お年寄り一代だけなく、代々、守り継がれてきたものが、消え行く寂しさは、相当なものだろう。
時代が変わったと、一口に言ってしまえば、それまで。
時代とともに、価値観も変わり、お年寄りは、それについていけない、柔軟なアタマを持たない、
そう言ってしまうのは、あまりにも、気の毒な気がする。
次世代の考え方に由るところが大きい。
その次世代は、独自の考え方で、新しい方向を見据え、舵を切る。
古い考えを、きっぱり、すっぱり切ってしまう場合もあるだろうし、調整しつつ進められる場合もあるだろうし、
なにも考えずに、ただただ丸のみして受け入れ、受け継ぐ場合もあるだろう。
ここで、ちょっと、宗教っぽいお話になります・・・
先祖崇拝の考えは、仏教の芯となるようだが、
近年では嫁ぎ先として、長男は毛嫌いされ、姉妹だけの家は、跡取り問題で悩み、
挙句の果てには、先祖の霊を祭る人はいなくなり、永代供養になる。
非合理的だとか、時代に合わない、だとか、労力や、お金が、かかりすぎる、
今の時代、そんな余裕はない、極力、抑えるものは抑え、生きつなぐべき、
そういう考え方もある。
あるいは、自分たちの世代だけ楽しければいい、
その楽しみを削ってまで、理念的なもの、目に見えないものに、身を粉にして仕えるようなことは、したくない、
そんな享楽的な考えも蔓延している。