テニスコ-チを30年以上やってますが、
ビジネスなどでも「コ-チング」という言葉を耳にします。
コ-チと言えばまずスポ-ツ指導者が思い浮かびますが
最近、コ-チングに関する本がビジネスコ-ナ-に並ぶようになりました。
内容はさまざまですが、その目指すところを要約すると
①自分自身で考え、状況に応じて対処し、問題を解決いしていく人材を育成することが求められている。
②指導に当たっては、部下のことばによく耳を傾けることや、部下が自ら気づいて学ぶことを援助するような質問など、自主性・自発性を高めるコミュニケ-ション技術が必要である。
③個人が組織を育て、また組織も個人を育てるといった相互作用の中でともに発展する企業をめざす。
といったところだと思います。
コ-チングをスポ-ツからビジネスに広めていったのは、
プロテニスコ-チのティモシ-・ガルウェイです。
1974年、ガルウェイはプロコ-チの経験をもとに、「インナ-ゲ-ム」
という本を著しました。この本には、彼がどのようにして「インナ-ゲ-ム」
という新しいコ-チングの手法を発見したかについて述べられています。
僕も高校生の時に読みましたが、その時はよく分かりませんでしたが、
プロコ-チになってから再び読んでみたら少し理解できました。
テニスにおけるインナ-ゲ-ムで成功したガルウェイは、
その後米国を代表する企業(コカ・コ-ラ、IBMなど)において、
経営者と社員に対して、「どうやって自分の内的な力に出会い、
活かすことができるか」を指導しました。
ガルウェイは、「学習」と「よろこび」と「成果」のバランスが
とれていることが重要と言っています。
コ-チングがビジネスにおいて必要とされているのは、
単にスポ-ツ心理学の成果を利用して仕事の効率化を
はかるためだけではありません。
仕事が学習になり、学習がよろこびとなり、それが成果につながるような
仕事の受けとめ方、やり方を時代が求めているのでしょう。