいダブルスペアーから僕らが学んだスタイルです。
第3セットに入ると韓国ペアーが巻き返し、3-6・4-6と第4セットも取られてしまいます。会場の応援も大きくなり、アウェーの中でどうファイナルセットを戦うのか!?僕は翌日のシングルスのことなど考えずにダブルスの勝利のために岩渕さんと全力を尽くしました。唯一記憶に残っているのは、両チームのサービスキープが続きセットの後半で自分のサービスゲームで0-40だったということで、そこを何とか挽回しサービスキープをして、最終的にファイナル8-6というスコアーでダブルスに勝ちました。
試合が終わってチーム全員と抱き合って喜んでいると自然に涙が出てきたし、僕の他にも泣いている人もいました。接戦のダブルスに勝ったとは言え、まだ韓国に勝ったわけではありませんが、2-1とリードして最終日を迎えられるのは最高の形です。初日の松岡さんのプレーを見ていたチームは、きっと勝利してくれると信じて2日目を終えました。次回は、最終日の模様をお伝えしたいと思います。
それでは、また・・・・・。貴男
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北海道札幌市出身。世界ランキング最高102位。武器はサーブ&ボレー 6歳でテニスをはじめ、堀越学園時代にインターハイで3冠(単複・団体)を達成。1995年にプロ転向。 四大大会では7度の本選出場を果たし、2003年のウィンブルドン選手権と2005年の全豪オープンで2回戦に進出。 また、ジャパン・オープンでは2度のベスト8進出を果たし、2005年には岩渕聡とのペアで日本人ペアとして初のATPダブルス優勝を達成。2006年大会では王者ロジャー・フェデラーから1セットを奪う大健闘を見せた。
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