こんにちは!貴男です。
昨日の雨から一転して、素晴らしい晴れの天気で暑い東京です。これからの季節は、コロナウイルスの対策と熱中症などの暑さへの対策の両方を考えていかないといけませんね。そういう中でもプレー出来るテニスというスポーツを構築していかないと生き残れないなと感じています。
ではメッセージに頂いた2005年の全豪オープン2回戦のフェデラー戦について書かせてもらいます。この試合に関しては、取材を通してや様々な場所で喋っていることもあり、重複することもあるかと思いますので、ご理解ください。予選3試合では、ミドルクープ(オランダ)とマーク・ロペス(スペイン)とプレス(デンマーク)に勝利し、本戦1回戦でギャンビル(アメリカ)に勝ってのフェデラー戦でした。
特に予選決勝のプレス戦では、お互いサービスゲームを譲らない展開が続き、少ないブレークチャンスをものに出来たことが勝因でした。予選決勝という舞台は、ラッキールーザーの可能性が少しはある予選上位シードの選手ではない限り、負ければその時点で終わりです。何度か予選決勝で負けてラッキールーザーとして入れる可能性があったものの、結局1度も入ったことがないので、勝たないと意味がないのは十分に分かっていました。世間で言う天と地の差がグランドスラムの予選決勝だと僕は思っています。
さてフェデラー戦ですが、初対戦ということでボールのスピードや強さ・回転量は、想像するしかありませんでした。そして行き着いた考えは、相手のことを考えても始まらないので、自分のテニスを全て出そうという結論です。最高のサーブを打っても返されるだろうし、ネットプレーやスライスがどれほど通じるかなんて頭の中でシミュレーションしても上手くいきませんでした。それは当然のことであり、1位vs200位の対戦ですから、良いイメージで最初から最後まで戦えたら勝ってますからね。
それよりもセンタコートのナイトセッションなので、恥ずかしくない試合をしたい!これまでやってきた自分のテニススタイルを少しでも見てもらいたい!という思いの中で試合をしていました。現在も世界のトップとして戦っているフェデラーですが、あの当時のフェデラーを表すなら良い意味で荒々しいことです。
特に走る・飛ぶ・切り返すという動きの部分で今とは違った野性味を感じましたし、それがトップ10選手を相手にしても寄せ付けない大きな要素だったのではないでしょうか。あの時のフェデラーと今のフェデラーが戦ったら・・・なんて想像しますが、どちらも違った強さと魅力があるとしか言えません。そんなフェデラーのテニスを少しでも長く見ていたいと思うのは、ファンの皆さんだけではなく選手やコーチという関係者も感じることではないでしょうか。
それでは、また・・・・。貴男
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北海道札幌市出身。世界ランキング最高102位。武器はサーブ&ボレー 6歳でテニスをはじめ、堀越学園時代にインターハイで3冠(単複・団体)を達成。1995年にプロ転向。 四大大会では7度の本選出場を果たし、2003年のウィンブルドン選手権と2005年の全豪オープンで2回戦に進出。 また、ジャパン・オープンでは2度のベスト8進出を果たし、2005年には岩渕聡とのペアで日本人ペアとして初のATPダブルス優勝を達成。2006年大会では王者ロジャー・フェデラーから1セットを奪う大健闘を見せた。
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