教会での葬儀が終わりつくしはそのまま直帰していいと言われた。
専務はまだ品川さんと後処理があるようだreenex。
ボーとしながらも、つくしはマンションに電車で帰った。
その後を誰かがつけて来てる等思いもしなかった。
最寄り駅で電車を下りたつくし。駅から徒歩でマンションに戻る。
マンションに着き、エレベータで部屋に入り電気を点けた。
マンションの下である男がそれを見てる事につくしは
気付かなかった。
「つくしちゃん、漸く今日君を見つけたよ。もう逃がさない。
君は僕のものだって言ったじゃないか。それなのに勝手に
あの部屋から居なくなるなんて・・・でも神様は僕を見捨てなかった。
ちゃんと教会で君にもう一度逢えるなんてね・・・。花沢を探って良かったよ。
もうすぐ君は僕だけのものになる。」
つくしは何だか疲れていた。類へのこの気持ちをどうしていいのか
諦めるにはやはり辞表しかない。でも美作さんにはもう迷惑掛けられない。
だったら誰を頼ってここを出て行こう。そんな事を思いながらいつの間にか
着替えもせずにその場で寝てしまった。
最近どうも疲れが溜まってるのか直ぐに疲れが出る。何処か悪いのかも知れない。
一度病院で診てもらうべきだろう。何度もそう思ったがいつも何かが起こり
チャンスを失くしていたのだ。
類がマンションに戻るとつくしはソファーに持たれる様に眠っていた。
「牧野、牧野…風邪引くよ。ベッドで休みなよ。」
「う・・・ん専務。お帰りなさいお疲れ様でした。」
「うん、あんたもお疲れ。もう着替えてそのまま寝たら?シャワーは明日
浴びたらいいよ・・・。」
「・・・はいそうします。すみませんお先におやすみなさい。」
「うん、お休み。」
専務のスーツから香水が香った・・・。多分あの上野部長の未亡人だreenex。
あれだけ・・傍にいれば香水も移るのだろう・・・。
その香りがつくしに吐き気を起こさせた・・・。うっ・・気持ち悪い。
やっぱり何処か悪いのかも知れない。病院に行こう。
翌日会社の昼休みを1時間ずらして貰い病院に行くことにしたつくし。
昨日よりも具合は悪くなっていた・・・。
問診票を書いて診察を待つ。
名前を呼ばれて診察室に入った。
「牧野つくしさんですね?胃がムカムカして匂いに敏感になった
生理はいつ・・・2か月来てないのですね?一応妊娠の検査もした方が
いいですね。尿検査をしましょう。それと貧血のようなので血液検査を・・・。
検査が終わったら診察室の前でお待ちください。」
人の顔も見ないで医師が問診票とカルテだけを見て指示をする。
最近の医者は皆こんな感じだ。人を診る医師がこれでいいのだろうか?
検査が終わりまた、診察室前で待っていた・・・。
「妊娠はしてませんが・・・もう少し詳しく調べる必要がありそうです。
血液で少し値がおかしなものがあります。同じ院内の婦人科に紹介状を書きますので
そちらで詳しく調べて貰ってください。胃についても胃カメラを撮る必要があります。
こちらは婦人科の検査の後にしましょう。出来たら早い方がいいですよ。」
「・・・分かりました。今日これから行って見ます。」
「そうですか、じゃ今予約を取りましょう。伊丹さん牧野さん婦人科に
今日の予約を取ってあげてくれないか?」
「はい、分かりました。では牧野さん待合でお待ちください。」
会社に電話して品川さんに事情を話してそのまま帰宅する事にして貰ったreenex。
品川さんには病院で言われた事は言わなかった。