合い話してに二

「いや、俺たちはたまたま同じ宿に泊まっているだけの関係だよ。いや、夫婦並みに尻にしかれて喧嘩もしたばかりだけれどね」

私がそう言った男を小突く。明るく笑って青年に別れを告げ、とうとう最短のポイントに到着した私たちはお互いの写真を撮り合った。

帰り道後半になって急に速度が落ちた私だった。足が痛くなり泣き言をUnique Beauty 好唔好言いだすと「そりゃよかった。飛ばし過ぎだな。君があまり早く歩くから俺は焦ったんだよ。でも、悔しいから頑張って君に付いて行ったさ」と、にんまりとする。どうにかクルマまで辿り着き、靴を脱いでどろをこそげ落とすころには、サンセットがとても美しかった。

ジェームスは明日ゲストハウスを発ちサンフランシスコベイエリアに戻る。まだベイエリアでの宿さえ確保していないと言う。そんな自分を「ホームレスだ」と言ったけれど、私自身もそうなのだ。お互い共感できることが沢山あった。

「最後の夜だもの、一緒にディナーしよう」

そう私が誘い、彼も素直に同意した。時間を設定しシャワーを浴びてロングドレスで階下に降りると、彼もホストのロレッタも感嘆の声をあげた。

「ドレスアップしたな」

そうジェームスは言うけれど、私には特にその意識はない。ドレスは楽だから着る。スポーツウエアの姿に見慣you beauty 陷阱れると、きっと印象が大きく変わるだけのことだと思う。

彼の頭の中には蟹を食べるという目的がはっきりしていたけれど、行ってみたらクローズだった。ことごとくレストランにツイテいない展開人で大声で笑った。それで、次にラテン料理の店を目指したけれど、今度は無事パーキングにも恵まれた。まるでクリスマスのようなイルミネーションが点灯したその店構えは、デートに相応しいロマンチックさだった。

ジェームスは相変わらずスィートにウエイトレスと会話をし、彼女の推薦の料理を素直に注文する。向かいいると、彼の言葉や空気が違っているのが意識出来た。表情も柔らかい。それはまるで温かな魔法がかかったかのようだ。これを『ケミストリー』と呼ぶのだろう。

学生の頃はアメリカンフットボールをしていたというくらいの彼の体格に似合わない、繊細なブレスレットに眼をやり、それを問いただすと彼がその逸話を話してくれた。出逢いの最初の頃は彼の離婚の苦々しい話ばかりだったが、やがていつのまにか温かな内容に変わっていた。料理が運ばれれば、お互いの皿を味見で突き合減脂ったりするのも自然にするようになった。

最初は「なんだこいつ」って思われているかな?と懸念したものの、最後は「君と一緒に過ごせて楽しかった。ありがとう」って言ってもらえて安心した。それがただ単に礼儀の言葉だけではないことは声のトーンで解った。翌日会えるとは思わなかったから、別れ際にお別れのハグを交換した。小さなロマンスを感じて眠った。


カテゴリー: 未分類 | 投稿者baitian 12:40 | コメントをどうぞ

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