10/26 元世界女王、マルチナ・ナブラチロワがシンガポールで行われた国際フォーラムで講演し、スポーツ界だけでなく、ビジネスの世界でも男女格差を縮める必要性があると訴えた。
ナブラチロワは、チェコスロバキアプラハ出身の女子プロテニス選手で、ウィンブルドン史上最多優勝記録、WTAツアーの最多優勝記録など、数々の歴史的な記録を樹立した名選手であることは、知る人も多い。
仏大手銀行BNPパリバが開催した国際フォーラムで、「サステナブル・フューチャー・フォーラム―持続可能な未来を創るための国際会議」と題された。
2015年に国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で、持続可能な環境や社会の実現に世界規模で取り組むことが打ち出されたのを受け、専門家らが持続可能な開発に向けた課題や解決策、見通しなどを話し合ったのだ。
国連で採択された「2030アジェンダ」では、30年を期限とする包括的な目標を設定し、持続可能な開発目標として、貧困、保健、教育、ジェンダー、気候変動、生産・消費など、先進国を含む世界全体で取り組むべき17の目標を掲げている。実現には毎年550兆~800兆円近い投資が必要と試算されており、今回の国際会議では世界各国の有識者らがこうした持続可能な発展に向けた分析や提言を行った。
■UNEP事務局長が登壇
基調講演では、国連環境計画(UNEP)のエリック・ソルヘイム事務局長が登壇。自身が生まれた時代と比べて現在は世界的に平均寿命が長くなっているほか、中間所得層の拡大、生活の質の改善など、「以前に比べて人間を取り巻く環境は格段に良くなっている」と指摘した。その上で、環境保護に向けた世界的な取り組みに触れ、「トランプ米大統領が米国は地球温暖化対策の国際枠組み『パリ協定』から離脱すると表明したが、多くの主要な米企業がパリ協定の推進を支持しており、世界の未来を見据えた動きが広がっている」と説明。また太陽光発電など再生可能エネルギーには大きな商機があると述べ、こうした分野に投資するプラットフォームの整備や、投資方法の多様化などが必要だと提言した。また国連は民間企業との連携を強化し、単なる資金援助ではなく「目的を持った投資」を促したいとした。
持続可能な金融(サステナブル・ファイナンス)に関するパネルディスカッションでは、欧州投資銀行(EIB)や英保険大手アビバ、マレーシアのシャリア諮問委員会(SAC)の代表や担当者らがパネリストとして参加。アジアで持続可能な社会が実現できなければ世界経済も安定した成長が見込めないとの認識の下で、アジアでのグリーンファイナンス(環境金融)の重要性などについて意見交換した。パネリストらは、欧州・アジア間で持続可能な金融に関する連携が広がっていることや、インド、中国で環境金融や関連規定の整備に向けた取り組みが進んでいることなどを紹介した。
ライター:剛力健一(ごうりき けんいち)
テニスでインターハイ出場。大学卒業後オーストリア留学し、ATとして活躍。現在は、スポーツ記事の寄稿、講演活動を行う一方、地域に密着したスポーツイベントやスポーツクラブ作りにも参画。
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