涙など流したことがなかった。その後も父が死んでも、泣かなかった。
私の政治活動は、政治暴力防止法案まで続き、私の政治の季節は終わった。あれから、55年。同じ安保関連で若者たちが立ち上がっている。私はもう参加する力はないが、そうだよ!闘いは決して終わることはないんだ!…。 45年かぶりに知床を訪れた。知床は世界遺産となってもう昔を窺わせるものは殆ど無かった。かって泊まったと思われる温泉dermes 激光脫毛街には大型ホテルが建ち並び、民宿らしいものも居酒屋も無かった。ただ、世界遺産になったお陰で知床岬を巡るクルージングも手軽にできるようになり、50人乗りのクルザーはほぼ満員の盛況ぶりだった。
世界遺産の効果は絶大である。知床岬へのクルージングは、潮の具合に左右され、天気予報が良くても必ずしも出航出来るわけではないらしい。それは乗船してみて分かった。うねりが大きく、遠くの小さい船がうねりで見えたり消えたりする。知床半島は北海の荒波に浸食され、ほぼ断崖絶壁で、岸壁で流落ちる滝が数多く見られた。船長の説明では羅臼岳が活火山で、噴火と荒波の浸食で、知床の景観が出来上がったらしい。羅臼岳は、知床に多くの恵みを与えたようだ。北海の荒波、オホーツクから吹き付ける強風雪は、強欲な人間の立ち入りを拒み、豊かな自然は海と陸との調和によって多くの動物と海の生き物たちに相互補完の関係を築いてきた。火山は温泉を沸きだし、河川は鮭を遡上させ、ヒグマやその他の鳥獣に恵みを与え、産卵した鮭の卵德善健康管理雪に守られ、孵化した稚魚は海に旅立っていき、成長して川に戻ってくる。それを熊達が首を長くして待っている。
船から、小さな河口に小熊の姿が微かに見える。本格的に遡上するまでに鮭を捕まえる技術を身に付けて冬ごもりに備えて欲しいものだ。そんなことを思っていると船長が海に流れ出る硫黄の温泉滝について話し出した。船長もその秘湯に入ったことがあるという。非常に熱く容易に入れないと言う。そんな秘湯が山奥にあってヒグマが温泉に入っている像してみた。日本猿が入る温泉があるが、熊が入る温泉については分からない。ただ、熊の湯という地名はよくある。ヒグマの親子が温泉につかっている像するだけで「いいねえ!」と思う。 辻惟雄氏の「あそぶ神仏」を読む。その中の百鬼夜行絵巻で真っ赤な手足の琵琶妖怪が琴妖怪を引っ張っている絵がある。用無しになって棄てられた琵琶や琴、彼らにも魂がある。琵琶妖怪が琴妖怪を縄をdermes 激光脫毛かけて引っ張り助けている構図である。