ると思ったのぱり貴方

「何か言ってました?」
「何も用事が無ければ勝手に人の部屋にはいらっしゃらない方でしょう?」
そう言ってチャン先生は珍しくお酒を一気に呷った

「チャン先生、何か言われたんですか?」
「…別に、何も。」
やだ、絶対に何かあったわよ。
え?何?

「医仙、私は貴女がこの高麗で恙無く日々をお過ごしいただければそれで良いのです。」
「…はぁ。」
チャン先生はそれだけを言うと、その後は何も言わなかった。
ただ、お酒を飲むだけ。
私も一緒に飲んだけど、こんなチャン先生初めて見た。

「チャン先生?本当にどうか、しました?」
改めてもう一度聞いてみた
するとチャン先生はその問いには答えず逆に私に質問する
「医仙、今、心は軽いですか?」
心が軽い?どう言う事だろう
「…言っている意味がよく分かりません。チャン先生」
「では、もう良いです。忘れてください。」
チャン先生がそう言った頃また私の部屋の扉の戸を叩く音がする

あの人かな?
今日はもう来ないと思っていたのに。
私はそう思って扉の方を見る

その私の顔をチャン先生は見ていた

「起きてますか?入りますよ?」
すると私の返事なんて待たずにこの人は入ってきた
「侍医…いたのか。」
差向かいで座っている私とチャン先生を眺めてる

「えぇ、一緒にお酒を頂いていました。では、私は自分の部屋へ戻ります。」
鼻で大きく息を吸い込むとチャン先生はお酒と使った器を持って少しふらつく足取りで出て行った。
やっぱり今日のチャン先生はちょっと変。

「侍医が心配か?」
「うん、なんだかチャン先生いつもと様子が違ってるわ。」
それだけを聞くと部屋の中に入ってきてチャン先生の座っていた椅子に座る
「貴方、夕方チャン先生の部屋に行ったんでしょ?何か言ったの?」
そう言うと鬼剣を自分の座っている椅子の側に立て掛ける
「別に、…何も。」
絶対、嘘。
そう思ったけど、チャン先生もこの人もきっと教えてくれない。
そう言う所は良く似ていると思う。

「医仙、肩を揉んで貰っても?」
「肩?如何したの、珍しいわね。」
「慣れぬ事をすると疲れるんです。貴女は医仙のくせにそんな事も知らないのか?」
「その位知ってるけど、慣れぬって…何したの?」
そうやって聞いてるのにこの人は答えない代わりに肩を揉めと自分の肩をポンと軽く叩いて私の顔を見る

暫くこの人の肩を揉んだ。
本当に今日は肩が凝ってるみたい。
何時も身体を動かしている人なのに珍しいわ

「王様に…話しました。全部。」
全部、…昨日の夜の事もよね。
「そして貴女の気持ちも、俺の気持ちも全部話して…許しを請うて来ました。」
「許しを…請う?」
王様に何の許しを求めたの?

「昨日貴女と共寝をした事を話し、貴女の今後はどうすると聞かれたので貴女の気持ち通り
天にお返しする旨を話し、…それから…」

私の事なのに私に何にも聞いたり意見を求めたりしないで、王様に何の許しを求めたの?

「…これからも共寝するからと許しを求めたの?何それ?私は物じゃないわ。貴方なら分かってくれても私を物としか思って無いんじゃないの…」
物凄く腹が立った。

貴方の事好きなのに、何となく嫌な感じがしてたのはこれよ


カテゴリー: 未分類 | 投稿者qanbinjj 12:57 | コメントをどうぞ

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